庭に残る切り株を除去したい! 自分で伐根する方法や道具とは?
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中南米原産のパパイヤは、トロピカルフルーツを代表する果物です。亜熱帯でも広く栽培されており、実は日本でも育てることができます。また、鉢植えにして、冬は室内に入れてあげることで越冬も可能です。
ここでは、苗または種からパパイヤを育てる環境や、土や肥料の種類、さらに越冬する際の注意点などを解説していきます。剪定や植え替え、収穫の方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
パパイヤは、中央~南アメリカが原産の、熱帯や亜熱帯で広く栽培される果樹です。成長の早い小型の常緑樹で、樹高は7~10mほどになります。
パパイヤは、厳密には樹木ではなく、多年生の草本植物なので、幹や茎は木質化しません。1本すっと伸びた幹の先端には、らせんを描くようにして沢山の掌状の葉がつきます。
花は葉の付け根につき、そこに長さ15~45cmほどの果実が実ります。熟す前の果実は青パパイヤとしてサラダや炒め物に使われ、熟したら甘みを帯びた果物として食べることができます。中には、甘さや口当たりがよく、食べやすいように種をなくした品種改良されたフルーツ用の品種もあります。
パパイヤは、病気や害虫に強く、初心者でも比較的育てやすい植物です。お店で苗を買ってきて育て始めてもよいですし、食べた後の果実から出た種で発芽させることもできます。
ただ、種が雄株か雌株かが不明なことや、品種によっては1m以上の樹高にならないと結実しないものもあることから、結実を目指すなら、特定品種の種を購入するのがベストです。
パパイヤの植え付けは、5~6月に行いましょう。一般的には、4月頃に苗が出回り始めます。苗を選ぶポイントは、茎がしっかりしていることと、葉の色が濃いことです。
家庭で育てる場合は、樹高1m以下に成長が抑えられ、雌雄の区別なく結実する矮性(わいせい)品種がおすすめです。矮性品種としては、紅妃(こうひ)、レッドレディー、台農2号、ジャンヌなどが挙げられます。
果実を食べた後にとれた種を発芽させる場合は、黒く熟した種を選び、きれいに洗ってゼリー状の薄い皮を取り除きます。培養土にまいて軽く土をかぶせ、土が乾かないよう毎日水やりすると、1~2週間ほどで発芽します。
パパイヤは、熱帯~亜熱帯を原産地とする植物なので、寒さは苦手です。奄美や沖縄など亜熱帯の地域やビニールハウスで栽培する場合を除き、冬場は室内で栽培することをオススメします。
本州のほとんどの地域では、越冬を考慮して、冬場は室内に入れられるよう鉢植えで栽培したほうがよいでしょう。
パパイヤは日光を好みます。夏場は日当たりのよい屋外で栽培するとよいでしょう。日光が不足すると花がつきにくく、果実も実りにくくなります。
パパイヤの生育に最適な温度は25~30℃で、15℃以下では休眠状態に入り成長を止めてしまいます。休眠状態で越冬することは可能ですが、5℃を下回るくらいの気温になると、越冬が困難になります。
鉢植えであれば冬場は室内に引き入れ、なるべく日当たりのよい、10℃以上を保てる環境で栽培しましょう。
パパイヤは、大きな葉から水分が蒸散しやすく、水切れを起こしやすい植物です。春~夏にかけての生育期は、朝晩の水やりが欠かせません。水やりの際には、鉢の底から水がしみ出すくらいたっぷりの水を与えます。もっとも、過湿になると根腐れを起こしてしまうので、鉢皿にたまった水は必ず捨てるようにしましょう。
秋から冬にかけては、徐々に水やりの頻度を減らしていきます。パパイヤが休眠期に入る冬場には、土の表面が乾いたタイミングで、様子を見ながら2~3日に1回の頻度で水やりすれば十分です。
パパイヤは、水はけのよい肥沃な土壌を好みます。鉢植えで栽培する際は、市販の果樹用培養土や草花用培養土に、排水性を高めるパーライトを2割ほど混ぜ込んで使うとよいでしょう。
