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元気で健康な猫を育てるためには、適量の餌を与えることが大切です。食べ過ぎると肥満につながり、生活習慣病や関節の故障、皮膚炎の原因になる可能性があるだけでなく、免疫力が下がって体調を崩しやすくなりますし、反対に必要な栄養が充分に取れないと栄養失調で健康状態が悪化します。
飼育されている猫にとっては、飼い主が与える餌が唯一のエネルギー源です。体を動かし、体温を作るのに使われるエネルギーが不足したり、反対に過剰になったりしないように、餌の量を上手にコントロールしてあげましょう。
猫の餌の種類には総合栄養食、一般食、おやつの3つがあります。形状としてはドライフードとウェットフードと呼ばれる2つがあり、違いは次のとおりです。
総合栄養食は猫の主食になる、必要な栄養素がすべてバランス良く含まれたフードのことです。ドライタイプとウェットタイプがあり、年齢やライフステージ、好みに合ったものを選びましょう。基本的には総合栄養食と水だけで猫に必要な栄養素を満たすことができます。
一般食は嗜好性に優れたおかずのような存在です。缶詰やレトルトパウチに入っており、水分を多く含むウェットタイプがほとんど。食欲がなかったり、いつものフードに飽きたときに与えると喜んでくれるかもしれません。一般食だけでは栄養が不足するので、総合栄養食との併用を基本としてください。
おやつはご褒美やしつけの際に与える食べものです。苦手な爪切りや歯磨き、通院などをがんばったときに、特別に少しだけあげるものと認識してもらい、コミュニケーションツールとして使うことをおすすめします。噛みながら歯みがきできる「歯みがきおやつ」を導入するのもいいかもしれません。
猫の理想的な食事は1度にまとめて与えるのではなく、こまめに少量ずつ食べるスタイルです。成猫なら1日2、3回、1歳までの子猫なら可能であれば1日に3〜4回程度にわけて与えるのが良いでしょう。特に、生後3か月までは消化器官が発達していないため、柔らかいフードを少しずつ4〜6回にわけて食べさせてあげてください。
お気に入りのおやつを喜んで食べる姿を見るのは嬉しいものです。ついつい欲しがるだけ与えたくなってしまいそうですが、おやつの適量は1日に必要な摂取カロリーの10〜20%まで。
おやつをあげすぎるとごはんを食べなくなったり肥満になったりしますので、長期的な健康を考えて、飼い主さんがしっかりコントロールしてあげてください。
猫の餌の適量は体重1kgに対して約80キロカロリーです。例えば体重が3kgの猫であれば、必要なのは約80キロカロリーx3kgで、約240キロカロリーとなります。
ただ活動的なタイプなのか、太っているのか、痩せているのか、さらに年齢によっても必要なカロリーは異なるため、個々の事情に合わせて調節しましょう。
基本の総合栄養食のほかに一般食やおやつをあげるなら、1日の適量を超えないように気をつけましょう。
生後1年を過ぎて6歳までの猫の餌の適量は、上記のように体重1kgに対して約80キロカロリーが基本です。ただし、運動量が少なく基本の量を与えていても体重が増えてきてしまうようであれば、体重1kgに対して約70キロカロリーくらいにおさえてみてください。
朝と夕方の2回にわけて与える場合には、1日に必要なカロリーの半分ずつを与える計算になります。
7歳ごろからは代謝が減って食欲が落ち始め、活動量も少なくなってくることから、体重1kgに対して約60キロカロリーを目安にしましょう。1度にたくさん食べると消化器官に負担がかかるようになるので、食事の回数を増やして少しずつこまめに食べさせるのもいいですね。
脂質の消化が難しくなったり、歯の状態によっては固いものが苦手になったりすることも考えられます。食物繊維が多く、質の良いタンパク質と消化しやすい脂質を含むフードを探してあげてください。
運動不足や食べ過ぎなどで肥満が気になるときは、実際の体重1kgに対して約80キロカロリーではなく、適正体重x80キロカロリーで計算した量が適正量となります。
ただ食事の量を急に大きく減らすと肝臓に負担がかかることもあるため、獣医さんに相談してダイエット計画を立てるようにしましょう。
妊娠期から授乳期の猫は通常よりも多くのエネルギーを必要とします。
妊娠期には通常の1.5〜2倍の栄養が必要で、妊娠期間の最後には特に体重の増加にともない、食べる量も増えていきます。栄養価が高く高タンパク、高脂肪のフードを与えましょう。
子猫がお腹にいることで胃が圧迫されて1度にたくさんの量を食べられなくなるので、食事の回数を普段よりも多くして、少しずつ回数を多く食べられるようにします。
授乳期には通常の2〜4倍のエネルギーが必要です。1日に2度以上にわけて充分な量の餌を与え、いつでも新鮮な水が飲めるようにしてください。
次に、生後1年までの子猫への餌の与え方と内容を見ていきましょう。
生後1か月ごろまでの子猫は哺乳期にあたり、母猫の母乳か子猫用のミルクのみを与えます。子猫用ミルクを与えるときには哺乳器を使い、人肌程度に温めたものを与えましょう。
生後1週目では1回で飲める量は5〜10ccほど、生後2週目からは10〜15ccぐらいまで増やします。ミルクの場合は2〜3時間おきに与えるのが基本ですが、8時間以上の間隔を開けない程度を目安に、お腹が空いて目を覚ますのを待つくらいで大丈夫です。
ただ実際に飲める量は個体差が大きいため、1回で飲める量が少ない子であれば、回数を増やして対応してあげてください。
飲ませる体勢はうつ伏せで、あおむけにならないように。哺乳器を吸う力がない子には、スポイトやシリンジを使って、ほんの少しずつ飲ませてください。最初は飲む力が弱く、時間がかかることが多いです。
この時期の子猫には、欲しがるだけミルクを飲ませてあげましょう。
哺乳器を卒業してお皿からミルクを飲めるようになり、歯ぐきの下に歯が生え始めたら、離乳食のスタートです。生後3か月ごろまでに、柔らかいフードを自力で食べられるようになるように進めていきましょう。
初めはウェットのフードかドライフードをお湯でふやかしたものにミルクをふりかけて食べさせます。成長に従って、ふりかけるミルクの量を少しずつ減らしていくと順調にフードに移行していけるでしょう。
生後4か月ごろまでの猫は成長期の中でも急成長期と呼ばれ、成猫の2倍ものエネルギーを必要としています。基本は体重1kgに対して約80キロカロリーですが、その2倍のカロリーが必要です。毎日たくさん寝て日を追うごとに大きくなる時期なので、適量よりも多少多くの餌を与えても問題ありません。
この頃には乳歯から永久歯に生え変わるため、子猫用のドライタイプのフードを少しずつ始めて、固い食べものにも慣れていきましょう。まだ1度にたくさんの量は食べられないので、食事の回数は1日3回を目安にしてください。
生後1年ごろまでの猫は、1日に2回か3回、子猫用の総合栄養食を体重1kgに対して約80キロカロリーで計算して与えましょう。この時期になると肥満の傾向が出てくる子もいるため、体重が増えすぎていないかどうかに気をつけてあげましょう。
偏食しないで何でも食べられるように、食材や食感、サイズの異なる餌を体験させることも心がけてください。
決まった時間に餌をあげられない場合には、自動給餌器が便利です。1人暮らしの方や、外出が多い方、決まった時間に帰宅できないお仕事をされている方などは、自動給餌器の導入を検討してはいかがでしょうか。
自動給餌器を使う場合は長時間置きっぱなしになる可能性があるため、傷む心配のないドライフードが適しています。