最大5000ポイントがもらえる! アプリ会員限定プレゼントキャンペーン実施中
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
ハート型や丸型をしたシルバーグリーンの葉が美しいユーカリ・ポポラス。日本の風土で育てるには多少のコツが要りますが、ポイントを押さえておけば地植えでも鉢植えでも育てられます。今回は、植えたことを後悔しないための注意点を押さえつつ、ユーカリ・ポポラスの育て方を解説します。スワッグやリースなど、活用法も紹介しますので、ぜひ最後までお読みください!
ユーカリ・ポポラスは、オーストラリア南部およびタスマニア島を原産地とする、フトモモ科ユーカリノキ属の常緑高木です。生育旺盛で、地植えだと20mほどの高さにまで生長します。原産地では、樹高50mに及ぶものもあります。
樹高が2m以上になると、4月~5月にかけて白い花を咲かせます。花は、細い線状の雄しべが中央から放射状に広がる特徴的な形状をしています。「ユーカリベリー」と呼ばれるつぼみも、花束やリースの素材として人気です。
ユーカリ・ポポラスの栽培は、苗からでも種まきからでも始めることができます。
苗の植え付け時期は、4月~5月頃が適しています。苗を選ぶ際は、葉の表面に茶褐色の斑点や白い粉のようなものがついていないか、よく注意して選びましょう。
種まきは、育苗ポットで発芽させるのが無難です。育苗ポットに培養土を入れ、土の表面に浅いくぼみを3カ所つけて、それぞれのくぼみに種を1粒ずつまきます。種に土をかぶせて上から軽く押さえ、発芽を待ちます。
発芽したら、各ポットごとに生育状態の良いものを1株残して、他を間引きます。本葉が5~6枚出てきたら、鉢や地面に植え付けます。
ユーカリ・ポポラスは、鉢植えでも地植えでも育てられます。ただし、それぞれいくつかの注意点を押さえておく必要があります。
地植えでユーカリ・ポポラスを育てる際の注意点は、樹高が高くなりすぎること。加えて、根が水平方向に浅く張るため、台風や強風で倒れやすいのが弱点です。
地植えする際は、剪定をこまめにしたり、支柱を立てたりと、相応の対策が必要になります。
ユーカリ・ポポラスを小さく育てるには、鉢植えで育てることをオススメします。鉢植えでもこまめな剪定は不可欠ですが、地植えと比べて生育スピードが抑制されます。もっとも、生育旺盛であることには変わりありません。よって、根詰まりには要注意です。
鉢の底や土の表面に根が飛び出しているような場合や、水やりの際に吸水ペースが良すぎたり悪すぎたりする場合は、根詰まりのサインです。一回り大きな鉢に植え替えましょう。
ユーカリ・ポポラスは、日当たりのよい環境を好みます。日光が不足すると、ひょろひょろと伸びてなかなか幹が太くなりません。室内ではなかなか十分な日当たりを確保しにくいため、日当たりの良い屋外で育てることをオススメします。
ただし、耐寒性が低く、マイナス5℃以下の環境では生育が鈍ります。場合によっては枯れてしまいます。屋外で冬越しが難しい地域では、鉢植えにしたうえで、冬の間は室内の日当たりの良い場所に鉢を移動させておきましょう。
ユーカリ・ポポラスは、砂漠化した土地の緑化に使われるほど、乾燥に強い植物です。地植えではほとんど水やりせずに育てることができますが、植え付け後根を張るまでの間や、ひどい乾燥が続くような時期は、地中10cmくらいにしみ込むイメージで、たっぷりの水をやりましょう。
鉢植えで育てる場合は、地表が乾いたタイミングで、鉢底から水がしみ出るまでたっぷりの水をやります。水やり後、鉢皿にたまった水は、かならず捨てておきましょう。放置していると、根腐れの原因になります。
水切れも水のやり過ぎも、どちらもユーカリ・ポポラスが枯れる原因になり得ます。土の乾き具合や植物の様子をよく観察して、適切な水やりのタイミングを見計らってください。吸水スピードにも注意して、根詰まりのサインも見逃さないようにしましょう。
ユーカリ・ポポラスは、水はけの良い土壌であれば、土質を特に選びません。鉢植えする際は、市販のハーブ用培養土を使えばまず問題ないでしょう。
土を自作するなら、赤玉土小粒:腐葉土:バーミキュライト=7:2:1の割合で配合してください。
ユーカリ・ポポラスを地植えで育てる場合は、植え付け前に有機肥料または緩効性化学肥料を元肥として土に混ぜ込んでおきます。生育が芳しくない場合に限り、ユーカリ・ポポラスの生育期にあたる4月~8月の間、追肥として緩効性化学肥料を与えるとよいでしょう。
