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猫が寒いのは何℃から? 暖房を使う目安とおすすめ寒さ対策

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古江 加奈子

古江 加奈子

パーク動物医療センター副院長。福岡県獣医師会、福岡市獣医師会、日本獣医がん学会に所属。言葉の話せない動物を治療するうえで、動物たちに聞く代わりに飼い主から沢山のことを聞き、飼い主とのコミュニケーションを最重視するドクター。

猫は何℃になったら暖房が必要?

猫は何℃になったら暖房が必要?

秋から冬にかけて、手放せなくなるのが暖房器具です。猫の祖先は砂漠に生息していた動物なので、基本的に猫も暑さに強く・寒さに弱い子が多いです。

猫がいる部屋で暖房を使う飼い主さんは多いかと思いますが、人間の感覚で暖房をつけていても良いのでしょうか? どれくらいの温度が猫にとって適温なのか、疑問に思ったことはありませんか?

【猫にとって快適な温度・湿度の目安】

  • 室温22~28℃前後
  • 湿度50~60%前後

 
猫が快適に感じるといわれる温度・湿度は大体人間と同じくらいといわれます。飼い主さんと同じ部屋で生活している分には、基本的に人間の感覚で暖房をつけても大丈夫です。

猫は自分で快適な場所を見つける名人なので、少し寒いくらいであれば勝手にお日様の当たる窓辺や毛布の上へ移動して暖をとるという子が多いでしょう。

目安としては、室温が20℃を切るようであれば暖房を利用して部屋を少し温めた方が良いといわれます。

ただし、人間にも暑がり・寒がりな人がいるように、猫にも個体差があります。室温は目安の1つと考えて、飼い猫の仕草などを見ながら暖房をつけると良いでしょう。

地域別の平均気温と暖房をつける時期の目安

地域別の平均気温と暖房をつける時期の目安

関東では10月も半ばを過ぎると徐々に気温が低くなり、寒さを感じる季節になります。個人的な感覚では、10月後半~11月初旬頃から何かしらの暖房器具をつけはじめることが多いように思います。

暖房が必要になる時期の目安として、地域別の平均気温をまとめたのでチェックしてみてください。

地域別の平均気温

10月には平均気温が20℃を下回る地域が多く、11月ともなると北海道や東北地方、日本海側の一部地域ではかなり冷え込む日が多くなります。あくまで外気温の平均なので一概にはいえませんが、全国的に見ても11月には暖房がほしいと感じる日が増えそうですね。

室温は日射状況や家の断熱性能、部屋の中のどこにいるかなどによってかなり違います。特に冬場の上下の温度差は大きく、床の近くと人間の目線近くでは室温が5℃以上違うこともあります。

冷気が入りやすい窓の近くや床で寝るのが好きな飼い猫の場合は、人間よりも寒さを感じている可能性があるので気をつけてあげましょう。

おすすめは、飼い猫がよく生活している場所に温湿度計を設置する方法です。スマホやテレビで気温をチェックするよりも確実なので、暖房をつける目安として試してみてください。

気象庁・過去の気象データ|年・月ごとの平均値 を参照

猫種や年齢によって寒さの感じ方が違う

猫種や年齢によって寒さの感じ方が違う

一般的に猫は寒いのが苦手ですが、猫種によっては比較的寒さに耐性がある子もいます。

ゴージャスな被毛を持つ大型の長毛種は寒い国が原産であることが多く、その他の猫種に比べると寒さに強いことが多いです。

  • メインクーン
  • ノルウェージャン・フォレストキャット
  • ペルシャ
  • サイベリアン
  • ラグドール など

これらは、寒さに耐性があるといわれる代表的な猫種です。

反対に、スフィンクスのように無毛に近い猫種や、ベンガル、シャム、シンガプーラなどシングルコートの短毛種は暑さに強い反面、寒いのは苦手です。

猫種以外では、体の筋肉量も温度の感じ方に関係します。筋肉量が少ない猫は寒がりで、筋肉量が多い猫は暑がりです。これは基礎代謝による発熱量に関係していて、人間でも同じことがいえます。

