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猫が寝る場所から読み解く、猫の性格とあなたとの関係性

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黒岩ヨシコ

黒岩ヨシコ

猫と暮らすWebデザイナー兼フリーライター。飼ったことのある動物は猫、犬、ウサギ、リス、インコ、チンチラ、メダカ、亀…など。元インテリアショップ店員でDIYと食べ物が好き。食生活アドバイザー3級。

猫が飼い主と一緒に寝るのはなぜ?

猫が飼い主さんと一緒に寝るのは、そこが「居心地の良い場所」だと思っているためです。

安心できるからなのか、寒くて布団が恋しいからなのかは状況や猫の性格にもよりますが、とにかく居心地が悪くないことは確かです。子猫気分になって甘えたい子や、親猫気分で飼い主さんを守っているつもりの子もいるかもしれませんね。

どちらにしてもリラックスして寝ている姿を見せてくれるのは、信頼関係が築けている証です。縄張り意識が強く、ハンターでもある猫は信頼していない相手に無防備な姿をさらけ出すことはしません。

それに猫は心地良い場所に移動して寝る習性があるので、人間の隣を好んで寝ているのであればそこがその子にとって寝心地の良い場所なのです。

寝る場所から読み解く猫の気持ち

寝る場所によって読み取れる猫の心情や性格、飼い主さんとの関係性についてまとめました。あくまで一般的な見解なので全ての猫に当てはまるわけではありませんが、参考にご覧ください。

1.頭の上や枕元、顔の近く

頭の上や枕元、顔の近くで寝る猫1

画像:にこ マンチカン(@nicodiary0716)さん

頭の上や枕元、顔の近くで寝る猫3

画像:にこ マンチカン(@nicodiary0716)さん

人間の頭の上や枕元など、顔の近くで寝るのは「ベッタリ甘えたい気分」のときです。子猫が母猫の口元へ毛づくろいをしてもらいにいくように、甘やかされたくて仕方ないのかもしれません。

もともと甘えん坊な子が多いですが、そうでない場合でも「子猫モード」に入っているので思う存分甘えさせてあげましょう。

人間に腕枕をしてもらいながら寝るような甘え上手な子もいます。寝ているうちに猫に枕を占領されていたというケースも、顔の近くでそのまま寝ているのであれば甘えたい気持ちの表れでしょう。

単に枕のフカフカが好きなだけという猫は、人間の顔が近づいたら退いてしまうこともあります。

もともと猫は気を許している猫相手に「鼻チュー」であいさつをしたり、お互いの頭をすりつけ合って愛情を示す習性があります。これは人間に対しても当てはまるので、顔周りに近寄ってくるのは親愛の証。警戒心もなく顔の近くで寝ている猫は、絶対的な安心感と愛情を感じているといえるでしょう。

2. 人間の顔の目の前にお尻

人間の顔の目の前にお尻を出して寝る猫

画像:6ぴきの猫社員を抱えたかわや(@toupie_)さん

飼い猫が自分の顔にお尻を向けて寝ていた…なんて経験はないでしょうか?

猫が人間にお尻を向けて寝るのは嫌っているわけでもバカにしているわけでもなく、実は信頼の証なんです!

お尻は猫の急所のひとつなので、信頼していない相手に無防備にさらすことはまずありません。人間の顔にお尻をくっつけて寝ているのであれば、心から信頼しているのでしょう。

また、「お尻をなでて」と甘えていたり「お尻を嗅いでいいよ」とコミュニケーションをとろうとしているケースもあります。他に、「僕(私)が先頭に立って家族を守る!」なんて気持ちでこちらにお尻を向けているという説も。

起きたら目の前に猫のお尻があった! という飼い主さんは、飼い猫からかなり愛されていると思ってくださいね。

3.お腹の上やお腹の横

お腹の上やお腹の横で寝る猫

画像:6ぴきの猫社員を抱えたかわや(@toupie_)さん

猫が人間のお腹の上や胸の上に乗って寝るのは、「そばにいたい」気分のときです。

信頼感や甘えたい気持ち以外に、上に乗ることで飼い主さんを独り占めしたり、飼い主さんを守っている気分になっている可能性もあります。

自分は起きているのに寝ている人間のお腹の上に乗って来るのは何かして欲しいことがある場合も多いです。「ごはん」「トイレ」「起きて遊んで」などの要求を聞いてもらうために主張しているのかもしれません。

4. 布団の上や布団の中

布団の上や布団の中で寝る猫1

画像:oimo & yuzuki(@oimo210)さん

寒い季節であれば、単に暖を取るためにお腹の上や布団の上で寝ているということもあります。それでも信頼関係がなければわざわざ上で寝ることはしないので、「安全で温かい場所」だと思われているのでしょう。

布団の上や布団の中で寝る猫2

画像:oimo & yuzuki(@oimo210)さん

人間が寝ている布団の中にもぐりこんでくる猫は、基本的に寒がりで甘えん坊。布団に入ることをまるで警戒しなかったり、寝返りを打ってもお腹の横で寝ているなら、細かいことは気にしないおおらかな性格といえます。

