料理研究家・リュウジの簡単やばうまレシピ「キノコ柚子胡椒バターパスタ」
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目次/ INDEX
猫をお風呂に入れる必要は基本的にはありません。猫はグルーミング(毛づくろい)によって体を舐めることで、自分自身の体を清潔に保つことができる動物です。
人間と違って猫の汗腺は主に肉球にしかないので、汗もほとんどかきません。犬と比べても体臭がほとんどないので、完全室内飼いの猫であればニオイが気になるといったことも少ないでしょう。
健康な飼い猫にとって、お風呂は絶対に必要なケアというわけではないのです。
では、猫をお風呂に入れるのはどんな場合でしょうか?
例えばイタズラをして、猫が舐めてはいけないようなものが体に付着してしまったときはお風呂で洗い流した方が良いこともあります。トイレを失敗してウェットシートでは取り切れないほどお尻周りが汚れてしまったときや、換毛期の抜け毛が激しい時期などに猫をお風呂に入れる飼い主さんもいるでしょう。特に長毛種の猫は、グルーミングやブラッシングをしていても大量の抜け毛に悩まされることがありますよね。
もし飼い猫をお風呂入れるのであれば、頻度は年に数回が目安です。猫をお風呂に入れる人の話を聞くと、だいたい半年に1回の換毛期に合わせて決行している飼い主さんが多いようなので参考にしてみてください。
そもそも猫は体が濡れるのを嫌う子が多いので、必要性がないのに無闇にお風呂に入れてしまうとストレスの原因にもなりかねません。最低でも2〜3ヶ月は間を空けることをおすすめします。
また、外で暮らしていた猫を保護したときは1度お風呂に入れて清潔にした方が良い場合があります。まずは駆虫やワクチン、健康診断などが必要になるので、先に動物病院へ連れて行ってお風呂の相談もしてみましょう。
もし猫をお風呂に入れるのであれば、できるだけストレスをかけないような準備や工夫をすることが大切です。
嫌がって暴れたときにケガをしないために、爪は入れる2、3日前に切っておくと良いでしょう。お風呂の直前に切ってしまうと、猫にとっては嫌なことが続いてストレスが増える恐れがあります。
それぞれの工程については、次の見出しから詳しく解説しています。
猫にとってお風呂は体力を消耗します。入れる前は念のため体調に異変がないか確認してください。
体調が良くない猫や治療を終えたばかりの猫をお風呂に入れると負担がかかり、悪化させてしまう危険があります。妊娠中の猫やまだ体温調節が上手くできない小さな子猫、シニア猫なども、思わぬトラブルに繋がる恐れがあるので控えましょう。
また、ワクチンの接種の後はもちろん、前日にお風呂に入れることもおすすめできません。ワクチン接種は少なからず体に負担をかけるため、できるだけ良好な状態で受けるのがベストだからです。
ノミ・ダニの駆虫や寄生虫の予防ができるスポットオンタイプのお薬については、商品によって注意点が異なります。投与後だけでなく投与前のシャンプーを控えるように記載されていることもあるので、注意事項をよく読んで従いましょう。
猫の体調に問題がなさそうであれば、お風呂に入れる準備をしましょう。
体を拭くバスタオル以外に顔を拭く用のハンドタオルが1枚あると便利です。
冬場はお風呂上りに冷えてしまわないように部屋の中を十分温めておくのも忘れずに! 毛が濡れていると想像以上に冷えるので、夏場も部屋の温度をいつもより少し高めにしておくと良いでしょう。
特に長毛の猫は、体を濡らす前に軽くブラッシングをして毛並みを整えておくと洗う時に絡みにくいのでおすすめです。
ただし、ブラッシングも嫌いな子の場合はここに時間をかけずコームなどをササッと通すだけにしておいてください。
シャワーだけで洗うこともできますが、水流を嫌がったり怖がったりする猫にはお湯をためてあげた方がやりやすいです。
大きめの洗面器がなければバスタブにぬるま湯をためて使っても良いですが、猫の顔にかからないように水位は低めにしておきましょう。近頃はビニールプールのように折り畳みできるペット用バスタブなども販売されているのでそちらもおすすめです。
ぬるま湯をためたら、猫用シャンプーをとかしておきます。お湯の温度は大体35℃前後が目安です。冷たすぎても熱すぎてもあまり良くありません。
猫用シャンプーは色々な種類があるので、できるだけ飼い猫の負担にならずに目的に合うものを選ぶと良いでしょう。オーガニック素材で作られた低刺激性、防腐剤や合成界面活性剤不使用、消臭効果、ダニ・ノミ取りなど…成分や効果を確認してみてくださいね。
ただし、アレルギーや持病がある子のシャンプー選びは事前にかかりつけの獣医師に相談しておきましょう。
お湯にシャンプーがとけたら、猫をお風呂に入れます。