シニア猫になると、筋肉量が減って体が温まりにくくなるので要注意です。体温調節機能が衰えて「寒い」という感覚自体が鈍くなっていることもあるので、寒くても気にせず寝続けて体が冷えてしまう危険があります。

まだ自分で動き回ることができず、体温調節が上手くできない子猫も寒さには注意が必要です。特に生後5週目頃までの子猫は保温対策を徹底して、低体温にならないようにしましょう。

体力がないシニア猫や子猫は寒さが命にかかわることもあるため、室内の温度管理には一層気を配ってあげてくださいね。

猫が寒いと感じている時のサイン

寒い・暑いの感じ方は猫種や年齢以外にも個体差があるため、暖房をつけるか迷ったら飼い猫の様子を見て決めると良いでしょう。

猫が寒いと感じているときに見せる主な仕草がこちらです。

  • 体を小さく丸めている
  • ブランケットや毛布にもぐりこんで出てこない
  • 人間の膝に乗りたがったり、そばから離れない
  • 食欲はあるが、水をあまり飲まない
  • 毛を逆立てて膨らませている
  • ぶるぶると小刻みに震えている など

猫は寒いときには熱が逃げないようにできるだけ体を小さく丸めて、体力の消耗を防ぐためにあまり動かなくなります。普段はあまりくっつかない猫がやたらと人間の近くに来るときなどは、人の体温で暖をとろうとしている可能性が高いです。

毛を逆立てて膨らませていたり、小刻みに震えているときはかなり寒いと感じているサインです。見かけたら暖房をつけて部屋を温めるか、湯たんぽなどのあったかグッズを用意してあげてください。

猫がいる部屋で暖房を使うときに注意すること

猫がいる部屋で暖房を使うときに注意すること

猫がいる部屋で暖房器具を使うときには、事故やトラブルが起きないよう注意が必要です。

【猫がいる部屋で起こりやすい暖房トラブル】

  • 暑すぎる
  • 低温やけどになる
  • 脱水症状を起こす
  • 火事や感電などの事故

 
寒さが苦手な猫は多いですが、暖房をつけっぱなしにしていると暑すぎてしまうこともあります。対策としては、暑いと感じたときは自分で涼しい場所へ移動できるように「逃げ道」を用意しておくことです。

飼い主さんの不在時にエアコンなどを使用するときは、部屋と部屋の間のドアを少しだけ開けておきましょう。部屋を閉め切らず、猫が温かい場所と涼しい場所を自由に行き来できる状態にしておくのがポイントです。

ホットカーペットや人間用のこたつなどは比較的危険が少ない暖房ですが、使い方によっては低温やけどや脱水症状を起こしてしまう恐れもあります。

急速に部屋を温めることができるヒーターやストーブは便利ですが、火事や感電などのリスクも高まります。火事や感電の恐れがある暖房器具に関しては、飼い主さんの目が届かない留守番中の使用は控えた方が安心です。

暖房器具ごとの具体的な注意点については、次の見出しで詳しく解説しています。

猫がいる部屋でも使いやすい暖房器具5選

猫がいる部屋でも使いやすい暖房器具の特徴と、使用の際の注意点をまとめたので参考にしてください。

1.安全性と手軽さはNo.1の「エアコン」

エアコン

エアコンは、猫がいる部屋でも使いやすい安全でお手軽な暖房器具です。

石油(灯油)やガスを使わないので火事になるリスクがなく、温度設定をするだけで室内全体の温度を一定に保つことができるのがメリットです。室内の高い位置にあるため猫がイタズラする心配も少なく、温風でやけどをすることもありません。

エアコンの温度設定は、20℃程度が推奨されています。温度を上げすぎると部屋が暑くなる上に電気代がかさんでしまうので、高くても22℃程度にするのが良いでしょう。

【注意点】

1_猫が触らない場所にリモコンを置く

エアコンのトラブルで多いのが、「猫が勝手に消してしまった(または温度を変えてしまった)」というもの。ボタンを踏まれてしまったら悪気はなくても操作されてしまうので、エアコンのリモコンは猫の手が届かない場所に置いてくださいね。

