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目次/ INDEX
エキゾチックな名前をもつザミオクルカスは、アフリカ東部原産のサトイモ科ザミオクルカス属の植物です。肉厚なツヤのある葉が美しく、樹形が乱れにくいうえインテリアにもさりげなく溶け込むため、観葉植物として人気を集めています。
このページでは、ザミオクルカスを育てる環境や日々の手入れ方法から、根詰まりや根腐れなどで元気がないときの対処法までを、解説します。
ザミオクルカスは、アフリカ南部原産のサトイモ科ザミオクルカス属の植物。10枚ほどの新芽が茎(葉軸)にぴったりとくっついた状態で伸び、一斉に開く様子が特徴的です。
品種は、人気のザミフォーリアやレイヴァンが挙げられます。ザミフォーリアは濃い緑色をした種類です。レイヴァンは、ワタリガラスを意味するその名のとおり、黒いツヤのある葉が特徴的な種類です。
ザミオクルカスは、口や目などの粘膜に付着すると有害なシュウ酸カルシウムという物質を含みます。切り口からしみ出る樹液は、皮膚に付着すると人によってはかぶれてしまいます。ペットや小さな子供が誤って触れたり口に入れたりしないよう、注意してください。
アフリカ東部原産のザミオクルカスは、日当たりのよい場所を好みます。もっとも、真夏の直射日光には弱く、葉の色素が抜けたり茶色く枯れたりと、葉が傷んでしまうことも。ほどよい日陰のある場所で育てましょう。
屋外であれば、ひさしなどで日よけのできる場所、屋内であれば、レースのカーテンごしの光くらいの柔らかな日差しが入る場所で育てるのがベストです。
直射日光の当たらない場所であれば、気温が高くても暑さに耐えられます。一方で、耐寒性はあまり高くありません。気温が5℃を下回る環境では、枯れてしまいます。
屋外でも栽培可能ですが、15℃を下回ると成長が緩慢になります。寒くなってきたら屋内に移動できるよう、屋外栽培であっても鉢植えで育てることをおすすめします。
屋内であっても、窓辺だと冷気によって5℃を下回ることがままあります。日が当たる昼間は窓辺に置き、夜は部屋の暖かい場所に移すなど、冬越しの工夫が必要です。
春~秋の生育期には、土の表面が乾燥したタイミングで水やりします。水やりは、土の中の空気を入れ替える機能もあります。水やりするときは、鉢の底から水がしみ出すくらいたっぷりの水を与えるようにしましょう。
秋が深まり、気温が15℃を下回るようになったら、ザミオクルカスは休眠期に入ります。完全に成長を止めるわけではありませんが、緩慢になります。吸水力も弱まるので、休眠期に入ったら水やりの頻度を落とします。
土が完全に乾燥したタイミング(土の表面が乾燥してから2、3日後)を見計らって水やりしましょう。休眠期の水やりでも、一度の水やりではたっぷりの水を与えます。水やり後、鉢皿にしみ出た水は、必ず捨てておくようにしましょう。放置していると根腐れの原因になります。
根腐れは、乾燥を嫌うザミオクルカスの大敵です。生育期、休眠期ともに、葉が枯れたり株が弱ったりしていたら、根腐れを起こしつつあるかもしれません。水やりの頻度を調節して様子を見てみましょう。
ザミオクルカスを育てる土は、水はけがよい土であれば特に土質を選びません。
市販の観葉植物用の用土だけでも問題ありませんし、観葉植物用の用土に赤玉土と鹿沼土を2:1:1の割合で配合した自作の土を使ってもよいでしょう。
なお、屋内で観葉植物を育てるときに悩まされるのが、コバエの発生。コバエを防ぐには、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などで覆っておくと、発生しにくくなります。
ザミオクルカスの栽培におすすめの土
ザミオクルカスは、肥料を与えなくてもよく育ちます。生育を促したい場合に限り、2カ月に1回のペースで緩効性化性肥料を置き肥するか、10日に1回のペースで、希釈した液肥を与えるとよいでしょう。
ここで注意したいのが施肥の時期です。肥料は必ず、春から秋の生育期にかけて行うようにしてください。気温が15℃を下回る休眠期に肥料を与えると、ザミオクルカスがかえって弱ります。冬場の施肥は避けましょう。
ザミオクルカスの栽培におすすめの肥料