鉢植えの場合は、植え付けの際に有機肥料や緩効性化学肥料を与えます。大きめの鉢に植え替える際も、同様です。
ユーカリ・ポポラスは、もともと非常に生育旺盛な樹木です。よって、追肥せずとも順調に育っているような場合は肥料は不要です。肥料を与える場合も、施肥量は控えめにしましょう。
ユーカリ・ポポラスを鉢植えで育てる場合は、植え替えが必須です。根詰まりを起こすと、地中の水分や養分の吸収が妨げられて、植物が弱ってしまいます。1~2年に1回のペースで、土の入れ替えと根の整理を兼ねて植え替えを行いましょう。
植え替えは、生育期にあたる4月~8月に行うと、根が傷んでもすぐに回復させることができます。植え替えの手順は、次の通りです。
古い鉢から根鉢を取り出したら、1/3ほどの土を落とし、弱った根を切り落として整理します。大きめの鉢に、株元が鉢の縁から3~4cmほど下にくるよう調節しながら新しい土を入れ、土の上に根鉢をそっと置きます。隙間にさらに土を流し入れ、3~4cmほどのウォータースペースを残して土をしきつめます。
最後に、上から手で押さえて株を安定させ、ジョウロでたっぷりの水をやって植え替え完了です。
ユーカリ・ポポラスは、剪定が不可欠です。風通しを確保するために、枝や葉が混みあっている箇所をすきこむように剪定するほか、樹高を調整したり、樹形を整えたりするために大胆に幹や枝を切り落とすこともあります。
樹高が高くなるにつれて、幹も枝も太くなります。そうなると、剪定バサミでは間に合わないので、園芸用のこぎりを使って剪定します。
ユーカリ・ポポラスは、薬用やクラフト用に葉や枝を収穫します。よって、剪定した葉をそのまま収穫できます。剪定に適する時期は4~8月ですが、常緑樹なので年間を通して葉を収穫できます。
生育が鈍る冬の間は、他のシーズンほど多くの葉を収穫できません。温暖なうちに収穫しておいて、ドライにするのも一案です。仮に冬場の収穫で葉がなくなってしまっても、春にはふたたび新芽が芽吹き、枝が伸びるので、安心してください。
ユーカリ・ポポラスは、庭木や玄関先のシンボルツリーとして親しまれるほか、スワッグやリース、ポプリなど、クラフトの材料としても人気です。剪定したユーカリを束ねて逆さに吊るすだけでも、お洒落な雰囲気を演出できます。
ユーカリ・ポポラスを使ったクラフトの多くは、家にある材料で簡単に作れるうえ、爽やかな香りで殺菌・防虫効果も期待できます。壁のアクセントやクローゼットの防虫に、ぜひ活用してみてください。
ユーカリ・ポポラスがかかりやすい病気は、うどんこ病と斑点病です。
うどんこ病は、葉の表面にうどんの粉をまぶしたような白い粉が付く病気です。うどんこ病はカビの一種なので、放置していると株全体や他の植物にも広がりかねません。早期に発見して、被害のある箇所を取り除くことが肝心です。取り除いた葉は、放置せずに必ず廃棄しましょう。
斑点病は、葉に茶褐色の斑点が生じる病気です。うどんこ病と同様、カビの一種で、早期に被害箇所を取り除くことである程度は対応できます。
うどんこ病も斑点病も、被害の範囲が広がってくると、手作業で取り除くだけでは完全に防除できません。その場合は、被害箇所を取り除いたうえで、カリグリーンやモレスタン水和剤などの薬剤を散布します。
ユーカリ・ポポラスにつきやすい害虫は、ハダニです。
ハダニは、葉の表面に寄生して植物の汁を吸います。吸汁被害を受けた葉は、緑色が抜けて白い模様がでてきます。ハダニは体長0.5mm前後の非常に小さい虫なので、なかなか見つけにくい害虫です。葉の色が白く抜けたようになったり、細いクモの糸のようなものが絡んだりしていると、ハダニが寄生している可能性があります。
葉の下に白い紙を置いて、葉を揺すってみましょう。小さいゴミのようなものが落ちてきて、紙の上で動き回るようなら、ハダニです。ハダニは水に弱いので、水やりの際に葉にも水をかけてやると、洗い流しておおむね駆除できます。ハダニを窒息させるマシン油乳化剤も有効です。
今回は、ユーカリ・ポポラスの育て方を紹介してきました。
ユーカリ・ポポラスは日当たりを好み、寒さに弱い性質をもつ樹木ですが、「再生」という花言葉にあるとおり、冬に枯れても春には再び新芽が芽吹きます。
地植えではかなりの樹高に生長するため、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、こまめな剪定で理想の樹高と樹形を維持しましょう。