お湯につからせるときはゆっくり、そっと、を意識してください。いきなりだと驚くので、足先などにお湯をかけながら徐々に慣らし、可能であれば首から下の全身までつからせましょう。
もしお湯につかってくれない場合は、人間が手でお湯をかけながら毛の中の方までしっかり濡らしてください。
首から下まで濡らすことができたら一度お湯から出し、お湯にといておいたシャンプーでマッサージするように優しく洗います。シャンプーを足す場合は一度人間の手のひらに出して、お湯で馴染ませてから使うようにすると泡立ちやすいです。
このとき、ゴシゴシ擦ってはいけません。背中や首、お腹など毛並みに逆らうように手を滑らせて、汚れやすい校門周りは少ししっかり撫でて洗うイメージです。足先やしっぽは嫌がる猫が多いので、拒否されたら無理強いしないようにしましょう。
顔周りは、用意しておいたハンドタオルをお湯で濡らして拭き取るようにして洗うとやりやすいです。
全身洗えたら、弱めのシャワーですすぎます。シャワーは猫の体に直接あたるので、35℃よりもぬるめの温度にしてあげると良いです。
耳や口に入らないように気をつけながら、首から下に向けてシャンプーの泡を流しましょう。シャワーの水穴部分を猫の体にぴったり密着させると水滴が飛び散らないのでおすすめです。
ただし、音だけで怖がって逃げ惑うような猫もいるのであまり暴れるようなら無理は禁物です。その場合は洗面器にお湯を流しっぱなしにしながら、人間の手で猫の体にお湯をかけ、根気よく全身の泡を落としてあげてください。
顔周りに泡がついてしまったら濡らしたハンドタオルを使って拭き取って、泡が残りやすいお腹やしっぽは最後の仕上げにもう1度すすぎましょう。
シャンプーの泡をきれいに流し終えたら、タオルドライをします。
バスタオルを広げて猫を包み込んで、抱き上げるときのように両手を優しく押し付けながらドライしてあげてください。1枚目のタオルはすぐビチョビチョになるので、お風呂の中で作業すると良いです。
タオルが濡れたら交換して、温かい部屋に連れて行きましょう。抱っこが好きな猫ならタオルごと抱き上げて、そのまま膝の上でトントンと拭いてあげても良いですね。冬場は遠赤外線ヒーターなどの前でやると乾きが早いのでおすすめです。
このときも擦るのではなく、普段撫でているときと同じような手つきで拭くと猫も安心しやすいです。
ドライヤーが苦手な猫は多いので、できるだけタオルでしっかり水分を拭き取っておくのがコツです。八割方タオルで拭けたら、弱風のドライヤーでササッと乾かすのが理想的です。
とはいえ、ドライヤーをオンにするだけで逃げるような猫もいるのでなかなか理想通りにはいかないかもしれません。お風呂の中でさんざん暴れた猫などは、どうがんばってもドライヤーなんてさせてくれないようなこともあります。
筆者の家の猫は大のドライヤー嫌いなので、基本的に暖房を使う時期にしかお風呂に入れないようにしています。対策としては、暖房で部屋をしっかり温めておき、遠赤外線ヒーターとホットカーペットをつけたところに猫を配置してタオルを大量に消費しながら乾かしています。
毛が乾いた後は、できればブラッシングをして毛並みを整えてあげましょう。「お風呂で嫌な思いをした」と猫が思っている場合は拒否されることもありますが、そういった場合は自分でグルーミングして毛並みを整えるので無理しなくて大丈夫です。
次の日など、落ち着いたらブラッシングをしてあげてくださいね。
お風呂に慣れない猫は、焦らず少しずつ慣れさせてあげることが大切です。
など、工夫をしてみましょう。お風呂が終わったらご褒美のおやつをあげる決まりにして、良い記憶に塗り替えるのも手です。
どうしても嫌がる猫の場合、お風呂に入れなくても清潔にできるグッズを利用するのがおすすめです。
近頃は水で濡らさなくても体をきれいにすることができるペット用グッズがたくさん販売されています。ブラッシング時に使えるスプレーや、泡をつけて拭き取るだけで洗浄できるドライシャンプー、舐めても害のないペット用ウェットシートなど、用途に併せて選んでみてください。
もしブラッシングや爪切りなどのケア全般を嫌がられてしまうようなら、プロに任せる方法もあります。最近はトリミングサロンを併設している動物病院も多いので、飼い猫のケアができずに悩んでいる人は検討してみてください。
お風呂に入れられるのが嫌いな猫はとても多いです。
一方で、お風呂のフタの上でくつろいだり入浴中の飼い主さんを監視するのが好きな猫も一定数いるのが面白いところ。体が濡れるのと見ているだけでは別問題、ということなのかもしれませんね。
猫にとってお風呂でのシャンプーは日常的に必要なものではないので、パニックになってしまうようなら無理をしないようにしましょう。お風呂以外にも体をきれいにする方法はあるので、色々と試してみてくださいね。