車の下から飛び出し選手権 全国大会2023
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目次/ INDEX
一般家庭に浸入する害獣の代表格といえるネズミは、身体にダニやノミなどが寄生しているため、棲み着いてしまうと家族の健康を害する可能性があるほか、天井裏を走る音が気になる、電気のコードを噛みちぎるなどの被害が出る恐れもあるため、見つけたらできるだけ早めに対処したいところです。しかし、専門業者に駆除を依頼するとなると、それなりにコストもかかります。
そこで今回は害獣駆除のプロである株式会社三共消毒の森義行さんにお聞きした、自分で実践できるネズミの駆除方法とネズミを家に寄せつけないための対策をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
出典:日本ペストコントロール協会
そもそもネズミは、家のどんな場所に出没しやすいのでしょうか。
ネズミは、エサを探したり、巣を作ったりするために家の中に侵入する場合がほとんどです。気温が低い時期などは、暖かい場所を求めて家に侵入することもあります。そのため、巣を作りやすい床下や、ネズミのエサとなる食料が豊富な台所、熱気がこもりやすい天井裏などで見かけることが多いです。また、ゴミ置き場で生ゴミを食べていることもあります。
さらに、森さんによると、ネズミが発生しやすくなる外的要因もあるとのことです。
近隣で建物の解体工事などがあると、行き場をなくしたネズミが家屋へ浸入しやすくなるそうなので、近くで工事があった場合は、床下・台所・天井裏などにネズミが侵入していないか観察してみてください。
出典:日本ペストコントロール協会
もし、ネズミが家に棲みついてしまい、駆除しないで放置していたらどのような影響が出るのでしょうか。ここからは、ネズミがもたらす「家族への影響」と「住環境への影響」についてご紹介します。
まず問題になるのが、「人体への影響」です。ネズミの身体にはイエダニやノミなどが寄生しています。天井裏などに棲み着いた場合、これらの被害を受けることも少なくありません。
また、ネズミを駆除しようと近づいたとき、攻撃的になり噛みついてくるおそれもあり、非常に危険です。場合によっては、鼠咬症(そこうしょう)と呼ばれる病気にかかり、寒気や頭痛、発熱の症状が出ることも考えられます。
さらに、ネズミは、食中毒の原因となる菌を体内に有している場合もあります。例えば、台所を掃除する際、ネズミのフンと気づかずにさわってしまい、きちんと殺菌しないまま料理をしたり、食事をとったりすると、場合によっては食中毒を起こしてしまうかもしれません。
ネズミは夜行性の動物なので、基本的には夜、活動が活発になります。そのため、就寝時間帯に天井裏や台所、床下などを走り回る音が響き、安眠の妨げになってしまうこともあるでしょう。さらに、天井裏でネズミが走り回る音を聞くことにより、「いつかネズミが部屋に入っているのでは?」と恐怖を覚える人もいるかもしれません。
また、ネズミの死骸を放置してしまうと、悪臭が発生することも考えられます。
ネズミには、物をかじる習性があります。そのため、いろいろな物をかじり、破損させてしてしまう可能性があるため、注意してください。
例えば、電気の配線をかじられるとショートしてしまい、最悪の場合火災につながるケースもあります。また、ガスホースなどをかじられ、ガス漏れが起こることもあるでしょう。
このような場合は、修理費などが発生し、経済的な損失につながります。
侵入したネズミを放置してしまうと、家や家族にさまざまな影響が出るため、見つけたらすぐに駆除することが大切です。では、ネズミの駆除には、どのような方法があるのでしょうか
具体的には下記のような方法で、自分でもネズミの駆除を行うことができます。
まずは、どこからネズミが自宅に侵入するのかを調べます。床下や天井裏のネズミはエアコンパイプ周辺や、台所の排水パイプ周辺などから侵入することが多いといわれています。さらに、森さんによると、ネズミの侵入経路を探す際、「ラットサインと呼ばれる糞・こすれ跡(ラブサイン)・足跡・かじり跡などがヒントになる」とのこと。
これらを手掛かりに、ネズミの家への侵入口を探してみてください。侵入口が特定できた場合は、ホームセンターなどでパンチングメタルや亀甲網を購入し、隙間や穴をふさぎましょう。
なお、一般家庭によく出るネズミは、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種類です。主に、下記のような場所に生息しているとされています。
<ネズミの主な生息場所>
森さん
ネズミの生息場所が特定できている場合は、固形の忌避剤や忌避スプレーなどを使って追い出すことも有効です。
