【つけ置きなし】重曹と〇〇でお風呂椅子と桶をピカピカ掃除
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食材を炒めたり茹でたり、自炊に欠かせない調理器具といえば、やっぱりフライパン。新生活のスタートに合わせて調理器具を買い揃える人や、在宅時間が増えた影響で料理の機会が増え、今まで使っていたフライパンから買い替えを検討する人も多いのでは。
しかしサイズや深さもそれぞれ違えば、素材や加工も様々。テキトーに買って、使いづらくて料理から足が遠のくなんてことにならないように、自分の暮らしにあったフライパンを選びたいですよね。
そこで今回は、料理研究家の阪下千恵さんにフライパンの選び方や買い替え時を聞いてみました。
阪下千恵さん
料理研究家・栄養士。外食大手企業、無農薬・有機野菜・無添加食品などの宅配会社を経て独立。現在は、書籍、雑誌、企業販促用レシピの開発、HP、テレビ等の料理レシピ作成、食育関連講習会など幅広く手がける。YouTubeでは“忙しいあなたのミカタ”になるようなコンテンツを配信中。
──本日はよろしくお願いします。本題の前に、阪下さんはどのようなフライパンを使っているんですか?
阪下 深型と浅型の28cmサイズの丸形フッ素加工フライパンを2つと、22cmサイズの丸形フッ素加工フライパンを1つ、あと角型の卵焼きフライパンの計4種類を使っています。深型は炒めものや煮物、あとパスタを茹でるときにも大活躍です。22cmサイズはちょっとした食材の調理に向いているのでお弁当作りに役立っています。
──料理家さんなので、もっとたくさんのフライパンをお持ちなのかと思いました。
阪下 私は4人家族で、朝昼晩ほぼ毎日料理をしていますが、フライパンはこれだけあれば事足ります。フライパンは「焼く」「炒める」ことが大きな役割ですが、深型ならカサが高いぶん、食材を茹でたり煮物を作ったりもできます。それに間口が広いので吹きこぼれしにくいんです。実は、これらフライパンはホームセンターで購入したものなんです。2000円〜3000円程度で購入したものですが、使いやすくて気に入っています。
私はけっこうホームセンターを愛用していて、ついこの間もカインズに撮影用の木材を買いに行きました。お弁当など撮影のスタイリングに活用しています。
直前にカインズでたまたま買っていたという木材。
木材を使ったコーディネート
──木材までも! 阪下さんがホームセンターのアイテムを活用されているのは少し意外でした。
阪下 フライパンはよく使うものですし、いわば消耗品ですからね。もちろんブランドのフライパンも使ったこともありますが、ライフスタイルに合わせて今のアイテムに落ち着きました。ブランドアイテムはデザインも機能もとても素敵なのですが、汚したくない、傷つけたくないと料理から手が遠のいてしまったら本末転倒ですよね。だから私は朝昼晩のごはんと弁当と、ガシガシ使えるホームセンターのものを愛用しています。その方が料理のコンディションも安定しやすいですし。
──フライパンを買うときは、どの素材がよいのか迷います。阪下さんのおすすめはどんなものですか?
阪下 鉄や銅など様々ですが、やはりフッ素樹脂加工がなされているフライパンが使いやすいでしょう。焦げ付きにくいので、日常使いにおすすめです。マーブルコート、ダイヤモンドコーティングなど耐久性を持たせた種類があり、バリエーションも豊富なんですよ。
ポピュラーな鉄製フライパンは、よく手入れすれば心強い相棒になってくれますが、錆びやすかったり焦げ付きやすかったりと、ややお手入れが大変かもしれません。ちょっと上級者向けと言えますね。アルミフライパンは軽くて熱伝導率がいいのが魅力ですが、油馴染みが良くなく、取り扱いがやや難しいです。
──特にこだわりがなければ、フッ素樹脂加工が普段使いに便利そうですね。ちなみに他にフッ素樹脂加工のメリットはありますか。
阪下 実は料理にも役立ちます。よく料理本などで、油を敷いて、火にかけてあたためてから食材を並べる……という手順を見かけると思いますが、フッ素樹脂加工のフライパンは、油を敷いて、食材を置いてから火をつける「コールドスタート」ができるから使いやすいんです。くっつきにくく、最初から焦らなくていいので調理も楽になりますよ。
──フライパンを買うときに気になるのがサイズです。小さいと足りなくて、大きいと持て余してしまいそうで……。
阪下 たしかに悩みますよね。小さすぎると食材がはみ出てしまったり、作り置きが難しくなるので、ひとり暮らしでも26cmサイズをおすすめしています。「大は小を兼ねる」ですね。
28cmの深型フライパン
26cmの深型フライパンは「焼く」「炒める」のほかに茹で調理やなどもできますよ。パスタを茹でられるほど充分に大きいサイズなので、最初の1本ならこちらをおすすめします。
ファミリーの方なら28cmがいいでしょう。深型に追加して、さっと食材を炒めたりする浅型を持っておくと取り回しやすいです。また、小さめのフライパンをサブで持っておくと便利だと思います。私はお弁当作り用に1本持っています。
阪下 実は商品によって、同じ深型でもカーブの傾斜が違うことも。いくつか買い替える中で、自分にとって焼いているときに返しやすいものや吹きこぼれしにくいものを探してみてください。浅型のフライパンを選ぶときは、ちょっとフチが外側に開いた形のほうが使いやすいと思います。
──最近はいろいろな色やデザインが出ていますが、おすすめのものはありますか?
