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【プロが解説】DIYで使う塗料の正しい選び方|知っておくべき塗料の役割3つを紹介

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斉藤 直斗

斉藤 直斗

住宅メーカーの元現場監督で、ものづくりをやりたい想いから、木工職人に転職した現役の職人さん。仕事の合間でDIYや家づくりに関してのWebライターとしても活動しています。ここでは主にDIYに関してタメになる内容をお伝えしています。記事に使われている画像は自宅の作業部屋で撮影。作業部屋を作るほどDIYが大好きです!

みなさんが、DIYで塗料を使うときはどんなときでしょうか? おそらく、自分の作品の見た目を良くしたいときがほとんどだと思います。

この記事では塗料の基礎として、塗料の役割をわかりやすく解説をします。塗料って見た目を良くする以外にも大切な役割があるんです。

ぜひ、塗料に関して少しだけでも学んでみてください。

塗料にはいろんな役割がある

塗料コーナー

塗料には大きく分けて3つの役割があります。

  1. 作品を保護する役割
  2. 作品の見た目を良くする役割
  3. 作品に特殊効果を付与する役割

冒頭でお伝えした内容だと、2の「作品の見た目を良くする役割」がほとんどの方が求めている塗料の役割だと思います。無塗装でも良いけど、どうせなら自分の好きな色に塗装をしたくなりますよね。

そして、これから説明する内容を読めば、今後の塗料選びの参考にもなります。

各役割ごとに2種類ほど実際の塗料を紹介しているので、実際の塗料選び時の参考にしていただければ幸いです。

塗料は「作品を保護する」役割がある

収納棚

1つ目に、塗料には作品を保護する役割があります。

塗装をする材料のすべては、後々傷やへこみをはじめ、木材なら朽ちていき、金属なら錆びてしまいます。つまり、様々な理由から素材は劣化が進んでしまうのです。

塗料にはこの劣化を遅らせる効果があります。

例えば、木材は金属に比べて傷やへこみが付きやすいという材料の特性がありますが、この木材に塗料を塗ることで外的衝撃から作品を守ることができます。

また、木材も金属も屋外では屋内に比べて劣化が進みます。特に木材を無塗装で屋外で使用していては数年で腐り使い物にならなくなります。塗料はこの屋外からの雨風が素材に当たらないように素材表面に塗膜を作り水の侵入を防ぐ効果もあります。

このように、塗料には塗装をする素材の様々な劣化が進む原因を防ぐ効果があるんです。

保護する塗料1:ウレタンニス

ウレタンニス

ニスは主に木材に使用する塗料で、木目の見た目を残しながら塗装をすることができ、表面に塗膜を作る塗料です。この塗膜は一般的には艶を出すための効果としか思っていない方が多いですが、この塗膜のおかげで木材を傷から守ってくれているんです。

特に、杉や松といった比較的柔らかい木材は、少しぶつけただけでへこんだり傷が付いてしまいます。なので、このような柔らかい木材にニスで塗装をすると傷が付きにくくなるんです。

ちなみに、ニスには種類があり、アクリルニスよりウレタンニスの方が塗膜が硬いという特徴があるので、保護効果を求めて塗装をするのであればウレタンニスを選ぶようにしましょう。

保護する塗料2:ペンキ

ペンキ

ペンキは、材料の表面に厚い塗料を塗る塗料です。おそらく「塗料=ペンキ」と思っている方もいるはず。ニスとの違いニスは木材の見た目が残るのに対し、ペンキは厚い塗膜によって木材の見た目は見えなくるので、塗料で完全に覆うようなイメージを持っていただければ良いかなと思います。

厚い塗膜が作られるので物理的にも素材に傷が付きにくく、雨水の侵入を防ぐことにもなりますが、劣化によりヒビ割れや剥がれがあると、そこから雨水が侵入し劣化が進むことがあるので定期的な塗り直しは必須となります。

塗料は「作品の見た目を良くする」役割がある

木目がいかされた塗料

塗料でみなさんが期待する一番の役目が、見た目を良くすること。塗料によってはニスのように木目を活かしながら着色できる塗料もあれば、ペンキのように素材の見た目を残さない見た目にするなど塗料によっていろんな種類があります。

自分の作品をどのような見た目に仕上げたいか塗装後のイメージを持って塗料を選ぶことが重要となります。

見た目を良くする塗料1:ワックス

ワックス

ワックスは他の塗料と違い半固形の塗料をすり込むように木材に使用します。艶のあるアンティークやビンテージのような風合いを出すことができるので、ワックスの色名にアンティークやオールドといった表記が多くなっており作品に味のある見た目にすることができます。

