花粉症に怯えている。盲点だった手法で今年はバトルを仕掛けてみることにした
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蒸し暑い日本の夏は、お弁当派にとっては、どうにも悩ましいシーズン。
炎天下のバッグの中で、傷んでしまうのでは? 職場や学校に置いておくにしても、コロナ下の今は換気換気で空調も効きにくいし……など、心配が尽きません。
しかし、自分や家族の健康のために、お弁当のおいしさと安全性は、絶対に死守したい!
というわけで、お弁当をおいしく安全に保つヒントを、お弁当箱のプロである株式会社サーモスの広報・笹渕真由美さんに聞いてみました。
お弁当が傷むのは、持ち運びや保管の最中に、食中毒の原因菌が増殖してしまったとき。
傷んだお弁当を口にして原因菌に感染してしまうと、嘔吐、下痢といった症状が表れます。菌の種類によっては、入院が必要になることもあります。
がんばって作ったお弁当が自分や家族の体調不良の原因になってしまったら、悔やんでも悔やみ切れません。
では、原因菌の増殖をおさえるためには、どうすればいいのでしょうか。
サーモスの広報・笹渕真由美さん
「一般的に、食中毒を引き起こす菌には、増殖しやすい温度帯が存在します。お弁当を食べる時まで、その温度帯を避けることが効果的です」
政府広報オンラインによると、食中毒を引き起こす細菌の多くは、室温(約20度で活発に増殖し始め、人間の体温くらいの温度で増殖のスピードが最も高くなります。例えば、病原性大腸菌の中でも強い毒素を出すことで知られる「O157」の場合、最も増殖が活発になるのは35〜40度の温度帯です。
「気温が高くなる夏場のお弁当は、特に温度管理が重要になってきます。ポイントは“菌が増殖しやすい温度帯”を避けることですから、まず対策として考えられるのは“保冷”。手っ取り早い方法としては、みなさんすでにやっていらっしゃると思いますが、保冷バッグと保冷剤の活用です」
夏のバーベキューでは、クーラーボックスに氷と肉を入れて運ぶのは当たり前の対策になっています。
「保冷とは逆に、食べるときまで熱々の状態をキープすることで、菌の増殖しやすい温度帯を避ける手もあります。この場合は、夏場でも冬場でも中のものを一定の温度を保つことができる魔法びん構造のスープジャーやランチジャーが役に立ちます」
お弁当の傷み対策にも“保温”が有効とのこと。“夏のお弁当は冷やすもの。温かくするのはNG“という固定観念が覆されます。
「基本的な話ですが、食中毒予防のためには、お弁当になるべく菌を入れないことが大切です。家庭で完全な無菌状態にするのは難しいですが、お弁当を作る前にしっかりと手や食材を洗う、清潔な調理器具やお弁当箱を使うといった衛生管理は、お弁当作りの大前提です」
お弁当の傷みが気になる梅雨〜夏に活用したい、サーモスの一押し商品を聞いてみました。
「食中毒の原因菌が増殖しやすい温度帯をかんたんに回避できるという点から、夏には、外気温の影響を受けにくいステンレス製魔法びん構造のスープジャーが、とてもオススメです!」
サーモスのスープジャーは、ステンレス製魔法びん構造のため、スープジャーの中に入れた食品の温度をキープしてくれます。夏でも冬でも季節関係なく使えるグッズで、夏のお弁当の傷み対策に最適です。また、6時間後でも55度以上の保温効力を備えているのも見逃せません。食中毒の原因菌が増殖しやすい温度帯以上を十分に保てます。
食べるまで、熱々にも冷え冷えにも保てる優秀アイテム
「熱いスープをそのまま入れる使い方だけでなく、冷製スープや冷たいつけ麺を入れて持っていくのにもおすすめですよ」
スープジャーの中身を適切に保温するためには、十分に高い温度、もしくは低い温度のものを規定量まで入れる必要があるのでご注意。例えば35度くらいのぬるいスープを入れてしまった場合、食中毒の原因菌が増殖しやすい温度帯をそのままキープしてしまいます。また、高温のものでも量が少ないと温度が下がってしまう恐れがあります。
