「虫コナーズ」へ禁断の質問。効果を実感できない問題をKINCHOに聞いてみた
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まるで、お菓子と見間違えるほどの華やかなバスボムを作る女性がいる。
バスボムの先生・石井景子さん。
ハンドメイドのバスボムを作る講師として、テレビやイベントに出演。さまざまな媒体や企画を通して、バスボムの魅力を日々発信している。
石井さんがバスボムに込める想いはこうだ。
「老若男女どんな人にでも、触れることができる楽しさを感じてほしい」
「“出来立て”。これはハンドメイドでしか味わえない」
「好きなものを好きなだけ詰め込んだ、世界に1つの自分だけの作品を」
石井景子
アロマスイーツバスボム認定講師。バスボム作りやハンドメイドの先生として企業や施設に出張し、講座やイベントを行っている。NHKやフジテレビの番組にバスボムの先生として出演。
──石井さん、今回はバスボムについていろいろ教えてください!
──バスボムを作るのは人生で初めてなので、とっても楽しみです! よろしくお願いします
──さっそくバスボムについて教えてほしいのですが、そもそもバスボムって何からできているんですか?
バスボムを構成する材料は、基本的に3つだけなんです。それは、なんだかわかりますか?
──たったの3つ⁉︎? それだけで作れるんですか?
そうなんです。基本的にバスボムは、重曹、クエン酸、水さえあれば、誰でも作ることができます
──じゃあ、この3つを混ぜたらバスボム完成ってことですか?
そういうことになりますね
──つ、作り方の説明がもう終わってしまった……。
まあ、今のはすごく簡潔な説明になります(笑)。ここから色だったり香りだったり、形、質感、ときには中におもちゃなどを入れたりして、オリジナルの1品を作っていくんです。ですが基本的にはこの3つの材料が、バスボム作りのベースとなります
──なるほど。基礎がシンプルな分、無限の広がりがありますね
この表現の幅の広さが、バスボム作りの魅力でもあります。ではまず、バスボム作りのベースとなる、重曹とクエン酸についてお話ししますね
先ほどこの2つの粉と水だけでバスボムは作れると言いましたが、作るときは、重曹2:クエン酸1の比率で混ぜ合わせると、固まりやすいですよ
──なるほど。ということは、そのぐらいの比率で粉の量を増やしていけば、巨大なバスボムも作れちゃうかもしれないってことですか……?
理論上ではできますね。ですがこのサイズ1個で、お風呂の浴槽1杯分にはちょうどいいと思いますよ
──そうなんですか?
重曹はお掃除にもよく使われているように、汚れを落とすという性質があります。これをバスボムで言い換えると、体の汚れを落とす作用になるんです。ですから浴槽1杯分のお湯に対して、必要以上の量のバスボムを入れてしまうと、汚れが落ちすぎて少し肌がピリッとしてしまうかもしれません
──危ない、巨大バスボムを作るのはやめておこう……
その方がいいかもしれませんね(笑)。適切な量で使用すれば、お肌もスッキリします。重曹とクエン酸だけで作った無色のバスボムを入れると、バスボムを使ったあとのお湯も、さっぱりと綺麗になりますよ
──バスボムといえば、やっぱりあのシュワシュワ感ですよね。重曹とクエン酸を混ぜたら、あのシュワシュワ感が生まれてくるのですか?
そうですね。重曹とクエン酸をお湯に入れると混ざり合い、化学反応が起きて、シュワシュワ成分である二酸化炭素が発生します
──なるほど。あのシュワシュワの正体は、二酸化炭素だったのか
このシュワシュワが出てくることによって毛穴が開き、そこにお湯が入って汗をかきます。シュワシュワ感はバスボムにとって、発汗を促す重要な作用です
──バスボムを入れるといつもより汗をかくのは、そういう仕組みだったんですね!
1番シュワシュワを感じるには、バスボムを作った当日に使うのが1番効果的ですよ
──どうしてですか?
炭酸ジュースと一緒で、バスボムは1度作ると日が経つにつれ、徐々に炭酸が抜けていきます。作ってから数週間程度でしたら、お風呂に入れてもシュワシュワはするのですが、作りたてだと1番炭酸が強く残っているので、作ったその日の夜に使用するのがおすすめですよ
──『バスボムの作りたて』を感じることができるのは、ハンドメイドならではですね。でも、作った当日でもバスボムは固まっているんですか?