布団の上や布団の中で寝る猫3

画像:oimo & yuzuki(@oimo210)さん

なかには、布団の上でフミフミをするような子もいます。

フミフミは子猫が母乳を飲んでいたときのなごりといわれていて、子猫気分に戻って甘えたいときや寝る前の準備としてする子が多いのだそう。ただし全くやらない猫もいるので明確な理由は本人(猫)にしかわかりませんが、どちらにせよ心からリラックスしているサインでもあります。

5.足元や足の間(股の間)

足元や足の間で寝る猫

画像:pantorochiroru(@pantorochiroru)さん

猫が人間の足元や足の間(股の間)を寝る場所に選ぶのは、「ほどよい距離感でそばにいたい」気分のとき。枕元やお腹にくっついて寝るのが「子猫気分で甘えたい」のだとすると、足元で寝るのは「大人猫として一緒にいたい」気分といえるでしょう。

普段から社会性があって自立している猫らしいタイプが多いかもしれません。ただし、布団の中までもぐりこんで足の間で熟睡しているようであれば、前述の「布団の中で寝る場合」の性格に近いといえます。

足元や足の間で寝る猫2

画像:pantorochiroru(@pantorochiroru)さん

ちなみにソファに座った途端に膝の上に集まってくるようなケースは、「独り占めしたい」気持ちや「かまってほしい」気持ちが強いのでしょう。

6.布団の端っこなど微妙に離れた場所

布団の端っこなど微妙に離れた場所で寝る猫1

画像:とらまるらんまる(@to.ra.n.maru)さん

布団(ベッド)の端や微妙に人間から離れた位置で寝るのは、「勝手に寝るからほっといて」という気分のとき。あまりちょっかい出されたくないけど気配を感じる場所にはいたい、という心境です。

程よく距離のある場所を寝床に選ぶ猫は、性格的にもツンデレや気分屋であることが多いです。単に甘え下手だったり、控えめなタイプの子もいます。多頭飼いの場合、猫同士でくっついて寝られれば満足というパターンもあるでしょう。

布団の端っこなど微妙に離れた場所で寝る猫2

画像:とらまるらんまる(@to.ra.n.maru)さん

わざわざ飼い主さんの服の上で寝るような子たちは、服に残っている匂いやぬくもりを感じて安心したいのかもしれません。

脱いだ服の上で寝るのは、「自分の匂いをつけて所有物だと主張している」という可能性もあります。

7.別室や人間から見えない場所

別室や人間から見えない場所で寝る猫

別室やケージ、猫ベッドの中など、人間から見えない場所で寝ているのは「かまわなくていいよ」という気分のときです。「おやすみ」と声をかけて、後は放っておいてあげるくらいが良いでしょう。

寝るときはいつもどこかに隠れてしまうという猫は、リラックスするときは1人(匹)になりたいクールなタイプ。警戒心が強く、まだそれほど人間に心を許していない可能性もあります。

一緒にも寝るけど別の部屋で寝ることもあるという猫なら、単にそういう気分だっただけかもしれません。

猫が寝る場所を変える主な原因

猫は熟睡しているように見えても眠りが浅いことが多く、寝る場所を頻繁に変える子も少なくありません。猫が寝る場所を変えるときの気持ちや、主な原因がこちらです。

1.季節や気温

猫は自分にとって快適な寝床を見つける天才

猫が寝る場所を選ぶのに大きく関係するのが、季節や気温です。猫は自分にとって快適な寝床を見つける天才なので、暑いときには風通しの良い涼しい場所を、寒いときには暖が取れる温かい場所を見つけて移動します。
そのため、基本的には夏より冬の方が布団で一緒に寝てくれることが多いです。

2.気分

猫は数秒で気分が変わる動物

猫は数秒で気分が変わる動物です。よくいわれるのが、子猫モード・大人猫モード(親猫モード)・野生モード・飼い猫モードの4つのモードを切り替えながら生活しているというもの。

寝はじめたときはスリスリゴロゴロ甘えたい子猫モードでも、少し経つとクールな大人猫モードになって別の場所へ行ってしまう、なんて行動も猫にはよくあることです。

3.性格

布団の中に入るかどうかは猫の性格による

物おじせずに人間の上に乗ったり、布団の中に入るかどうかは猫の性格によるところも大きいです。

猫は、大体生後2ヶ月くらいまでに性格のベースが決まるといわれます。その頃までに猫同士や人間とのコミュニケーションをたくさんとり、様々な経験をしておくことでフレンドリーな性格になりやすいのだとか。

ただし、歳をとって甘えん坊になる子や、子猫の頃から育てても一緒に寝たがらない子もいるので一概にはいえません。

4.体調

猫は自分が弱っていることを隠す

一般的に、猫は自分が弱っていることを隠そうとします。急に隠れた場所で寝たがるのは、体調不良が理由である可能性もあるでしょう。

こんな寝方をしていたら注意が必要という例を挙げてみます。

  • いつもと違う場所で寝ている
  • 足を地面につけたままうずくまっている(緊張した姿勢で寝ている)
  • 苦しそうにしている
  • 息苦しそう・呼吸がいつもより早い
  • 触るといつもより熱い

