【菓子盆選手権】キャンプを盛り上げる最強お菓子チョイス王は誰だ!?
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スーパーなどでたびたび見かける、手に収まってしまうほど小さな135mlの缶ビール。
この「通称:ミニ缶ビール」を見て、「仏壇やお墓のお供えもの」をイメージする人も多いのではないかと思います。(ちなみに、某ギャンブルマンガで主人公が「キンキンに冷えてやがるっ……!」と涙を流しながら飲んでいたのも135ml缶です)
定番サイズの350mlや500ml缶があるのにも関わらず、なぜこんなに小さな缶ビールが誕生したのでしょうか? 買っている人の目的は、やはり「お供えもの」が多くを占めているのでしょうか……。
「アサヒスーパードライ」を販売するアサヒビールに、ミニ缶ビール誕生の理由や秘められた魅力、意外な需要について話を聞きました。
アサヒビール株式会社 ビールマーケティング部 岡村知明さん
1958年に日本で初めて発売された缶ビールは、「アサヒゴールド」。
350ml缶と500ml缶が主流となる中で、アサヒビールからは小さいサイズの250ml缶の商品「アサヒ本生ミニ缶」が1981年から、いわゆるミニ缶と呼ばれる135ml缶の商品「アサヒ生ビールスリム缶135ml」が1984年から販売され、それぞれのサイズの缶商品は約40年の歴史があります。
アサヒスーパードライのブランドマネージャーである岡村知明さんに、まずはミニ缶ビールがなぜ誕生したのかを聞きました。
岡村
ただ、1970年代に入り缶の素材がアルミに変わったことで、より軽く持ち運びしやすく、そして冷やしやすくなり、缶の商品展開がしやすくなったんです。
──缶の素材がアルミに変わったことで、缶ビールを製造しやすくなったんですね。
岡村さん
そして、自動販売機が世の中に普及したことや生活様式の変化も大きいですね。
当時は、単身世帯や共働き家族が増えてきた時代でもあり、レジャー思考も豊かになっていった。そんな中で、家庭で瓶ビールを飲むよりも1人で小容量を飲めたり、外に行った時に持ち運びしやすく栓抜きもいらない缶が良いよね、となっていく流れがありました。そこから一気に缶ビールが普及していったんです。
──なるほど。……缶ビールが普及していった過程はわかりましたが、やっぱり当時も350mlや500mlのサイズが主流だったのでは?
岡村さん
確かに当時も、350mlや500mlが主流のサイズでした。
ただ、缶ビールが普及していくにつれ、お客様の中で『もうちょっと小容量で気軽に飲める小さいのがあればいいな』というニーズも高くなっていったんです。若者を中心に、お酒が強くない人や、ちょっとだけ飲みたい方たちの声が出てきて、そこに合わせて小容量を出そうとまずは250ml缶、さらに小容量の135ml缶を販売する流れになりました。
──缶ビールの普及とともに「ビールを少ない量でも楽しみたい!」という需要があったわけですね。
岡村さん
女性や、ビールを飲み始めたばかりの若年層であったり、逆に加齢で量を減らしている高齢者の方などに、気軽に飲めるものとして受け入れていただいていたのではないかと思います。
ちなみに、当時はアサヒ生ビールの350ml缶が185円だったので『1缶100円のワンコインでビールが買える』というお得感も売りにして販売していたようですね。
岡村さん
ミニ缶ビールが誕生した理由をお伝えする前に、缶ビールが日本に普及した背景からお話しさせていただきますね。
まずは、缶自体の発展です。1958年、弊社が日本で初めて缶ビールを発売した時はまだスチール缶で、瓶ビールの方が主流の時代でした。