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猫を多頭飼いをするときの心構え。メリット・デメリットを獣医師が詳しく解説!

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橋本恵莉子

橋本恵莉子

大阪府立大学農学部獣医学科卒業後、大阪市内の動物病院と夜間動物病院に勤務。天美動物診療所にて猫の不妊手術を担当。2018年7月、猫の不妊手術専門「Happy Tabby Clinic」を開院。年間4000頭以上のペースで手術を行いながら様々な啓発活動を行う。

猫好きならば気になるのが多頭飼い

注目の多頭飼い

コロナ禍でペット需要が増え、それに伴い猫の多頭飼いにも関心が高まってきています。

飼い主目線でみると、一頭よりは長時間の留守番も寂しくないだろうし、遊び相手が常にいて運動不足にもなりにくい。けれどそれは多頭飼いが成功した場合の話。飼い主の思い込みや願望から安易に多頭飼いを始めるのは厳禁です。

多頭飼いにはいいところもありますが、猫同士の相性が悪く先住猫にとってストレスになってしまったり、災害時避難の点などでもデメリットはたくさんあります。多頭飼いする場合は、よく理解した上で始めましょう。

多頭飼いをしている人の実例

では実際、多頭飼いしているお宅はどのような感じなのでしょうか。多頭飼いをしているインスタグラマーさんに、始めたきっかけや多頭飼いをして良かったこと、困ったことなどのお話をうかがいました。

多頭飼いの実例1 猫3匹と暮らす

ojarinnさん

ojarinn(@rai_itosan_kai)さん

家族構成・間取り/夫婦、子供二人、猫3匹・6DK
ライ(スコティッシュフォールド♂)、いと(スコティッシュフォールド♀)、カイ(ブリティッシュショートヘアー♂)

3頭と暮らす

「ライといとさんは元々4兄妹で、ブリーダーさんに見学に行った時に他の兄妹はもうおらず、新しい環境には二匹一緒の方が安心だろうし一頭だけ残すのは可哀そうだと思い、兄妹で迎えました。その後、カイはずっと探していた猫種だったので、専門のブリーダーさんを見つけた時に、3頭飼えるかを真剣に考えた上で決心しました」

仲良く眠る猫たち

「人間が留守中の方が猫達も仲良く過ごしていそうです。やっぱり、家のあちこちに猫がいるというのは猫好きにはたまらないかもしれません。むしろ多頭飼いをしてみて悪かったことは私の場合、特に思いつかないですね」

キャットゲージで隔離

「カイを新しく迎えた際に、他の二匹と馴染むまでは時間がかかるかと思い、キャットゲージを買って隔離生活する時間を設けました」

猫用のベッドがお気に入り

「うちの子は遊ぶより寝る方が好きなので、キャットタワーや猫用のベッドを気に入って、仲良くたくさん使ってくれています」

猫同士の相性は重要

「ライといとさんのような仲良しは珍しいのかなって、カイを迎えて思いました。我が家ではたまたま3匹がいい距離感で暮らしていますが、相性が合わないというケースもよく聞くので、飼い猫たちの性格をよく考えて慎重に多頭飼いを検討したほうがいいと思います」

多頭飼いの実例2 猫6匹と暮らす

Ranさん

Ran(@___ranran__)さん

家族構成と間取り/夫、妻、猫6匹・4LDK
タンタン(黒猫♀)、ヨン(キジトラ♀)、ナナ(黒猫♀)、ハチ(ハチワレ♂)、テン(キジシロ♂)、ちい(茶トラ♀)の6匹。

団子になる猫たち

野良猫を保護

「ちょうど先代猫が亡くなって途方に暮れている時に、母の職場に住み着いた野良猫親子を4匹引き取とることに。あとの2匹はうちの敷地にふらっと現れた子たちで、1匹は子猫ですぐ保護できましたが、茶トラは保護するのに半年かかりました」

「ですが、最初は新入り組と黒猫タンタンの相性が悪く、タンタンを部屋に閉じ込めて新入りを出すという大変さはありました。血のつながりのある子たちはとても仲がいいです」

キャットタワー

日向ぼっこ

タワーでくつろぐ

「とにかく猫タワーが多く、いろんな場所に3つくらいはあります。また、猫のおもちゃもたくさんあり、特にキャットニップ入りのおもちゃがみんなに人気で争奪戦です」

トイレ

「多頭飼いしてみてよかったと思うのは、一匹がすると皆揃ってするようでトイレを覚えるのも早かったです。あと留守の時に猫たちが寂しくないのかなとも思います。反対に大変な点は、仕事へ行く前に猫のトイレ掃除に追われて遅刻しそうになる時が。行く前にみんななぜか一斉にし出すんですよね(笑)」

猫優先の生活

「猫は可愛くてたまりません。でも多頭飼いは、楽しいだけではできないということ。人間がゆっくりする時間はあまりないですが、コロナ禍で特におうちにいることが多く、そんな時でも癒しの存在でしかなく本当にありがたいです。でも帰りが遅いと大変なことになっていることも多々あったりするので、仕事の後は直帰しなければなりません」