ワックスによる若干の保護性能はありますが、塗装後も木材の質感が残っているのもワックスの良さともいえます。

見た目を良くする塗料2:オイル

オイル

オイルは木材の質感と見た目を活かしながら塗装をするのが一番の特徴です。木の触り心地、見た目などの「木の温もり」を守りながら塗装をしたい方はオイルを選ぶと良いでしょう。色を若干飴色のような味のある雰囲気にしたいならクリアのオイルを塗るだけでOK。

他にもオークやウォールナット色もあるので木の温もりを残しながら着色することも可能。また、オイルで丁寧に塗装を仕上げると触り心地が無塗装時より格段に良くなります。オイル塗装のやり方に関しては過去の記事でも紹介しているので参考にしてみてください。

塗料は「作品に特殊効果を付与する」役割がある

木目に塗料を塗る

塗料には特別な効果を持つ種類があり、その効果を目的に塗装をすることも多いです。例えば自宅の洗面などで使用するラックをDIYで作ったとしましょう。

洗面は湿気や水ハネなどからの耐水性が求められます。なので木材でラックを作った場合、無塗装だとあまりよろしくありません。そんなときに耐水効果のある塗料を塗るということです。先に紹介したニスであれば、表面の塗膜の効果で水を木材まで浸透させるのを防いでくれます。

反対にオイルだと塗膜を張らないので耐水性がほとんどなく、木材が水を吸ってしまい劣化を防ぐことはできません。

他にも、屋外用であれば、耐候性、防蟻性、防腐性などが求められ、最近のコロナウィルスの影響で防菌、防ウィルス性のある塗料が注目されているなど、塗料によっていろんな効果があるので、作品に特別な効果を付与することにも塗料が役に立つんです。

特殊効果を付与する塗料1:屋外用塗料

屋外用塗料

ガーデニングやエクステリア関係のDIY用に屋外用の塗料は非常に種類が豊富です。塗料によって木材に浸透させるタイプや、表面に膜を作るタイプ、金属やコンクリートにも使える多用途タイプなどがあります。

自分の作るものとどんな効果が必要なのかを考え、塗料を事前に調べてから購入をするといいと思います。僕は過去にもいろんなお庭のDIYをやってきましたが、一番良く使用するのは「キシラデコール」という木材用の塗料です。

CAINZにはオリジナル商品の塗料などの販売もされているので、次はCAINZの塗料を使ってみたいなとも考えています。

特殊効果を付与する塗料2:耐熱塗料

耐熱塗料

近年アウトドアやキャンプの流行から、道具をDIYで自作する方が増えています。キャンプなどでは火を起こし、火の近くに道具を置いておくこともあります。そんなときに便利なのが耐熱塗料です。

耐熱塗料は300°〜600°の熱にも耐えることができる塗料なので、火の近くで使用する道具を自作する際は耐熱塗料を検討することも必要です。ただし特殊な塗料なので購入前には正しい使い方や性能表示などはしっかりとリサーチしてから使用することが必須になります。

塗料の正しい選び方

塗料コーナー

ここまで塗料の3つの役割を解説しました。これを踏まえて今後にも活かせる塗料の正しい選び方をお伝えします。

塗料の正しい選び方は『どこで誰が使うのか』を考えることです。まず「どこで」というのは場所です。場所によって塗料に求める効果も変わってきます。すでに解説した内容を読んでいてくれればもうおわかりかと思いますが、水回りであれば、耐水性、屋外なら耐候性や防腐性など、火の近くでは耐熱性といったところ。

他にも勉強机では文字を書くときの筆圧による傷の予防なども考えられます。どこで使用するかによって塗料に求める効果が大きく変わるので、これから塗装を検討している作品はどこで使用するのかをしっかりと考えてください。

次に「誰が」ですが、これは特に子ども向けの場合、口に含んでも問題ない成分なのかを調べる必要があります。屋内用の塗料の場合たいてい安全な成分で作られていますが、購入までにしっかりと検討をする必要があります。

この「どこで」と「誰が」を検討した後に、お好みの仕上がりになる塗料を選ぶといいでしょう。

自分好みの塗料を選んでより良いDIYを

棚に並べられたさまざまな塗料

今回は塗料の知っておくべき知識として「塗料の役割」を解説しました。塗料は見た目だけでなく、保護する効果や特別な効果を付与するなど目的に合わせて非常に便利な道具になります。

これから塗料を選ぶときは「どこで、誰が使うのか」を考えた上で自分好みの塗料を選ぶとより良いDIYができるのではないでしょうか。

※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。

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