自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3が基本になります。赤玉土の小粒と中粒を半々にして水はけをよくしたり、ピートモスを2割ほど混ぜ込んでpH値(5.5~6.7が理想)を調整したりと、生育の具合をみて植え替え時に調整するとよいでしょう。
パパイヤに与える肥料は、リン酸、カリ、窒素の三成分が等量か、または窒素が少なめでリン酸がやや多めの肥料が適しています。
肥料を与えるべき時期は、生育期の4月~10月にかけてです。さらに、固形の緩効性化成肥料を1~2カ月に1度のペースで株元に置き肥するか、液肥を10~15日に1度のペースで与えるとよいでしょう。
パパイヤは生育ペースの早い植物です。地植えで環境が良いと、7~10mの高さにまで成長します。幹が伸びてきたら、30~50cmほどの高さに切り戻し剪定するとよいでしょう。剪定することで、花つきや果実の収量を上げる効果も期待できます。
剪定時期は、新芽が成長しやすい5月~9月頃が理想です。脇芽が出てきたら、勢いのある1~2本以外は取り除きます。こうすることで、集中的に芽の成長を促すことができます。
パパイヤの幹がまだ細いうちは、園芸用ハサミでも剪定できますが、幹が太くなってきたら園芸用のこぎりを使った剪定をオススメします。
幹の中心部は空洞になっていて、切り口から病原菌が侵入しやすいです。剪定後の切り口は、「キヨナールパテ」などのパテ状の保護剤を塗って保護するとよいでしょう。
また、葉が茂ってきたら、通気性をよくするために適度に剪定します。枯れてきた葉も、そのままにせず剪定して取り除くようにしてください。放置すると病害虫の原因になる恐れがあります。
パパイヤを鉢植えで栽培する場合は、1~2年に1度のペースで大きめの鉢に植え替えます。
理想的な植え替えペースは、個体や品種、鉢の大きさによっても異なりますが、鉢底から根が出てきたり、水やりの際の吸水が悪化したりしたら、根詰まりのサインです。
生育期を迎えたタイミングに合わせて、植え替えを行うようにしましょう。
パパイヤの収穫時期は不定期ですが、結実してから黄色く熟するまでは4~6カ月ほどを要します。パパイヤの栽培面積・収穫量とも国内トップの沖縄県では、3月頃に種をまき、5~6カ月後に開花、さらに5カ月後に収穫開始という流れが一般的です。
パパイヤを収穫するには、ナイフを使って果実の付け根から切り取ります。青いうちに収穫すれば青果としてサラダや炒め物に使えますし、黄色く熟したものは甘いフルーツとして生のまま楽しめます。
熟す前の青パパイヤは、「パパイン酵素」と呼ばれる酵素を含むことから、肌荒れ・アトピーへの対策や、料理で肉を柔らかくするのに活用できます。
パパイヤで気をつけるべき病気は、「うどんこ病」です。うどんこ病とは、その名のとおり、葉の表面にうどん粉をまぶしたような白カビが生えてしまう病気で、日照不足や風通しの悪い環境で発生しやすくなります。5~6月、9~11月頃は要注意です。
果実の収穫を目指す場合は、「パパイヤリングスポットウイルス」と呼ばれるウイルス病にも注意が必要です。このウイルスに感染すると、パパイヤの果実の表面に輪状の模様が現れます。また、茎の生育が妨げられたり、果実の糖度や収量が低下したりといった被害も出ます。
パパイヤの害虫は、ハダニ、アブラムシ、カイガラムシなどが挙げられます。これらの害虫は、葉や茎の先端、発生量が多いと果実にまで寄生し、パパイヤを弱らせてしまいます。アブラムシやカイガラムシは、植物の汁を吸って葉の黄化や落葉をもたらすほか、ウイルス性の病気や「すす病」の誘発といった間接的な被害にもつながってしまいます。
パパイヤの病害虫は、初期段階では薬剤散布や該当箇所の除去で対処できるものがほとんどです。進行するごとに対処が困難になり、ひどくなると株全体が枯れてしまいす。病害虫を早期発見できるよう、こまめに観察するようにしましょう。
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