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段ボールで始めるコンポスト! 楽しく続けるコツを愛好家が教えます【入門編】

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山内彩子

山内彩子

夫とこどもと三人暮らし。インスタグラムとブログで暮らしについての投稿をしています。著書に『暮らしが整う家づくり』(大和書房)。暮らしのなかで考えて手を動かし、ものを作ったり試してみたりすることが好きです。消耗品とゴミを減らすために、日用品を手作りしたりコンポストをしたりするのが日々の楽しみです。

コンポストが気になる

「コンポスト」とは、家庭から出る生ゴミをはじめとする有機物を発酵・分解させて堆肥に変えること。生ゴミを減らせることから、サステナブルな取り組みとして注目を集めています。

地球のためだけでなく、ゴミ処理をラクにするといった実用的な面や、暮らしを心地よく整えるための知恵がたくさんつまっているのも、コンポストの大きな魅力。

なかでも「段ボールコンポスト」は、大がかりな装置は必要なく、段ボール箱と手軽な材料ですぐに始められるので、都会のひとり暮らしやアパート・マンション住まいの人にも向いています

そこで今回は、段ボールコンポストをおしゃれかつ、カジュアルに生活へと取り入れている山内彩子さんに、コンポストの始め方とその魅力について伺いました。

コンポストを始めたきっかけは?

「堆肥」を意味する「コンポスト」は、生ゴミや落ち葉などの有機物を、微生物の働きによって発酵・分解させて堆肥にすること。できあがった堆肥は、土壌改良材として家庭菜園などに使え、野菜や植物を育てて循環させていくことができます。

8年前、庭のある家に引っ越したのを機にコンポストを始めたという山内さん。最初は庭に野菜くずを埋めて土に還していたといいます。

「土に埋めるだけの方法は手軽で気に入っていたものの、動物を呼び寄せてしまいそうな生ゴミを庭に埋めるのには抵抗があって、処理できるものは野菜くずに限られていました。そんなときに影響を受けたのが、『ゼロ・ウェイスト・ホーム』(アノニマ・スタジオ)と『プラスチック・フリー生活』(NHK出版)という2冊の本。本の内容から、家庭から出る焼却ゴミをゼロに近づけること、コンポストで分解できるプラスチックフリーの日用品を使うことにも関心が広がっていきました」

コンポスト 資料

左:ベア・ジョンソン(著),服部雄一郎(訳)『ゼロ・ウェイスト・ホーム』(アノニマ・スタジオ) 右:シャンタル・プラモンドン,ジェイ・シンハ(著),服部雄一郎(訳)『プラスチック・フリー生活』(NHK出版)

コンポストは、「コンポスター」と呼ばれる専用の道具を使って行うのが一般的。地面に埋め込む設置型のタイプや電動式のもの、バッグを容れ物にした小型のものなど、さまざまなタイプがあります。そのなかで、山内さんが興味を惹かれたのが「段ボールコンポスト」でした。

コンポスター

山内さんが実際に使っているコンポスター。2021年の1月から始めました

「家にあるもので、費用をかけずに始められる段ボールコンポストは、魅力的でした。箱という閉じた空間で、生ごみや『土に還る』とうたった日用品が、実際に分解されていく過程を見てみたいという好奇心もありました」

コンポストで暮らしがこんなに変わる!

コンポストには、“地球のために手間ひまをかけて頑張る”みたいなイメージがあるかもしれません。しかし山内さんは、実際にやってみると暮らしがラクになったり、気持ちがいいと感じたりすることのほうが圧倒的に多かったそう。コンポストを始めてよかったことを挙げてもらいました。

1. 排水口のゴミ受けをきれいに保てる

排水口のゴミ受けに溜まった生ゴミもコンポスターに直接入れられるので、こまめに処理することでゴミ受けをきれいに維持できます。

シンク ゴミ受け

キレイなゴミ受けは、素手でも抵抗なく洗える

「以前は、『汚いもの』というイメージがあったゴミ受けにたまる生ゴミも、もとをたどれば調理器具や器についていた食べもののかけら。ためずに処理すれば汚いものではなく、コンポスターに入れればあっという間に分解されます」

2. 揚げ油の処理に困らない

後始末に困る揚げ物の残り油も、そのままコンポスターに流し入れて処理できます。

「コンポスターに入れてしまえば、油が漏れないようにパックに入れたり、キッチンペーパーに染み込ませたりという、ゴミに出すための手間が減らせます。また、揚げ油はコンポストの発酵も促してくれるので一石二鳥なんです!」

3. 生ゴミの量が減る

コンポストで分解が早く進むように野菜くずを細かく刻んでいると「これも捨てずに食べられる」という部分が増え、結果的に野菜を無駄なく食べられるように!

野菜 まな板

「今まで捨ててしまった部位も、どうやったら食べられるだろうと考えるのは楽しいです。結果的に生ゴミの減量にもつながりますよ」

4. ビニール袋などの消耗品を使わなくてすむ

生ゴミを入れるビニール袋や排水口ネットなどの消耗品が不要になり、出費も抑えられます。

消耗品 フィルターなど

「消耗品は、コンポストで分解可能なものをできるだけ使うようになりました。例えば、食器洗いのスポンジにはヘチマスポンジや麻の古布を、コーヒーフィルターには布で手作りしたものを利用しています。

以前は、買ってきて使い捨てることが当たり前だった消耗品ですが、今は、自分で作ったり分解するところまで見届けたりするのがとても楽しみになっています。こういったコンポスタブルな代替品は、見た目や使い心地が好みのものが多いのも嬉しいです」

5. ゴミ出しがラクになる

生ゴミや消耗品など、廃棄するものが減ることで、ゴミ出しの頻度も減らせます。

「生ゴミをコンポストで処理してしまえば、腐敗や臭いが気になるようなゴミがなくなります。『ゴミ出しの日に絶対に捨てなければ』というプレッシャーからも解放されました」

コンポストは毎日の経過観察も楽しい

生活がラクになるだけでなく、日々のコンポストの変化を観察することも楽しみになっているという山内さん。特に面白いのが温度変化だといいます。

「夫が自作した、30分おきに自動でコンポストの内部温度を測定できる装置をコンポスターに設置し、その装置で得たデータをグラフ化しています。かき混ぜ方や水分量、入れたものによって温度がどう変化するかを予測したり、結果を見たりするのが面白いんです。発酵が始まると、コンポスターの中は最高で60℃ほどに発熱し、ほくほくと温かくなってくるんですよ!」

温度変化 グラフ

日々の温度変化の記録。ゴミを入れたり、かき混ぜたりすることで温度が上がり、発酵していることがわかる

温度を厳密に管理する必要があるというわけではなく、山内さんは好奇心から日々の変化を記録しているそうです。

「温度のほかにも、コンポスターの重さの変化も興味深いんです。生ゴミを入れた分だけ、日ごとに重量が増えていくような気がしますよね。ですが実際は、水分が飛び、ゴミがしっかりと分解されていると、それほど増えていかないんです。重さの変化を調べていると、どれくらい生ゴミが分解されて減ったかが実感できます。微生物は目に見えませんが、数値化することで、コンポスターの中で一生懸命に活動していることが分かるんです。小さな生き物を育てているような楽しさも味わえますね。

もちろん、温度や重さを測らなくても、触れると基材が温かいし、生ゴミが分解されて数日後にはなくなっていく様子は目で見えるので、観察するだけでもいろいろな発見があると思います!」

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