多頭飼いをするメリット・デメリット

メリットとデメリットがある

きちんと飼うことができればいいけれど、うまくいくとも限らない多頭飼い。愛猫と飼い主さん双方の幸せにとっても、始める前に一度立ち止まって多頭飼いのいいところと悪いところについて整理してみましょう。

【メリット】

  • 遊び相手ができて運動量が増える
  • 先住猫が後からきた猫を教育してくれることも
  • 猫同士が仲良くしている姿に癒される
  • 留守番をさせても猫が寂しい思いをしにくい

 

【デメリット】

  • 排泄物や吐物の個体管理が難しいため、病気の発見が遅れる恐れがある
  • 猫同士の相性が悪いと別々の部屋にしなくてはならないことも
  • トイレや抜け毛処理などの掃除が大変
  • 食事や医療費などの負担が倍増
  • 猫同士で病気がうつる可能性がある(獣医師の指導通り、正しく検疫を行いましょう)
  • 災害時の避難がしにくい

 

一頭飼いのいいところは?

単独行動が猫の基本

猫は縄張り意識が強くもともとは単独行動をする動物なので、人間が思うほど寂しくは思っていないことも。「一匹だと寂しいのかな」と心配して無理に多頭飼いをする必要はありません。ただ、中にはやはり寂しがり屋な猫もいるので、性格や様子をよく観察して見極めましょう。

それに複数猫がいると吐瀉物や排泄物が誰のものか特定できなかったりしますが、一頭飼いだとすぐに判別ができます。そういう意味で健康管理は一頭飼いのほうがしやすいです。

また、猫の性格にもよりますが、新参者に対して先住猫は仲間だと思うことに時間がかかるので、仲良くなるまでじっくりと見守らなくてはなりません。その点、一頭飼いだと猫自身が伸び伸びと過ごせるといえるでしょう。

多頭飼いの事前準備リスト

環境づくりが大切

急遽猫を保護することになったりやむを得ず多頭飼いをすることになったら、飼育頭数分お世話できる環境づくりができることが前提となります。

まず、家の広さが十分にあり時間や経済的なゆとりがあること。喧嘩がなければ、6畳に4頭までが目安です。また、その分の去勢や避妊手術も必要になるので、それができる経済力もマストです。

そして、飼い主に何かあった時や緊急時に複数の猫たちを世話してくれる人が周りにいるか、災害時に複数の猫との避難が可能かも条件です。さらに重要なのは、先住猫がおおらかで社交的な性格であることです。

それらを踏まえて多頭飼いを始める際に、まず先に準備しておくべきアイテムを紹介します。

  • 逃げ場となる部屋やケージ
  • お迎えする子の食器や水入れ
  • 頭数分のキャリーバッグ
  • 頭数+1個以上の猫用トイレ
  • キャットタワーなど隠れることのできる高い場所

多頭飼いをする際の注意点

先住猫との相性は心配なところ

先住猫との相性が悪い場合、逃げ場となる場所が必要になります。ケージや隔離用の部屋があるといいでしょう。また、猫は他の猫の臭いがする場所では排泄を嫌がる子も少なくないので、トイレは必ず事前に用意しておきます。排泄物が放置されている環境は猫にとってストレスなので、こまめに掃除をしてあげることも大切です。

それから何事においても先住猫の気持ちを優先させてあげましょう。新参者はライバルになるので、初めは特に食事や遊び、撫でるなどのコミュニケーションすべてを先住猫のペースを優先させるのが望ましいです。

先住猫がグルーミングをたくさんしていたり隅に隠れてしまったりしていたら「拒否」の合図。時間が経って解決される場合もありますが、相性が悪くそのままずっと部屋を別々にしなくてはならないことも。

組み合わせによっては相性が悪いこともしばしばあるので、保護猫譲渡でならトライアル期間をきちんと設けられ、猫の性格や家の様子は大丈夫か、細かくチェックできるので相性対策という意味でもおすすめです。

「多頭飼育崩壊をしてきた人たちを数多く見てきました。一人が面倒を見られるのは3頭
まで、どれだけ多くても一世帯あたりで10頭くらいまでです。思いがけない妊娠・出産を避けるためにも、5か月齢までには不妊去勢手術を終えてください。これが多頭飼いする最低条件になります。

また、猫は長生きする子では約20年生きるので、生涯一頭200万円くらいかかると思っておいたほうがいいでしょう。経済的にも本当に世話できるのかしっかり考えて欲しいです。衝動買いしたり無計画にどんどん受け入れず、先のことまで考え、そしてペットショップやブリーダーさん以外に保護猫をボランティア団体や譲渡会から譲り受けるなど、行き場のない猫たちを引き取ることを検討していただきたいと思います」 (Happy Tabby Clinic院長 橋本恵莉子先生)

猫の気持ちを優先させて計画的に考えましょう

猫好きなら一度は憧れる多頭飼い。愛猫と飼い主にとってベストな環境がつくれるといいですが、猫同士の相性や費用の面など決して楽しいことばかりではありません。

一度迎え入れたら一生面倒をみるという心構えで、時には保護猫譲渡も視野に入れつつ計画的に検討していきましょう。

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