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小さな唇形の花をたくさんつけるアジュガ。春になると、低く覆い茂った草からいっせいに立ち上がって花を咲かせます。品種が多く、日本には「ジュウニヒトエ」や「キランソウ」など10種類ほどが存在します。公園や野山などに自生しており、身近な存在の植物です。
ここでは、アジュガの育て方を詳しく解説していきます。アジュガが好む環境や、水やりの頻度、気をつけたい病害虫や、剪定の方法についても触れていきますので、最後までご覧ください。
アジュガはシソ科アジュガ属の常緑宿根草です。アジアやヨーロッパが原産の植物で、地面を這うようにして生長する「ほふく性」が特徴です。丈夫な植物なので、野山や公園など身近な所に自生しています。
日本では、幾重にも花びらが重なる姿から「セイヨウジュウニヒトエ」という和名がつきました。春になると、低い草丈の中からいっせいに花が立ち上がり、庭を美しく彩ります。
花色は青やピンクなど品種によって異なり、かわいらしいシルエットが魅力です。花に負けない存在感を放つのが、豊富な色味を持つ葉。カラーリーフにも使用されるアジュガの葉は、いくつか寄せ植えして品種の違いを楽しむのもおすすめです。
耐陰性があり、日当たりよりも日陰を好みます。暑さにはやや強く、耐寒性があるため、基本的にお手入れの必要はありません。シェードガーデンやグランドカバーにすることで、お庭をより美しく演出します。ガーデニング初心者でも育てやすい植物です。
アジュガは「種」と「苗」から育てることができますが、苗から育てるのが一般的です。種はほとんど流通しておらず入手しにくいので、苗から育てましょう。
苗は春と秋の植え付け期に出回ります。春先の苗は縮こまっているものが多いですが、暖かくなると広がりますよ。
種から育てる場合は、収穫したものを使用します。育苗箱に湿らせた赤玉土を入れ、重ならないように種をまきましょう。土が乾かないよう、しっかり水やりを行ってください。
10~15日ほどで発芽するので、本芽が出たら間引きます。十分に育ったら、鉢や地面に植え替えてあげてくださいね。
アジュガは「地植え」と「鉢植え」のどちらでも育てられます。鉢植えの場合、5号鉢に1株を植えます。日陰を好むので1日1時間ほど日の当たる場所に置き、それ以外は日陰で育てましょう。
地植えの場合、直射日光や西日の当たらない場所に植えます。強い日差しは葉色が悪くなる原因です。株同士の間隔は15~30cmほど空けましょう。
草丈は10~30cmと低めですが、這うようにして横に広がる性質があります。どのくらい広げたいかイメージし、他の植物との間隔を決めてから場所を選んでくださいね。
アジュガは日陰を好みます。日当たりはやわらかい日が当たる程度にし、直射日光や西日は避けましょう。梅雨の蒸れによる湿気には弱いので、風通しのいい場所を選んでください。
暑さにはやや強いですが、夏の暑い日差しには弱い植物です。また、耐寒性はあるものの、草丈が低いため霜にやられやすいのが難点。霜の下りない場所に植えるか、マルチングをして霜よけ対策を行いましょう。
鉢植えの場合、土が乾き始めたらたっぷり水を与えます。乾燥に弱いため、土の湿度を保つことが大切です。
逆に蒸れすぎてしまうと、根を傷めてしまいます。特に夏は、昼間に水やりをすると土が蒸れてしまうので注意が必要です。夏は朝や夕方の涼しい時間帯に水やりをしましょう。
アジュガは水はけのいい土を好みます。鉢植えは、市販の草花用培養土でも十分育ちます。自作する場合は、赤玉土と腐葉土を7:3、または赤玉土・腐葉土・軽石を6:3:1の割合で混ぜましょう。
地植えは、植えつける1週間前に土を耕します。腐葉土に加えて、透水性と保水性のあるピートモスを多めに混ぜ込みましょう。
おすすめの土
肥料は植え付け時に、緩効性の化成肥料を混ぜておきます。その後は必要ありません。
生育が衰えていたり、元気がなかったりしたら、株の周りに緩効性の肥料を置き肥、または液体肥料を与えてください。花が咲き終わった後に、お礼肥として薄めの液体肥料をあげるのもおすすめですよ。
アジュガは、ランナーといわれる茎を多方面に伸ばします。放っておくとどんどん広がっていくので、伸ばしたい範囲で剪定しましょう。
また、枯れた花はそのままにしておくと種がついて株の栄養が奪われてしまいます。病気にかかったり、害虫がつきやすくなったりするので、こまめに摘み取りましょう。
花が咲き終わったら、茎を付け根から切り落とします。株の大きさも3分の2から半分の長さに切り戻し、風通しをよくしましょう。
アジュガは生育旺盛な植物なので、定期的な植え替えが必要です。鉢植えは1~2年に1度、根がつまるためひと回り大きい鉢に植え替えましょう。
地植えは4~5年同じ場所に植えたままだと生育が悪くなります。花付きも悪くなるため、一度株を掘り上げて新しい場所に植え替えましょう。新しい用土に入れ替えるのもおすすめです。
アジュガは「株分け」と「種まき」で増やせます。株分けは3~5月、または10~11月に行いましょう。
細く伸びた茎を讃嘆から10~15cmの所で切り取ります。土に生えている根を掘り上げ、鉢や地面に植え替えれば株分け完了です。
種は花が咲き終わったあとに採取し、春か秋に植えつけます。土を薄くかぶせ、発芽するまでの間は乾燥させないように気をつけましょう。
アジュガは「灰色カビ病」に注意が必要です。水が染みたような模様が花や葉に現れる病気で、この模様が広がることで株が弱り、枯れてしまいます。
一度発症すると治らないため、葉や花は茎ごと切り取りましょう。そのあと、薬剤を散布します。全体に広がってしまったら、株を土から掘り起こして処分してください。
弱った植物や枯れた葉に感染しやすいので、咲き終わった花や古い葉はこまめに摘み取って予防しましょう。
アジュガは「アブラムシ」と「ハダニ」がつきやすい植物です。アブラムシは葉や茎に針を挿して栄養を吸い取り、株を弱らせます。また、アブラムシの排泄物が原因で「スス病」にかかる可能性もあるので、注意しましょう。
特に暖かくなる春先によく発生します。葉や新芽につくので、毎日こまめにチェックしましょう。見つけたら薬剤を使用してすぐに駆除してください。
ハダニも同様に、葉から栄養を吸い取る害虫です。葉に白い斑点やかすり傷をつけます。見つけたら殺虫剤、または水と牛乳を2:1で割ったものを散布しましょう。
ハダニは水に弱く、乾燥を好みます。葉水をすることで予防にもつながりますよ。
おすすめの殺虫剤
アジュガは丈夫で育てやすく、細やかなお手入れが必要ない植物です。日陰を好むので、直射日光や西日を避け、1日1時間ほど日の当たる場所で育てましょう。乾燥を好むので、地植えでの水やりは必要ありません。鉢植えは土が乾いてからたっぷり与えましょう。
枯れた花をそのままにしておくと、株の栄養が奪われてしまいます。咲き終わったものからこまめに摘み取るようにしましょう。種を採取したい場合は、必要な分だけ花をつけたままにしておきます。種になったらすぐに取り除きましょう。
小さくてかわいらしい花はもちろん、1年を通してきれいな色の葉を楽しめるアジュガ。その美しい葉色は、カラーリーフとしても人気を集めています。品種によってカラーバリエーション豊富なので、ガーデニングのアクセントとして取り入れてみてはいかがでしょうか。