ネズミの侵入経路が特定できなくても、動き回る場所がわかる場合は、粘着版や毒餌を配置するといった対策を講じることが可能です。
粘着板は、厚紙に粘着剤を塗布したもので、ネズミの通りそうな場所のほか、家具や建材、食料をかじられる被害を受けている場所の周囲に設置します。
ただし、クマネズミは警戒心が強く、捕まるまでに時間がかかることがあるため、根気強く対策を続けることが重要です。もし、ペットなどが粘着版を踏んでしまった場合、接着部分に小麦粉をまぶして粘着剤を取り除いてください。
森さん
粘着板は、水がかかる場所や粘着面にほこりが溜まりやすい場所では効果が半減します。また、足や尾などしかかからないと、ネズミが動き回り、粘着剤で周囲を汚してしまうので、置く場所にも注意しましょう。粘着剤で汚れるのが嫌な場合は、昔ながらの生け捕りかごをおすすめします。生け捕りかごは屋外でも使用できるので便利です。
毒餌や殺鼠剤は、ネズミが何回か食べることで効果を発揮するタイプ(クマリン系)が多いので、駆除までに時間がかかります。即効性を期待するのであれば、1回食べれば駆除できる薬剤を活用するといいでしょう。 ただし、毒餌を使ってネズミを駆除するリスクとして、ネズミがどこで死ぬかわからないことが挙げられます。そのため、夏場では死骸の腐敗臭に悩まされることも考えられますので、注意が必要です。また、乳幼児やペットが毒餌を誤って食べてしまわないよう、置き場所を工夫してください。
森さん
ネズミの食いつきが悪いときは、ヒマワリの種やかじられた食材などを毒餌に混ぜるといいでしょう。設置するコツは、毒餌以外のエサになりそうなものを片づけ、毒餌をできるだけ多くの場所に設置し、ネズミにたくさん食べさせることです。ただし、ネズミは警戒心が強いため、食べ始めるまでに時間がかかります。すぐに駆除ができなくても、根気良く配置し続けることが大切です。
ネズミ駆除に成功し、目に見える場所でネズミが死んでいるのを発見した場合は、適切な方法で処理しなければいけません。すでにお伝えしたとおり、ネズミにはダニやノミなどが無数に寄生しているため、非常に不衛生です。
次のものを準備しましょう。
ネズミの死骸に素手で触れるのは危険なので、マスク・手袋は必需品です。殺虫剤は、ネズミの死骸とその周辺に潜んでいるであろうダニやノミに使います。
ネズミが絶命する際にもがき苦しんだ結果、ダニやノミが周囲に散らばっている可能性があります。また、新たな寄生先を求めて周辺をウロウロしているかもしれません。
これ以上の拡散を防ぐために、死骸とその周りに殺虫剤をスプレーしておきましょう。
死骸を新聞紙などの大きな紙で包んで密閉しましょう。粘着シートに引っかかっている場合はシートごと包みます。これも、死骸や死骸周辺にいるダニやノミを拡散させないための作業です。
密閉した死骸は一般ゴミ(燃えるゴミ)として処分します。ただし、自治体によっては違う区分で処理するよう定めているかもしれません。念のため、管轄の市役所や保健所に問い合わせてみましょう。
お庭のあるご家庭の場合は、庭に深く埋めるという方法もあります。ただし、小さなお子さんやペットがいる場合は掘り起こしてしまう恐れがあり、あまりおすすめできません。
念のため、死骸があった周辺を清掃・消毒しましょう。雑巾がけをし、消毒用アルコールを念入りに吹きかけておくと感染症などのリスクを減らせます。使用した雑巾・マスク・手袋は不衛生ですので、ゴミ袋に入れて捨ててください。
ここまで、自分で簡単にできるネズミの駆除方法をご紹介してきました。では、ネズミの駆除に最適な時期はあるのでしょうか。
ネズミ駆除に適している季節を森さんに聞くと、冬がおすすめと教えてくれました。
森さん
冬はエサが少ないため、毒餌を食べる可能性が高くなります。また、毒餌や粘着板に捕まって死んだネズミが腐敗しにくいため、ネズミの駆除に適している時期ともいえます。
ネズミが家に侵入するのを事前に防ぐためには、まずはエサになる物を家の中に放置しないことが大切です。食品はもちろん、生ゴミを放置することも避けてください。また、部屋が散らかっていてゴミなどが散乱していると、ネズミにとって格好の隠れ家となります。
もし、ネズミがすでに家に侵入していて、巣を作っている場所に粘着板や毒餌を配置しにくかったり、繁殖してしまい大量に棲みついてしまったりしている場合は、自力での駆除が難しいため無理せず業者に依頼することがおすすめです。
以上のことに注意し、ネズミが棲みつかない家を目指しましょう。
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。
森さん
ネズミの駆除には、侵入経路をふさいだり、粘着板で捕まえたり、毒餌を食べさせたりする方法がありますが、いずれの場合も、ネズミの動きをよく知ることが解決の近道になります。