サトイモ科の仲間であるザミオクルカスは、根がとても発達しやすい植物です。小ぶりの鉢に植えたままにしていると、すぐに根詰まりを起こしてしまいます。
土の表面や鉢底から根が飛び出していたら、根詰まりのサインです。水やりのときに吸水スピードが速すぎたり遅すぎたりするときも、根詰まりしている可能性が高いです。そんなときは、一度ザミオクルカスを鉢から出して、根を整理したうえで植え替えます。
鉢や株の大きさにもよりますが、1~2年に1回は大きめの鉢に植え替えてください。植え替えの適期は、5~6月頃。その際、古い根や弱った根を切り落として整理しましょう。
冒頭で述べたとおり、ザミオクルカスの樹液が皮膚につくと、かぶれる恐れがあります。剪定や植え替えに際しては、厚手の手袋やゴム手袋をはめて作業することをおすすめします。万が一樹液に触れてしまった場合は、すぐに水で洗い流してください。
剪定の適期は、ザミオクルカスの生育期にあたる春~秋。この時期にはどんどん新しい葉軸を生やしながら成長するので、すぐに葉が混みあってきます。
ハダニなどの発生を防ぐためにも、剪定して風通しを確保しましょう。剪定する箇所は、伸びすぎて樹形を損なう葉軸や、葉のハリ・ツヤが落ちて弱っている葉軸の、根元部分。葉軸の途中を剪定するのではなく、根元からバッサリ切り落とします。
剪定したザミオクルカスの葉軸は、しばらく水に挿しておくと発根します。これを挿し穂にして、ザミオクルカスを挿し木で増やすことができます。
挿し穂にする葉軸は、葉の色ツヤがよい元気なものを選びましょう。これを5cmほどの長さにカットし、先端の葉を1、2枚残して下部の2~3cmを水に浸します。
こまめに水を交換して清潔に保ち、根が4、5本出てきたら鉢に植え付けます。根が張るまでは、土が乾ききる前のタイミングで水やりしましょう。
ザミオクルカスは、株分けでも増やせます。植え替えで根を整理するついでに、ぜひ株分けも行ってみてください。
株分けするには、地下茎でつながっている親株と子株の間にハサミを入れて、別々の株に切り離します。このとき、子株のほうにも根が残るような位置で切り分けるようにしてください。
続いて、株分けした株を別々の鉢に植え付けます。鉢に植え付けたら、直射日光が当たらない風通しのよい場所に置いておきます。株が根付くまでの間は、土の表面が乾ききる前に水やりするようにしましょう。
新葉が出てくれば根付いたサインですので、それ以降は通常どおり、土の表面が乾いてからの水やりに切り替えます。
ザミオクルカスは、病気に強く、注意すべき病気は特にありません。しかし、害虫には注意が必要です。
ザミオクルカスを育てるうえで注意が必要な害虫は、ハダニ、アブラムシ、カイガラムシです。ハダニは体長約0.5mm、アブラムシは2~4mm、カイガラムシは約3mmと、いずれも見つけにくい小さな虫です。これらの害虫は、放っておくとあっという間に増殖し、葉や茎を吸汁して植物を枯らしてしまいます。
日頃からザミオクルカスの葉に目を配り、害虫が発生していないかよく観察してください。ハダニは非常に小さいので見つけにくいですが、クモの糸のような細い糸を出すため、これがサインになります。早期に発見して防除しましょう。
また、ハダニ、アブラムシ、カイガラムシのいずれも、乾燥とホコリを好みます。室内の観葉植物の葉にはホコリがたまりやすいので、葉の表面を濡れたティッシュでふき取ったり、きりふきで葉の表面を湿らせる「葉水」をほどこしたりして、害虫からザミオクルカスを守りましょう。
屋外で育てる場合は、ナメクジやダンゴムシにも注意したいところです。ナメクジはかなりのペースで葉を食害しますし、ダンゴムシはナメクジほどではありませんが新葉や根を食害します。見つけたらすぐに取り除いて駆除しましょう。数が多ければ、有効な薬剤を使うのも一案です。
おすすめの殺虫剤
ザミオクルカスは、根の成長が旺盛で、根詰まりを起こしやすい植物です。また、過湿を嫌うため、根腐れには要注意です。ザミオクルカスの元気がない、倒れる、生育期なのに成長しないといったケースでは、根詰まりと根腐れの可能性を疑ってみてください。
根の管理と気温さえ注意すれば、ザミオクルカスは手のかからない観葉植物です。ぜひ挿し木や株分けにも挑戦して、お部屋をザミオクルカスで彩ってみてください。