「中身の温度に気をつける」「規定量までしっかり入れる」、この2点に気をつけさえすれば取り扱い難しくありません。お弁当の名脇役どころか、堂々とメインを張れるアイテムです。
「保冷剤と一緒に保冷効果のあるランチバッグを使うのは効果的です。サーモスの保冷ランチバッグでは、内側に保冷剤が入るメッシュポケットが付いています。冷気は上から下へ伝わるので、保冷剤はお弁当箱の下より上に置くのが基本です」
サーモスの保冷バッグは、高さがあってマチも広めなので、使い勝手の良さが魅力です。手持ちのお弁当箱をそのまま入れられるし、ドリンクも一緒に入れられます。
食中毒を予防するためには、お弁当箱をしっかり清潔に保つことも重要。フッ素コーティングのお弁当箱ならば、洗うのも簡単で食後にも便利です。
「フライパンや炊飯器の内釜にもよく使用されるフッ素コーティング加工をお弁当箱の内側に施しています。ごはん粒もはがれやすいですし、汚れが落ちやすく、水切れもよく、使いやすいんですよ。プラスチックのお弁当箱に起こりがちな色移りもしにくいです」
本来お弁当箱を清潔に保つためには、食後すぐに洗剤で洗うのが理想ですが、職場ではそうもいきません。汚れが落ちやすく、水切れもしやすいフッ素加工のお弁当箱なら、食後にさっと水で流すだけでも、だいぶ違います。
サーモスのお弁当関連商品が、夏場のお弁当の傷み対策に最適なのがわかりました。しかし、水筒メーカーとしてのイメージが強いサーモスが、なぜお弁当グッズの開発に力を注いでいるのでしょうか。
「実はランチジャーやスープジャーなどの歴史は古いんです。サーモスブランドは1904年に誕生したのですが、“食品を入れる魔法瓶”は、設立当初から発売しています。1930年代の広告にはフードジャーも登場しています」
1935年のイギリスのサーモス製品の広告
長い間に渡って、世界中で信頼され実用されてきたサーモスの製品。魔法びんの基本的な仕組みは当初から変わっていないとのこと。
「素材については、ガラスからスタートして、スレンレスに変わったりしましたが、魔法びんのしくみ、機能は変わっていません」
素材がガラスからステンレスに変わったことで、より手軽に持ち運べるようになりました。時を経るごとに、徐々に使いやすく、丈夫に進化して今のサーモス製品ができあがりました。
またサーモスでは、特に“使いやすさ”“洗いやすさ”にこだわっています。
「例えばスープジャーの口径ひとつ取っても、保温性を維持しつつ、食べやすく洗いやすいサイズになるよう調整しています。保温力を高めるには口径が狭い方が良いのですが、狭いと手が入らずきれいに洗えなかったり、食べにくかったりするので、検証しながら製品を作っています。
また、毎日使うものなので、いかにパッキンを取り外しやすく、付けやすい構造にするか、という点にもこだわっています。そのため、開発段階で社員が実際に使ってみて、気づいた点をフィードバックし、製品に落とし込んでいく作業は欠かせません。洗いにくいなどの意見が出た時には、設計から見直すこともあります」
「パッキンに関しては消耗品のため、交換用パーツを用意しています。1年を目安にチェックしていただき、必要に応じて交換すれば一つの商品をより長くお使いいただけます。ぜひ、大切にお手入れして、長くご愛用ください」
使う人のことを考え、工夫がたくさん盛り込まれたサーモス製品、頼もしい限りです。
食中毒の原因菌が増殖しやすい温度帯に関しての知識を頭に入れた上で、スープジャーや保冷バッグなどを正しく活用すれば、暑い夏でも安心してお弁当ライフが楽しめそうですね!
作る前の手洗い・おかずは一度しっかり加熱・調理器具や弁当箱を清潔に保つ、といったポイントについても、くれぐれもお忘れなく。