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ヤスデを速やかに駆除する方法とは? 実は益虫なので忌避対策だけでも十分?

スタッフ

となりのカインズさん 編集部

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カインズにまつわる情報を本社に怒られない範囲でおもしろおかしく発信します。ライター、DIYクリエイター、イラストレーターなどご協力いただける仲間を募集中だよ!

梅雨時になると大量発生することもあるヤスデ。一般的なご家庭になら深刻な害を与えるわけではありませんが、独特の見た目を不快に思う方は多いでしょう。

そこでこの記事では、ヤスデを速やかに駆除する方法を解説します。そもそも発生させない対策についても紹介するので、湿気が多くなる時期はぜひお試しください。

ヤスデってどんな虫? 駆除に役立つ生態の理解  

ヤスデってどんな虫? 駆除に役立つ生態の理解

ヤスデは「多足亜門ヤスデ綱」に属する節足動物の総称です。4億年以上前から地球にいたとされており、世界には1万種以上のヤスデが確認されています。

日本人にとっても身近な虫で、「オサムシ」「ゼニムシ」「エンザムシ」「アマビコ」などさまざまな呼び方をされてきました。悪臭を放つムカデのような虫であることから、「ババムカデ」という異名もあります。

外見上の特徴

一言で形容すると「長いダンゴムシ」のような見た目をしています。厚みのある半筒状で節の多い体型をしており、たくさんの足を持っているのが特徴。

全長は小さな種類で約2mm、大きな種類では30cm弱のものもいますが、日本でよく見かけるのは大きくても35mm程度でしょう。体色は褐色ですが、明るい褐色から黒っぽい褐色まで個体差があります。

生息地と食事

ヤスデは落ち葉や腐葉土に付く真菌類を好むことから、それらが多い森林周辺、朽ちた木や倒木、石の下など湿気の多い場所に生息しています。土壌の有機物を分解する立派な益虫であり、ポジションとしてはミミズと変わらないはずが、見た目のために人間から冷遇されている生き物の一つです。

日当たりが良く乾燥した場所は苦手ですが、かといってずぶ濡れのような場所では溺死します。そのため、梅雨時になると避難場所として人家に侵入してきます。

活動サイクルと寿命

ヤスデの成虫は5~7月頃に姿を現します。8~9月にかけて繁殖活動をはじめ、一度の産卵で100~300個もの卵を産むといわれています。孵化した幼虫は土の中で越冬し、脱皮を繰り返して成虫になるという流れです。

ヤスデの寿命はおよそ1年だと考えられますが、種類や生息環境によって異なることがあります。

ムカデとの違い

ヤスデとムカデは似ているといわれますが、よく見ると相違点が多いです。まず、ムカデは体長60~200mm程度であり、ヤスデよりもはるかに大きな虫です。

脚の付き方も異なり、ヤスデが一つの節に2本の脚を持つのに対し、ムカデは1本しか持ちません。また、ヤスデはまっすぐ歩きますが、ムカデはくねくねと体をゆすって移動します。そのくせ動きは素早く、進行方向に人間がいると噛むこともあります。

■ヤスデとムカデの違い
ヤスデ ムカデ
脚の数 一節に2本 一節に1本
大きさ 約15~35mm 約60~200mm
尻尾 なし あり
食性 腐植食 肉食
性格 おとなしい 獰猛
ありだが微毒 あり

ヤスデがもたらす損害

ヤスデがもたらす害 

ヤスデが発生するとどのような害をもたらすのか、代表的な例を紹介します。

刺激臭

ヤスデは刺激臭のある体液を分泌します。捕食者から身を守る策のため、下手に刺激をしたり、誤って踏んだりすると周囲に嫌なにおいが立ち込めます。

微細な毒

前述した体液には微細な毒が含まれています。素肌に浴びるとヒリヒリすることがあり、ひどい場合は腫れてしまうかもしれません。ヤスデが敵に対して直接毒を注入することはないので、不用意に刺激するのは止めましょう。

列車の走行妨害

ヤスデが大量発生して線路に侵入し、轢かれて出た体液がもとで列車がスリップした事例があります。有名なのは1976年に八ヶ岳周辺で発生した事例ですが、その後も各地で起こっています。このヤスデは列車を運休させることから「キシャヤスデ」と名付けられ、繁殖のプロセスからほぼ8年周期で大量発生することがわかっています。

外見の不快さ

おぞましい見た目をしていることから、庭や室内に発生するとストレスを受ける方も多いです。しかも長雨時は大群で移動し、家主の心にダメージを負わせます。これはヤスデの卵100~300個が大量に孵化し、そのまま集団を形成して生活しているためです。

