プチプチに表裏ってあるの? 引っ越しシーズンに役立つ正しい梱包方法
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子どもの多様な好みに合わせて様々なシリーズを展開
お風呂で使う入浴剤「バスボール」が人気だ。ブクブク泡を立てて溶け出し、中からキャラクターが出てくる。この商品のこだわりは「2秒」。何が出てくるかわからないワクワクに満ちたバスボールで、2秒に賭けている企業が株式会社サンタンである。
「弊社がターゲットにしているお子様というのは、文字が読めない年齢層。パッケージの選定は文字を読まず、直感的に2秒で欲しいパッケージを選ぶ傾向があります。入浴剤が溶けた後のフィギュアも同様で、入浴剤からフィギュアが出て2秒で、また欲しいと思うかどうかが決まります。大人は細かく文字を読みますが、子どもは文字が読めないぶん、物選びがよりシビアなんです。だからこそ私たちは2秒で気になるパッケージ、2秒で感動するフィギュアの創造をしていきたいと考えております」
お話をうかがった、サンタンの高嶋康弘さんはそう教えてくれた。2秒に対する意識は、少子化が生んだという側面もある。人数が減少しているお子様層からいかに支持してもらうか。取りこぼしが許されないシビアな環境で2秒ルールは生まれた。
「弊社ではバスボールを展開しだしたときから、“育浴”というキーワードを大切にしてきました。バスボールは単なる入浴剤ではなく、親と子のコミュニケーションツールと考えております。湯船に入れる前の“何が出て欲しい?”から始まり、“何が出てきた?”“嬉しい?”“これでどう遊ぶ?”と親子の会話を促すものであって欲しいと願っています」
長期にわたる試行錯誤の末に誕生した光るバスボール
バスボールは子どもと親の健全な関係を育むアイテムであると同時に、開発する社員を成長させる商品にもなっている。ヒットしたシリーズの後追い企画ばかりを立案していては、新たなメガヒットは生まれない。そのため、サンタンでは「できない」を「できる」に変容するような企画を定期的に開発するようにしているという。
「2018年に開発した、電池式の光るバスボールへの思い入れは強いですね。アプローチを始めた当初は、“不良品になるのでは?”や“光らせる必要はあるのか?”などとマーケットからの理解がなかなか得られませんでした。でも、お子様の好奇心を考えたときに、光るというギミックはバスボールのフィギュアで絶対に支持されるという確信があったんです」
業界的に初めての案件のため、当初の販売が思うように伸びなかったり、生産を進めていくと色々なトラブルが起こったりした。ただ都度、改善を繰り返し、今年で販売をスタートして4年目を迎える。
「当初は、想定よりも上手くはいきませんでしたが、絶対に売れるという信念があったので、実績を上げることができました。結果、今に至るまでの大ヒットアイテムに成長しています。現在は押すと光るだけではなく、別のパターンの光るシリーズも開発しています」