阪下 デザインや色は自分の気分が上がるものを選ぶといいと思います。ただ、白は汚れが目立つので濃いめの色が無難でしょう。見た目がおしゃれなフライパンは、そのまま食卓へ出しても見栄えがいいですよね。
──フライパンで調理をするときに、ほかに持っておくと便利なものはありますか?
阪下 けっこう持っていない人も多いですが、フライパンの蓋はマストの購入をおすすめします。付属していなければ、別売りで購入した方がいいです! じっくり火を通す必要のある料理を作るときは、蓋があるだけでより美味しくできあがります。
──持っていなかったです……。料理の仕上がりにも関わるんですね。実は、ハンバーグを焦がしちゃうことが多くて。
阪下 火加減などの問題もありますが、蓋の有無が大きいでしょう。ハンバーグが焦げてしまうのは、中まで熱が通っていないのに表面だけ熱が通って焼き過ぎになるのが原因です。蓋があれば、熱を閉じ込めてじっくり全体に熱を通すことができるので、失敗しにくくなります。
食材を茹でるときでも、蓋の有り無しでは調理時間が異なってきますし、蒸すときも蓋は必要です。コンロからの熱だけでなく、蓋をすると熱が対流するので上からも熱を入れることができるんですよ。
──あまり料理しないし今まで蓋なくてもいいやと思い込んでいました。蓋選びのコツがあれば教えてください。
阪下 中が見えるガラス張りのものがおすすめです。上からフライパンの中の様子がみえるもののほうが、安心して使えると思います。金属製のものでも、一部がガラスになっている窓付きもありますよ。蓋はだいたいフライパン売場の近くにあるので、きちんとサイズを合わせて買うようにしましょう。
──蓋以外で、これがあると便利!というアイテムはありますか?
阪下 蓋以外にもプラスするなら、網の油飛びカバーがおすすめ。フライパンに乗せるだけで、油飛びを防いでくれるんです。油分の多い食材を調理するときに油がぱちぱち飛び散って困ることは多いと思います。やけどの危険やお掃除の手間を無くすためにも、こうしたアイテムがあると便利ですね。
油飛びカバー
──素材からサイズまで、とても参考になりました! ですがフライパンってどうしてもかさばるので収納が不安です。
阪下 いくら使いやすいフライパンを買っても、片付けが面倒くさいとモチベーションも下がってしまいます。こっち取って、こっちはどかして……とやっているうちに、もうレトルトでもいいかとなってしまったり。
──同じ経験があります。料理はしたいのに、面倒くさい気持ちが勝っちゃうというか。
阪下 自炊を続けるためにも、ワンアクションで出したり片付けたりできるようにすることも考えて、キッチン周りの収納にも気をつけましょう。出しっぱなしだとキッチンが雑多に見えて気分が上がらないので、次回のためにも早めに仕舞ったほうがいいと思います。
我が家はすぐ使えて、すぐ片付けられるように収納しています。この縦置きグッズはホームセンターで買ったものです。調理器具を購入するときは、料理の動線を確保するために収納グッズも少し覗いてみるといいでしょう。
──なかなか収納グッズまで頭が回りませんでしたが、楽しく料理をするためにはそのあたりにも気をつけて選ぼうと思います。
阪下 すぐ取り出せないので、私は重ね収納はしていないのですが、取っ手が取れるタイプのフライパンなら、取っ手と蓋を外して重ねて収納できます。収納スペースが少ない方には向いていると思います。取っ手が取れるタイプは、そのまま器として食卓に出したり、まるっとオーブンに入れたりすることもできるので汎用性の高さも魅力です。
──ありがとうございます! おかげで、より良いクッキングライフを送れそうです。
阪下 どの道具を選ぶにせよ、収納スペースいっぱいにならない範囲におさめることで、道具の活用度があがります。料理を楽しむためにも、ぜひ自分が料理しやすい環境づくりも心がけてください。