よく発生するヤスデの種類

よく発生するヤスデの種類 

 

ヤスデは世界に約1万種いるといわれており、日本だけでも300種以上が確認されています。すべては紹介しきれないため、ここでは人家や庭によく現れるヤスデを4種類紹介します。

ヤケヤスデ

日本全国に生息している20mm前後のヤスデで、ヤスデといえばヤケヤスデの姿を思い浮かべる方も多いでしょう。体色は個体差がありますが、黒色や褐色が多く、名前の通り火で焼かれたような色合いをしています。一つの節に白色あるいはクリーム色の脚が2本ずつ生えているのも特徴。

普段は多湿の環境下で落ち葉や腐葉土を食べていますが、長雨時は溺死するのを避け、人家に避難してくることがあります。

キシャヤスデ

キシャヤスデは体長35mm前後の大きなヤスデです。キシャは「汽車」のことで、線路上に大量発生した事件をきっかけにこう呼ばれるようになりました。

脚の数はオスが30対、メスが31対と異なりますが、とっさに見分けるのは難しいでしょう。成虫になるまで約8年かかるのが特徴で、年に1度の脱皮を通して大きさや体色が変わります。初めは肌色やオレンジ色ですが、最終的には焦げ茶色になります。

ウスアカフサヤスデ

「フサヤスデ」の一種であるウスアカフサヤスデは、体長4~5mmと非常に小さなヤスデです。体からブラシのような毛が生えており、お尻部分には白い毛束があります。

普段は海岸近くの石の下や樹皮の裏などに生息し、生物の死骸などを食べています。

ヤンバルトサカヤスデ

「ヤンバル」とあることから沖縄原産のように思えますが、実は台湾からやってきた外来種です。現在、沖縄だけでなく各地域で勢力を広げているといわれています。

体長は25~30mm、基軸カラーは褐色ですが、淡褐色と濃褐色の縞模様を持つのが特徴。普段は湿度の高い草地や落葉の多い土壌に生息し、腐葉土や堆肥などを食べています。人や農作物に害は与えませんが、梅雨時や秋に集団で大移動する姿が目に入り、不快害虫として忌み嫌われています。

【駆除の前に】ヤスデを発生させない対策   

ヤスデを発生させない対策

ヤスデが発生する原因と生態を理解すれば、敷地内へ侵入させないことは可能です。ここでは、ヤスデを寄せ付けない具体策を紹介します。

殺虫剤や忌避剤をまく

玄関や窓の隙間、換気扇など、ヤスデの侵入経路となり得るルートに殺虫剤をまきましょう。下記は一度散布するだけで約1か月の持続効果があります。もちろん、退治するのにも役立ちます。

家の周りを囲むようにまくと、さらなる待ち伏せ効果を期待できます。下記は粉タイプの商品で、ピレスロイド系の殺虫剤のため即効性があります。ヤスデだけでなく、多くの害虫を寄せ付けません。

消石灰をまく

ホームセンターでも手軽に購入できる消石灰は、湿気に触れると強いアルカリ性に変わる性質があり、害虫を遠ざけるのに利用できます。忌避効果は設置場所や時期などによって差が出ますが、試してみる価値は十分にあります。

木酢液

木酢液も、手軽に入手できるヤスデ対策のアイテムです。土壌処理や堆肥の発酵を促す園芸用品として使われていますが、病害虫が好む植物の無機窒素を消化・低減する働きや、木を焦がしたような特有のにおいにより、ヤスデを遠ざける効果を期待できます。

こまめに掃除する 

ヤスデが好む環境を作らないことも大切です。特にガーデニングや家庭菜園を楽しんでいる方は、落ち葉や腐葉土を放置したままになっていないでしょうか。そのようなじめじめした環境はヤスデにとって絶好の棲み家です。使用済みの鉢植えに残った土なども油断できません。

こまめに掃除し、ヤスデにとって居心地の悪い環境を保ちましょう。

ヤスデを駆除する方法     

ヤスデを駆除する方法

予防しきれず侵入を許してしまったヤスデは物理的に取り除きましょう。使用アイテムは防虫対策で紹介したものとほとんど同じです。ヤスデに直接使うことで、簡単に退治できるでしょう。ここでは、ヤスデを駆除する方法を解説します。

殺虫剤を吹きかける

ヤスデ目がけて殺虫剤を散布すれば、多くのケースで瞬間にコロリと逝きます。小さなお子さんやペットがいるなど、室内で強い薬を使うのが心配な場合は、天然成分を使用した殺虫剤もあります。

