押し入れ・クローゼットの湿気対策やってますか?収納スペースにカビが生えないようにする方法を解説
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現在「アリッサム」「スイートアリッサム」の名前で流通している花は、ロブラリア・マリティアLobularia maritimaをもとに作られた園芸品種です。
ロブラリア・マリティアはもともとアリッサム属に分類されていたのですが、現在ではロブラリア属に分類が変わりました。それでも、以前からガーデニングで人気だった植物だったため、以前の名前で親しまれています。
古い名前だと正しい分類と混同することから、「スイートアリッサム」という名前で呼び分けることもあります。白花がもっともポピュラーですが、赤紫、青、ピンク、アプリコット色、黄色などの花色の品種もあります。
アリッサムはもともと多年草なのですが、高温多湿な日本では夏越しが難しいため一年草として扱われています。
関東地方より西の平野部のような比較的暖かい地方では、8〜9月にタネをまいて9月下旬以降から花が咲く、秋まき一年草として楽しまれています。
高温多湿が苦手なら寒さには強いのかというとそうでもなく、1〜2月の厳冬期は生育が鈍り、3月中旬から再び開花して、梅雨前くらいまで花を楽しむことができます。寒冷地では春巻きの一年草として楽しむこともあります。
アリッサムは温暖地では冬の花壇を彩る花。どんな風に育てればより楽しめるのかをご紹介します。
アリッサムは日光を大変好む植物なので、よく日が当たる場所で育てます。あまり寒さには強くないので、霜が当たらないように上に軒や樹木などがある温かな日だまりだと、不意の霜の予報が出ても安心です。
普段は玄関ポーチに出している鉢植えも、寒波の予報が出たら軒下に避難させましょう。ジメジメした環境だとカビが生えて枯れてしまうので、風通しのよい場所を選びましょう。
まわりを高くした花壇やレイズドベッドに土を入れて、水はけよくした場所に植えつけるのもよいでしょう。
アリッサムは過湿な環境が苦手なので、水のやり過ぎには要注意。鉢植えは鉢土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えますが、鉢受け皿に残った水はそのままにせず、毎回捨てるようにしましょう。
庭植えは、植えつけ直後は葉が萎れかけてきたら水を与えますが、植えつけて2〜4週間して根が張ったら水やりは基本的には不要です。
長い期間花が咲き続けるので、肥料はマメに与えます。市販の草花用培養土などの肥料分を含む用土を使わず、自分で配合した用土を使う場合や、庭植えにする場合は、植えつけ前に緩効性の化成肥料を土に混ぜ込んでおきましょう。
また、開花している間はばらまくタイプの緩効性化成肥料であれば2週間に1回、液体肥料であれば1週間〜10日に1回程度与えます。
アリッサムは水はけと水もちがよい土壌を好みます。市販の草花用培養土や赤玉土6:腐葉土4などの用土がおすすめです。
庭に植える場合は、1㎡あたり10ℓ程度の腐葉土か牛ふん堆肥をすき込み、ひとつかみ程度の苦土石灰を混ぜ込んでおきましょう。
自分で配合した用土を使う場合や、庭に植える場合は緩効性化成肥料を混ぜ込むのも忘れないで下さい。混ぜ込む肥料の量は、肥料のパッケージで確認しましょう。
鉢はどのようなものでもかまいません。釉薬をかけた陶器鉢やプラスチックの鉢に比べると、素焼きやテラコッタなどの釉薬をかけていない焼き物の鉢の方が早く土が乾きます。自分の水やりのクセに応じて鉢を選んでもいいでしょう。
鉢植えの場合は、鉢底網と鉢底石を入れた鉢に1/3ほど土を入れます。苗からポットを外したら、根鉢の土を少し崩して植えつけます。
鉢に入れた土の量を調整して、ポット苗の根鉢が埋まるまで土を入れていきましょう。植えつけたときの土の表面が、鉢の縁から2〜3cmほど低くなるようにしてウォータースペースを作ると、水やりがしやすくなります。
プランターも同様の手順で植えつけていきます。60cmプランターであれば2〜3株程度植えるのが適量です。
鉢植えやプランター植えは植えつけ後は午前中だけ日が当たる場所などで養生し、1週間ほどしたら日なたに出します。庭植え、鉢植えのいずれも、葉が萎れてきたら水を与えます。
終わった花や黄色くなってきた葉は残しておくとカビが生えて病気の原因になるので、見つけたら取り除きましょう。
過湿であったり枯れた花や葉をそのままにしておいたりすると、カビが生えて株も傷みます。枯れ葉や終わった花は随時取り除き、2か月に1回ほど枝を半分ほどに切り詰め、株の中に風が入るようにしましょう。
比較的気温が高い時期にはアブラムシが発生することがあります。見つけたらホースの水流で洗い流したり、手で取ったり、園芸用のスプレー式薬剤などで対処しましょう。株元にばらまいておくタイプのアブラムシ駆除剤もあります。
アリッサムは株が育ってくるとこんもり茂り、たくさんの小花を咲かせて冬花壇を彩ってくれます。アリッサム単体で育ててもよいですが、ほかの草花と組み合わせて、より魅力を引き出してみましょう。
アリッサムはこんもり茂るタイプの株姿なので、背が高くなるタイプやツルが枝垂れるタイプなど、異なる株姿の草花と組み合わせると特長を生かすことができます。
かわいらしいアリッサムの花をポイントを抑えてしっかり育てて、ぜひ自宅の花壇を華やかに彩ってみてください。