猫はもともと狭い場所や高いところなどが好きなので、飼い主が見つけにくいところで寝ることもあるでしょう。いつもと違って緊張した姿勢で寝ていたり、目やにや鼻水が出ているのであれば具合が悪いサインかもしれません。食欲やトイレなど、寝る場所以外の行動と併せて判断し、必要であれば動物病院に相談しましょう。

例外として、子猫気質が強い猫は体調が悪いときほど人間にくっついてくることもあります。

猫のマイブームや飼い主の寝相も関係ある?

寝る場所は単に猫のマイブームによる

実際、寝る場所は単に猫のマイブームによるところもあります。普段は定位置で寝ていたのに突然クローゼットの中が気に入ってしまったり、テーブルの上で寝ることに味を占めたりする猫の行動は筆者にも経験があります。

また、一緒の布団でくっついて寝るかどうかは「飼い主の寝相を猫がどれくらい許容できるか」もポイントでしょう。体験談として、冬はどんなに寝返りを打っても布団の中や布団の周りに集まって寝ていた猫たちが、夏場はちょっと動くだけでそそくさと違う寝床を探しに行ってしまう…なんてこともありました。

同じ猫でも気分や環境で寝る場所を変えることはよくあるので、「一緒に寝ない=信頼関係ができていない」とは限らないのです。

猫と一緒に寝るときに注意したいポイントは?

猫との添い寝

かわいい猫と一緒に寝られるのはうれしいけれど、安全で快適に寝られるように注意したいポイントもあります。

十分なスペースを確保しよう

いくら気を付けていても、自分の寝ているときまでは気を付けようがありません。寝返りをして猫を押しつぶしてしまっては危険! 飼い主さんが動いたことにびっくりしてベッドから落ちてしまうなんてことも。けがをしないよう、一緒に寝るスペースは十分確保しておくと安心です。

子猫の間は添い寝を控える

まだ小さくて体力もあまりない子猫は、飼い主の寝返りで押しつぶされたり転落してケガしてしまうかもしれません。子猫のうちはできるだけ添い寝を控えましょう。半年から1歳程度まで大きくなったら、飼い主の動きを感じ取って逃げられるようにもなってきます。

爪のお手入れを忘れずに

猫の爪が伸びていると、寝ているときに飼い主を引っ掻いて傷つけてしまうかもしれません。飼い主だけでなく、猫自身も巻き爪になって肉球に刺さってしまったり、柔らかい布団に引っ掻けて爪がはがれたりしてしまうかも恐れも。もちろん寝具の破れのリスクもあります。

引っ掻き傷は感染症の原因にもなりますので、日ごろから気にかけるようにしてください。

電源コードへのいたずらに注意

就寝時に枕元にスマホを置いて充電しているという方も多いのではないでしょうか。充電器のコードなどは猫がいたずらをして困ってしまうアイテムの定番。かじってしまうと感電したり火事につながることもあります。

いたずら好きな猫と一緒に寝る場合には、スマホだけでなく、家電などの電源コードにも気を付けて、カバーをしたりしておくと安心。スマホは就寝前に充電しておけば、夜行性の猫が寝ている間に遊んでしまうという心配もなくなりますよ。

アレルギーや感染症の予防もしっかりと

猫と一緒に寝ると、猫の毛や皮脂などがベッドに落ちてしまいます。人が吸い込むとアレルギーを引き起こしたり皮膚炎になったりしてしまうかもしれません。ペットと人間の両方に感染する「動物由来感染症(ズーノーシス)」に羅漢してしまう恐れも。

完全に屋内飼育にしたり定期検査を受けたりして、飼い猫の健康管理や衛生管理は常に気にかけてあげると安心です。

ブラッシングや普段使うシーツやカバーの洗濯をこまめにして清潔を保ちましょう。

おしっこの対策をしよう

マーキングのために猫がベッドでおしっこをしてしまったり、部屋のドアが閉まっていて夜中にトイレに行けずにおしっこをしてしまったりすることもあるかもしれません。

飼い始めたばかりの猫であれば、トイレのしつけをしっかりしてあげましょう。他にも、寝室のドアは固定して出入りできる隙間を作ったり、トイレを移動したりという対策もあります。万一に備えて防水シーツを使って予防しておくのもおすすめです。

猫によって寝る場所も様々

猫の寝相

1日の2/3は寝ているといわれる猫にとって、必須ともいえるのが心地の良い寝床。一緒に寝たいからといってしつこくベッドに連れ戻したり、無理に布団の中に入れるのは逆効果になる恐れもあります。

気候や猫の個性を考慮して、飼い猫にとって最高の寝場所を提供してあげたいものですね。

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