見えないところにいるヤスデも退治したいなら毒餌もおすすめ。こちらはヤスデはもちろん、ムカデ、ゲジゲジ、アリなども駆除できます。

瞬間冷却スプレーで凍殺する

殺虫成分がどうしても気になる方は、瞬間冷凍スプレーで凍らせる手もあります。ほぼすべてといってよい害虫に有効なので、一家に1本常備していても損はないでしょう。

ただし、殺虫成分はないため後になって復活する可能性はあります。凍らせた後は速やかに駆除しましょう。

上記は缶に虫のイラスト等が入っておらず、お部屋にそのまま置いてもインテリアを邪魔しません。

熱湯をかける

お湯を沸かす余裕があれば、熱湯をかけるのもかなり有効です。基本的には熱さで即死、あるいは気絶するでしょう。瞬間冷凍スプレーと同じく、ほぼすべての害虫に効きます。

手に負えなければ駆除業者へ依頼

手に負えないなら駆除業者へ依頼

「あまりに大量発生している」「駆除してもキリがない」「気持ち悪いので駆除できない」といった方は、害虫駆除を専門とする業者に相談してみてはいかがでしょうか。料金はかかりますが、プロならではの知識と道具で対応してくれ、再発防止策も提案してくれるでしょう。大まかな流れは次の通りです。

  • 無料相談
  • 生息調査(モニタリング)
  • 駆除プランの作成・提案・見積もり
  • 駆除実施
  • アフターケア(業者による)

費用はヤスデの数や発生した場所、範囲などにより異なります。1万円程度で済むケースもあれば、5万円ほどかかるケースもあるでしょう。安すぎる業者は不安ですが、「高い=良い仕事をする」とも限りません。見積もりは複数社から取り、納得できるサービスの業者を選びましょう。

実は益虫? ヤスデの駆除にまつわるQ&A

 

実は益虫? ヤスデの駆除にまつわるQ&A

ヤスデの駆除にあたってもう少し気になる疑問や不安にQ&A形式でお答えします。

Q.ヤスデは益虫だから積極的な駆除は必要ないという人もいるようですが……

A.正しい意見だと思います。ヤスデは落ち葉や腐葉土を食べて栄養価の高い糞をし、土壌を豊かに形成してくれる分解者の一人です。室内を這うヤスデにはご退場願いたいですが、ガーデニングや家庭菜園に現れるヤスデは邪魔者ではありません。むしろ自然の有機肥料を供給してくれる益虫といえます。うまく付き合う道を考えてみてもよいでしょう。

Q.ヤスデとゲジゲジの両方現れるのですが、ゲジゲジも益虫ですか?

A.ゲジもほかの害虫を捕食してくれる益虫です。ムカデのように噛むこともありませんし、ヤスデのような悪臭を放つこともありません。問題は見た目だけ……です。

Q.敷地内に卵があるならその時点で除去したいのですが

A.ヤスデは土中に卵を産むため、見つけるのは難しいです。しかし、植木鉢などに産み付けている卵であれば、浸水させることで発見可能です。

盆栽では「ドブ漬け」と呼ばれる方法ですが、バケツなどの水に鉢ごと浸すと、孵化前の卵が浮いてくるでしょう。幼虫や成虫も同じく浮かんできますので一気に駆除できます。

鉢ごと浸すのが難しい場合は、土から水が流れ出ないように工夫してみてください。ヤスデが嫌う「水はけが悪い場所」を一時的に作ることができれば成功です。

ヤスデの駆除まとめ

ヤスデの駆除まとめ

ヤスデは不快害虫の一つですが、実は立派な分解者であり、ほかの不快害虫を食べてくれるハンターでもあります。積極的に駆除する必要はないでしょう。

とはいえ、大量発生したり、室内に侵入したりするヤスデは見るに絶えないため、まずはヤスデが嫌う環境作りに力を入れてください。庭やベランダはこまめに掃除し、消石灰や木酢液をまいて遠ざけましょう。

より効果を望むなら薬剤を散布することです。駆除をする際にも使えるため、スプレーや毒餌、くん煙剤などを常備しておいてはいかがでしょうか。小さなお子さんやペットの健康被害が心配な場合は、瞬間冷却スプレーを使う手もあります。

手に負えないほど発生しているなら、プロの駆除業者に相談してみてはいかがでしょうか。サービス内容や料金はさまざまなため、複数社に相談して比較・検討することをおすすめします。

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