2_乾燥対策が必要

エアコンをつけると湿度が下がり、室内が急激に乾燥します。猫も人間と同じように湿度が下がりすぎると皮膚や粘膜が乾燥し、ウイルスや細菌に感染しやすくなってしまいます。水飲み場を増やして気化効果を狙う、加湿器を用意するなど、乾燥対策をしてください。

3_電気代が高い

エアコンは夏より冬の方が電力消費量が多いため、暖房をつけっぱなしにしているとたちまち電気代がすごいことになってしまいます! 電気代を節約するなら、設定温度は20℃、風向きは下向き、風量は自動で運転させましょう。

④稀にエアコンの上に乗る猫がいる

稀に、エアコンの上に乗ることが気に入ってしまう猫がいます。コードにちょっかいを出したり落下の危険があるような場合は、エアコンの上に乗らないような対策を取りましょう。

2.お留守番にもぴったりな「猫用暖房器具」

猫用暖房器具

猫のお留守番に最適なのが、猫用(ペット用)の暖房器具です。ペット用の暖房器具は電源コードか保護管で守られているものが多く、噛みつきによる感電や粗相の際の水濡れを防ぐことができるので安心です。

  • 遠赤外線の猫用こたつ
  • ペット用ヒーターマット
  • 冷暖房付きペットハウス など

遠赤外線の猫用こたつは、人間用のこたつと違ってヒーター部分が猫の体にあたらない作りになっています。温まりすぎや乾燥を防ぐこともできるのでおすすめです。筆者の家でも使用していますが、留守番のときにつけっぱなしでも安全なので冬場は重宝しています。狭いところにこもるのが好きな猫の寒さ対策にはぴったりでしょう。

ちなみに、人間用のこたつに猫がこもってしまうと脱水症状や酸欠を起こす恐れがあります。もし人間用のこたつを猫が気に入った場合は、常に布団の一部をめくっておいて空気が通るようにしておくと安心です。

ペット用ヒーターマットは、自動温度保持機能があるものがおすすめです。設定温度に達したら自動で加熱を停止し、温度が下がると再加熱してくれるため、温まりすぎによる低温やけどを防ぐことができるので安全です。

冷暖房機能がついたペット専用ハウスは、留守番が多いけどエアコンは嫌いという猫の寒さ対策としてもおすすめできます。温度設定やタイマー機能だけでなく、スマホで遠隔操作可能なものもあります。

【注意点】

①マットや布団が汚れても洗濯できない場合がある

ペット専用の暖房なのでデメリットはほとんどありませんが、マットや布団の洗濯可否はチェックしておくことをおすすめします。

②置いておいても猫が使わない場合がある

ペット用暖房器具は部屋全体を温めるものではないため、猫が使ってくれない場合は寒さ対策にはなりません。

3.好む猫が多い「ホットカーペット・床暖房」

ホットカーペット・床暖房

お腹がじんわり温まるホットカーペットや床暖房は好む猫が多い暖房器具です。空気の流れや機械音が苦手な猫も安心して使うことができ、「冬場はいつもホットカーペットの上に猫が転がっている」なんてお家も少なくないでしょう。

冷気は床の方に溜まるため底冷え防止になり、他の暖房器具に比べて室内が乾燥しにくいのもメリットです。

【注意点】

①低温やけどに注意する

低温やけどは、体温よりも少し高い程度の熱源に長時間触れ続けていることで起こります。猫や犬の場合は44℃〜50℃前後が目安です。数時間ずっと同じ格好でホットカーペットや床暖房の上にいると低温やけどになる恐れがあるので気をつけてください。

対策としては、ホットカーペットや床暖房の温度を弱めに設定したり、上にマットなどを敷いて直接触れないようにすることです。猫が自分で動かない場合は、時々飼い主さんの方で体を持ち上げて動かしてあげるのも良いでしょう。

4.安全性に気をつけたい「電気ヒーター・オイルヒーター」

電気ヒーター・オイルヒーター

人間にとって手軽な暖房器具であるヒーターですが、猫がいる部屋で使う場合やけどや事故に気をつける必要があります。今回は猫がいる部屋でも比較的使いやすい電気ヒーターとオイルヒーターについて紹介します。

