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艶やかで上品な花をもつデンドロビウムは、インドなどの熱帯アジアをはじめとして、オーストラリアや日本や韓国など幅広い地域を原産とするラン科の植物です。節のある茎状のバルブを直立に伸ばしながら生長し、毎年バルブを増やしながら節々に花をつけます。
華やかな見た目から、一見育て方が難しそうに見えますが、種類を選べば初心者でも育てやすい植物です。また、通常は春に開花する植物ですが、品種によっては冬に開花を迎えるものもいますよ。
ここでは、デンドロビウムについて詳しく解説していきます。デンドロビウムの育てる環境や水やりの方法、手入れや気をつけるべき病害虫などにも触れていきますので、どうぞ最後までご覧ください。
デンドロビウムは胡蝶蘭に似た見た目の、上品な華やかさのあるラン科の植物です。花の色は白や黄色、ピンクやオレンジや紫などと豊富で、豪華な見た目もあって、よくお祝いの贈り物としても用いられています。
デンドロビウムの原種は1600種類以上とされ、一般にデンドロビウムと呼ばれるのはノビル種を中心に改良した品種です。他にも日本原産のセッコクを親にした小輪な花をたくさんつけるミニデンドロや、セッコクの近縁種のロディゲシーなどがあります。
また、「わがままな美人」「天性の華をもつ」という花言葉をもち、その気高い美しさが由来と言われています。品種によっては小型のものや、香りの強いものもあるので、栽培方法や目的に応じて選ぶのがおすすめです。
デンドロビウムは耐寒性に優れ、株全体が凍らない限り枯死することがない丈夫な品種なので、初心者にもおすすめです。とはいえ、かかりやすい病害虫被害や、加湿に弱いなどの注意すべきポイントはあるので確認しましょう。
デンドロビウムは発芽しにくく、種をまいて育てることが難しい植物のため、ホームセンターなどで売っている苗から育てるのが一般的。苗植えは3月下旬〜5月にかけて、特に新芽が出る4月に行うのがおすすめです。
購入する苗は節が太く蕾が大きくなっているものを中心に選び、一部開花していても問題ありません。また、初心者の場合は寒さに比較的強いキンギアナム系を選ぶと良いですよ。
デンドロビウムは日光を好むため、年間を通して日当たりの良い場所で育てます。春から秋にかけては戸外で管理し、冬は日の当たる窓際が良いでしょう。ただし、5月〜9月にかけての日差しの強い季節は葉焼け防止のため、直射日光が当たらないよう弱めの遮光を行います。
デンドロビウムを育てる適温は15℃です。日中は20℃前後、夜は10℃ぐらいで管理しましょう。また、過湿を嫌うため、できるだけ株同士の感覚を空けて育てると良いでしょう。
デンドロビウムは春〜秋の間、土の表面が乾いたタイミングで水やりを行います。
デンドロビウムは乾燥気味に育てると根を伸ばす性質があるので、水の与えすぎには注意してください。ただし、生長期の初夏から9月の間は土が乾ききる前に与えましょう。
また、開花中は花全体にも霧吹きで水をかけると花もちが良くなりますよ。
デンドロビウムを植える用土は排水性の良いものを用います。バークと軽石を混ぜた洋ラン用の培養土や、水ゴケを使うのがおすすめです。
また、培養土を用いる場合はプラスチック製の鉢に鉢底石を、水ゴケの場合は素焼き素材の鉢に発泡スチロールを使うと良いですよ。
おすすめの土
デンドロビウムの肥料は洋ラン用の液体肥料か、油かすを原料とした固形肥料がおすすめです。肥料を与える期間は4〜7月にして、それ以降は花の付きが悪くなるので控えてくださいね。
液体肥料は週1回のペースで水で希釈して水やり代わりに与え、固形肥料は月1回のペースで与えましょう。
おすすめの肥料
デンドロビウムは、花が咲き終わると1輪ずつ萎んでいくので、花がら摘みを行います。そして半分ほど摘み終わったぐらいに、清潔なハサミを使って節から伸びる花茎をカットしましょう。
この時、節のある茎状の「バルブ」までカットしたり、傷つけてしまうと、その後生長しなくなるので注意してくださいね。
デンドロビウムは根詰まりを起こさないよう、2年に1度はひとまわり大きな鉢に植え替えを行います。時期は春に花が咲いた後の3月下旬〜5月が適期です。
植え替える際は株全体をみて、古いバルブを剪定してから行います。鉢から株を取り出し、根が白く乾燥するまで日陰で保管をした後、余分な土やコケを払い落とし、傷んだ黒根や細い白根を切り取って整理をしてから、新しい鉢に植え替えましょう。
植え替えの際も根が傷つかないように気をつけて、割り箸などを用いながら根の間にもしっかり土を入れるようにしてください。
植え替え後はたっぷりの水をあげて、根が定着するまで日陰で管理を行います。10日〜2週間ほどしたら、通常の水やりに戻しましょう。
デンドロビウムはバルブの上部に「高芽」と呼ばれる新芽を出すことがあります。高芽がバルブの形状になって根を伸ばし始めたら、指で丁寧に摘み取り、水ゴケで小さな鉢に植え付けることで増やすことができます。
また、大きく生長したデンドロビウムは株分けで増やすことも可能です。鉢から取り出し、根を傷つけないようにして、1株あたりのバルブを4〜5本に分けたら、新しい鉢に植え替えましょう。
デンドロビウムが注意すべき病気は、細菌によって発症する灰色かび病や褐斑病、ウイルスによって発症するモザイク病です。
細菌が原因の病気は、すぐに患部を清潔なハサミで切り取り処分します。ウイルスが原因の場合は、残念ですが治療は難しいため、株ごと処分して他の株に広がらないようにしましょう。
また、アブラムシやカイガラムシ、ナメクジなどの害虫にも注意が必要です。害虫は葉を食い荒らして景観を損ねるだけでなく、生長を妨げる原因にもなります。特に新芽や花芽は被害を受けやすいため、見つけたらすぐに捕殺しましょう。
おすすめの殺虫剤
艶やかで上品な見た目から、育てにくいイメージをもつデンドロビウムですが、実は寒さに強く比較的手間も少ないため、初心者にもおすすめです。
栽培時のポイントは、乾燥気味にたっぷりと日の光を与えながら育てることです。うまく行けば、春ごろにたくさんの美しい花を咲かせますよ。