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目次/ INDEX
ころんとした愛らしいフォルムが特徴のカルメナエは、日当たりと風通しさえ確保できれば、初心者でも簡単に育てられる丈夫なサボテンです。
ふわふわの毛のような柔らかいトゲは、種類によって白色、黄色、そして赤色の珍しいものがあります。春から夏にかけて咲く花も、白やピンクとさまざま。コンパクトで場所をとらないサボテンなので、ぜひ複数個のカルメナエを並べたり飾ったりして楽しんでください。
カルメナエは、サボテン科マミラリア属の多年草です。マミラリア属は、メキシコを中心にアメリカ、南米、西インド諸島などに分布するサボテンのグループで、球形から円筒形をしたものが多く、表面を覆うイボの中心からトゲが生えていることが大きな特徴です。このことから、別名「イボサボテン」とも呼ばれます。
マミラリア属のサボテンは400種類以上の品種に分かれ、小型のものが多いです。カルメナエも、形は球形から円筒形、草丈は5cm~10cmと、こじんまりとしたサボテンです。表面のイボから放射状に広がるふわふわの柔らかいトゲを生やし、春から夏にかけて白やピンクの花をつけます。
マミラリア属のサボテンの多くがそうであるように、カルメナエも、丈夫で非常に育てやすい品種です。
カルメナエは日当たりの良い場所を好みます。太陽の光をよく浴びると、全体的に引き締まった株になり、色彩も鮮やかになります。特に冬場の日当たりを確保できれば、花付きも促進されます。
逆に、日当たりが不足していると、ひょろひょろと徒長した形になってしまい、場合によっては腐って枯れることも。年間を通して良好な日当たりを確保してください。
カルメナエは、暑さにも寒さにもよく耐えるサボテンですが、氷点下には耐えられません。屋外で育てている場合は、外気が5℃を下回ったら室内に移動させるようにしましょう。
冬場は特に、日当たりを確保することが重要ですが、日当たりの良い窓辺は、夜になると冷気が入って冷え込みます。夜間は部屋の暖かい場所に移動させて、昼間は窓辺に戻すなど、置き場所を工夫してください。
カルメナエの水やりは、生育期にあたる春から秋にかけて、2週間に1回、たっぷりの水を与えます。冬の休眠期は吸水力が弱まり、根腐れを起こしやすくなるので、水やりの頻度は月に1回程度に減らしましょう。冬の間乾かし気味に育てることで、翌春の花付きも良くなります。
夏の水やりは、蒸れ防止のため、朝9時前または夕方に行うと良いでしょう。逆に、冬の水やりは気温が上がり始める午前中がベストです。夕方に水やりしてしまうと、鉢の中の水分が凍って根を傷めてしまいます。
カルメナエの土には、水はけと通気性が良好な土を選びましょう。市販のサボテン用土で問題なく育ちますが、自作する場合は、バーミキュライト:ピートモス:川砂を6:2:2で配合します。
カルメナエは、肥料を与えなくても問題なく育ちます。ただし、生育を促進したり花付きを良くしたりするには、4月~6月および9月~10月にそれぞれ1、2回、緩効性肥料を薄めた液体肥料を施肥すると良いでしょう。
真夏や冬場の施肥は肥料焼けの原因となり、かえって株を弱らせてしまいます。施肥する時期は必ず、春か秋。株の様子を観察しながら、施肥の頻度を調整するようにしてください。
おすすめの土・肥料
カルメナエを育てる上で、日当たりに次いで大事なポイントが、通気性です。通気性は、風通しの良い場所で栽培することだけでなく、土の通気性を確保することも意味します。
カルメナエの鉢が根詰まりを起こすと、通気性が阻害されます。根詰まりのサインに注意を払い、1、2年に1回は植え替えしてください。
根詰まりの分かりやすいサインは、土の表面や鉢の底から根が飛び出していること。また、水やりの際の吸水が速すぎたり遅すぎたりする状態も、要注意です。
植え替えするには、まず株を鉢から取り出したら、根鉢をもみほぐすようにして土を落とします。このとき、古くなった根や伸びすぎた根を切り取って根の整理を行いましょう。古くなった根は根元から、伸びすぎた根は長さを2/3くらいに縮めるイメージでカットします。
根を整理したら、大きめの鉢に新しい用土を入れて植え付けます。根や子株を整理した結果、株が小ぶりになったような場合は、もとの鉢を使っても構いません。植え替え用の土には、必ず清潔な土を使いましょう。
植え替え後すぐの水やりは控え、1~2週間経過した後に水やりを再開してください。ちなみに、植え替えの適期は、生育期にあたる春か秋です。
カルメナエは、ほとんど剪定を必要としませんが、水分過多で根腐れを起こしかけている場合や、日光不足で徒長した場合には、「胴切り」が有効です。
胴切りとは、サボテンの頭頂部をナイフで切り取り、切り取った頭頂部を乾燥させて新たな株として育てる方法です。春か秋に行い、日差しの強い真夏や湿度の高い梅雨時期は避けましょう。
胴切り後は、切り取った部分の切り口を約30分間日光に当てて乾かします。その後、直射日光の当たらない風通しの良い場所で保管し、発根を待ちます。根が出てきたら用土に植え付け、1~2週間待ってから水やりしましょう。
胴切りの注意点
胴切りでできた切り口は、サボテンの傷口です。病原菌が入り込むと、内部からサボテンを蝕んでしまいます。
胴切りに使うナイフはアルコールなどで消毒し、植え付け用の用土には清潔なものを使うようにしましょう。
カルメナエは、子株を挿し木して増やすことができます。
カルメナエの側面や胴切りした切り口から、子株が芽吹くことがあります。子株が5cmを超える大きさまで育ったら、子株の付け根からナイフで切り落とします。使用するナイフは、胴切りのときと同様、アルコールなどで消毒した清潔なものを使ってください。
切り取った子株は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で、1~2カ月ほど乾燥させます。すると、切り口から発根してくるので、根を埋めるようにして用土に植え付けます。植え付けから1~2週間後に水やりを開始し、以降は通常の株と同様に育てます。
カルメナエにつきやすい害虫は、カイガラムシ、ワタムシ、ネジラミです。どれも、個体数が少ないうちに駆除しなければ駆除が難しくなる害虫です。
カイガラムシは、成虫になると体の表面が殻に覆われて薬剤が効かなくなります。歯ブラシでかき出すようにして取り除くか、ピンセットで地道に取り除いて駆除しましょう。
ワタムシは、その名のとおり白い綿のような姿をしたアブラムシの一種です。カルメナエのトゲはふわふわの綿毛のような見た目をしているため、ワタムシは見つけにくいです。よく観察して、早期発見を目指しましょう。
ネジラミは、乾燥した土中の根に寄生する害虫です。根から植物の養分を吸汁して、株を弱らせてしまいます。土中に生息するため発見が難しいため、衰弱の原因が分からない場合は、カルメナエの株を鉢から取り出してチェックしてみると良いでしょう。
もし、ネジラミが根に寄生していた場合は、切り取れる箇所は切り取り、残す箇所は水でよく洗った上で消毒するようにしてください。
手のかからないサボテンの代表格といっても過言でない、マミラリア属のカルメナエ。丈夫なだけでなく、ふわふわのトゲや色彩豊かな花が可愛らしいサボテンです。小ぶりで生長も緩やかなので、複数の個体を並べてそれぞれの変化を眺めるのも楽しそうですね。
カルメナエの育て方で気を付けたいポイントは、なんといっても日当たりと風通し。特に梅雨時期や蒸れやすい夏は要注意です。水のやりすぎにも気を付けてくださいね。