【電気ヒーターの主な種類】

  • セラミックヒーター
  • ハロゲンヒーター
  • カーボンヒーター
  • グラファイトヒーター
  • シーズヒーター
  • パネルヒーター など

 
電気ヒーターは電気を使って稼働するヒーターの総称です。石油(灯油)やガスを使用しないため手軽で、ストーブと比べると事故の危険も少ないといわれます。「電気ストーブ」は、電気ヒーターと同じ意味で使われることが多いです。

東京都消防庁のデータによると、電気製品から出火したとみられる住宅火災の原因のトップは「電気ストーブ」ということなので、過失による火事には十分注意しましょう。

※東京都消防庁|電気ストーブ火災の実態データ を参照

セラミックヒーターはファン式のものが多く、室内を広範囲に温めることができる汎用性の高い電気ヒーターです。本体価格もお手頃なものが多いため人気があります。

ハロゲンヒーター、カーボンヒーター、グラファイトヒーター、シーズヒーターは遠赤外線ヒーターの種類で、発熱体や消費電力量などが違います。いずれも広範囲を温めるのには向きませんが、温風が出ずじんわり温まるため好む猫も多いでしょう。

熱源に直接触れることがないパネルヒーターは、安全性が高いためペットや小さな子供がいる家庭に人気です。パネルが高温にならないのでやけどの心配が少なく、温風が出ないため乾燥しにくいメリットがあります。

オイルヒーターは、電気で熱したオイルを本体内部で循環させることで放熱し、周囲の空気をゆっくりと暖めるヒーターです。本体が高温になりにくいので火事ややけどの心配が少なく、ペットや小さな子供がいる部屋にもおすすめできます。安全性が高い上に室内が乾燥しにくく、運転音も静かで使い心地はとても良いといわれます。

【注意点】

①やけどや低温やけどに注意する

セラミックヒーターや遠赤外線ヒーターのなかには、作動時に高温になるものがあります。温風の吹き出し口やガードのスキマから猫の足やしっぽが入ってしまうとやけどする恐れがあるので注意しましょう。近距離の位置にずっといると人間でも低温やけどになることがあるので、近づかせすぎない工夫をして使いましょう。

②転倒や誤作動防止機能があるものを選び、人間の目が届く範囲で使用する

猫がいる部屋で電気ヒーターを使うなら、安全機能がついたものを選ぶようにしましょう。揺れや転倒を感知して自動的に電源オフになる機能や、過熱防止機能、チャイルドロック、自動オフタイマーなどの機能がついていると安心です。

というのも、ヒーターの上に乗りたがる猫は割といるので、飛び乗ろうとして失敗するとヒーターが転倒(または移動)してけがや火事につながってしまうことがあるためです。火事の危険が少ないとはいえ、カーテンやラグ、雑誌などに長時間触れていれば当然火事になることもあり得ます。

また、オイルヒーターは高温にならないので猫にもおすすめですが、そのせいで猫に上に乗られてしまうことがあるので気をつけましょう。

事故やけがを防ぐためには、ヒーターは人間の目が届く範囲で使用する方が安全といえます。

③電気代が高いものがある

ヒーターの中には、部屋が暖まるのに時間がかかるものがあります。そのため、つけっぱなしにしておくと必然的に電気代は高くなります。消費電力量によっても違いますが、オイルヒーターは基本的に本体価格が高く、電気代も高いものが多いです。

暖房以外におすすめの猫の寒さ対策

暖房以外におすすめの猫の寒さ対策

猫の寒さ対策として、暖房器具以外におすすめのあったかグッズをまとめました。暖房の温度設定は低めにしておいて、こちらで紹介しているような電気を使わないエコなグッズと組み合わせて使うのがおすすめです。

1. 湯たんぽを用意する

子猫からシニア猫まで使える湯たんぽは、昔から猫の寒さ対策に使われている人気アイテムです。湯たんぽを使用する場合は必ずタオルなどを巻いて、低温やけどにならないように対策をしてください。湯たんぽの温度は40℃くらいで、人間が熱いと感じない(ややぬるい)程度が目安です。