作りたてで使っても問題ありませんが、24時間乾かすとしっかり固まります。バスボムの強度は意外と強くて、落としても割れることはあまりないので、安心してください
──意外とすぐ固くなるんですね。私は炭酸が強い方が好きだから、作ったらすぐ使おう!
──あれ、そういえばバスボムをお湯に入れたらシュワシュワするとのことでしたが、バスボムを作る材料には“水”も入っていましたよね? お湯に入れると化学反応が起きるってことは、水を加えたときに、シュワシュワしてしまわないんですか?
水を入れて混ぜるときに発泡して、失敗してしまうことは実際にあります。というか、バスボム作りで失敗してしまう原因の9割はこれですね
──そうなんですか⁉︎
混ぜているときになかなか固まらないと思って水を入れすぎてしまうと、化学反応が起きて発泡し、モコモコしてきてしまいます。バスボムをお湯に投入したときと同じ現象です。そうすると失敗してしまいますね
──入れる水の量が多すぎると、失敗してしまうんですね。水はどのくらい入れたら成功しますか?
水はスプレーで10プッシュ程度の量を混ぜるのが目安なのですが、部屋の温度や作る人の体温、使用している粉のメーカーによって微妙に量が違うんです。だからどのくらいとは明確に言えないのですが、まずは5〜6プッシュかけてみて、そこから少しずつ調節していくのがコツですね
──絶妙な微調整! まずは少なめの量で入れていくのが、ポイントなんですね
ちなみに、今日は水の代わりにエタノールを使用します。どちらでも大丈夫なのですが、エタノールの方が水より発泡してしまうことが少ないので、どちらかというエタノールの方がおすすめですよ
基本的な作り方は以上です。ここからは好きな色や香り、入れたいものを入れていくところになるので、自由にオリジナリティを出していきましょう!
──楽しそう! バスボムって、どうやって色をつけているんですか?
色をつけるのに使用しているのは、お菓子作りにも使われる“食紅”です。液体状の食紅を使って混ぜるのですが、私がよく使用しているメーカーは、主に2つになります
1つは、国内で販売しているもので、通販でも手軽に手に入るこちらのフードカラーになります
2つ目は海外のもので、専門的な製菓店などで販売しています。価格は先ほどのものより少し高めですね。原色以外の水色や紫、オレンジなどがあります
──なるほど。でも、1つ目に紹介した4色があれば、それを混ぜて紫やオレンジも作れるんじゃないんですか?
作ることはできるのですが、たとえば紫を作ろうと思って赤と青を混ぜても、あまり綺麗な紫は作れないんです。あくまで食用なので、生クリームなどに使用したら綺麗に発色するのかもしれませんが、バスボムに使うために混ぜると、グレーとか茶色っぽい色になってしまうんですよ
だから、たとえば紫を使いたければ、もともと原色が紫の色をしたフードカラーを使用した方が綺麗に色をつけることができるんです。あとはバレンタインなどのシーズンになると、いろんなフードカラーが販売されるので、シーズンが合えばそういうものを使用してみるのもいいと思います
──なるほど。できるなら原色のまま使用した方が、綺麗な色をつけられるんですね
──このバスボムは1個に2色を使っていますけど、どうやって作っているんですか?
このバスボムはあとで作ってもらうので、作り方はのちほど説明しますね。ただ、2色使うときに気をつけてほしいことは、お湯に入れたときにこの2色が混ざることを想定しておくことです
──お湯に入れたら色が混ざること、すっかり忘れていました!
たとえばこのバスボムだと、紫とオレンジを使っています。固まっている状態は綺麗ですが、お湯に溶けたときにそこまで綺麗な色にならないかもしれません。白やピンクを使うと、お湯に溶けたときに綺麗な色になりやすいので、おすすめですね
──両方の色が溶けるということを、頭に入れておきます
いろいろなパターンを試してみてください。きっと自分だけのお気に入りの組み合わせが見つかるはずです!
こちらこそよろしくお願いいたします。今日は、バスボム作りも実際に体験していただこうと思っているので、楽しみにしていてくださいね