2. もぐりこむタイプのベッドや毛布を用意する

もぐりこむタイプのベッドや毛布を用意しておくと、猫によっては勝手に入って暖をとってくれます。小さめなサイドテーブルの中に湯たんぽを入れて、上から毛布をくるんで一か所だけ出入口をめくっておけば手軽な「エコこたつ」を作ることもできます。

中にもぐりこむのが苦手な猫の場合は、敷いてある毛布やブランケットの周りを少し盛り上げて、堤防のようにしてあげるのがおすすめです。周囲を囲まれているだけでも冷気がシャットアウトされて多少の断熱作用があるので、「寒いのに猫が毛布の中に入ってくれないから心配」という飼い主さんは試してみてください。

3. 寝床の場所や素材を工夫する

ペット専用の暖房器具やあったかグッズを使ってくれない猫の場合、寝床の場所や素材を変えてみるのも手です。

冬の室内は特に時間帯で日当たりが変わって温度差ができるので、複数の寝床を増設してみてください。猫が好きなように移動して、快適な温度の場所を探せるようにしてあげましょう。

冬の天気が良い昼間は窓辺にいる猫も多いと思いますが、そのまま日が暮れるまで居座ると窓からの冷気で冷えてしまうことがあります。動くのが億劫になっている老猫は寒くても移動しないことがあるので要注意です。そういった場合は飼い主さんの方で気がついて、窓辺や床から離れた温かい場所に移してあげると良いかもしれません。

また、ベッドやブランケットは素材によって保温性が変わります。空気を多く含むふわふわの素材や起毛素材は熱を逃がしにくいので、湯たんぽなどと併用すると寒さ対策に効果を発揮してくれますよ。

4. 温かい部屋に水飲み場を作っておく

寒さ対策ではありませんが、冬場は寒さ対策と一緒に乾燥対策や脱水防止対策も忘れず行いましょう。

もともと猫は冬になると水を飲む量が減りがちです。暖房によって乾燥しやすくなる上に、寒くて動くのが面倒になり、喉が渇いていても近くに水飲み場がないと我慢してしまうことがあります。

温かい部屋の中に複数水飲み場を作って、積極的に水分補給をするよう工夫してみてください。水飲み場を増やす以外には、ぬるま湯を用意する、流水式の自動給水機を用意するなども有効です。

寒い季節に特に気をつけたい猫の病気

寒い季節に特に気をつけたい猫の病気

秋から冬にかけては免疫力が低下するため、病気にかかりやすく悪化しやすい季節といわれます。寒い季節に特に注意したい猫の病気がこちらです。

  • 猫風邪などの感染症
  • 下部尿路疾患
  • 呼吸器疾患
  • 心筋症 など

感染症の原因になるウイルスや細菌は気温と湿度が低い環境を好むため、寒い季節は感染症になるリスクが高くなります。

冬は寒さで水を飲む量が減り、尿路結石(尿石症)や膀胱炎などの下部尿路疾患になってしまう猫も少なくありません。乾燥によって粘膜のバリア機能が低下してしまうと、鼻水やくしゃみを伴う呼吸器系の病気を発症してしまうこともあります。

また、この時期に温かい部屋と寒い廊下などで起こる寒暖差が体の負担になってしまうことがあります。これは人間にもいえることで、急激な気温差によって血圧が大きく変動して心臓や血管に健康障害が起こることを「ヒートショック」といいます。ヒートショックは、猫よりも外に散歩に行くことがある犬に多いといわれます。

歳を取った老猫や心臓に持病を持っている猫には特に負担が大きいので注意しましょう。できるだけ猫の行動範囲内の寒暖差を緩やかにすることで予防になります。

暖房を使うときは猫の安全と健康に気をつけよう

寒いときには欠かせない暖房器具ですが、電気や熱を使うため猫の安全には配慮する必要があります。寒さ対策と一緒に乾燥対策をすることで病気の予防にもつながるので、ぜひ実践してみてください。

画像:黒岩ヨシコ

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