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アスターが被害に遭いやすい害虫・病気をエゾギクと宿根アスターに分けて解説

スタッフ

株式会社カインズ グリーン・ガーデン部【公式】

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ホームセンター・カインズのグリーン・ガーデン部が、お花・野菜・観葉植物・多肉植物・家庭菜園・庭造り・畑作りなどに関する専門知識や栽培方法、ノウハウなどを解説します。

アスターと呼ばれる花には、一年草のエゾギクと多年草の宿根アスターがあります。病害虫のトラブルにすみやかに対処するには、植物の種類を混同せずに確認することが大切です。今回は、アスターが被害に遭いやすい病害虫をそれぞれの種類に分けて解説します。

アスターと宿根アスターの違い

アスター(エゾギク)と宿根アスターはどちらもキク科の植物です。名前が似ているため混同しやすいのですが、エゾギクがアスターの名で浸透しているのは、以前シオン(アスター)属として分類されていたことが背景にあります。現在は、エゾギク(カリステフス)属と変更され、宿根アスターとは別のグループです。

アスター(エゾギク)が被害に遭いやすい病害虫

アスター

アスター(エゾギク)は、中国北部を原産地とする一年草の植物です。日本や欧米で様々な品種改良が進められ、花の色や大きさ、咲き方の異なる種類が数多く揃います。代表的な品種には、一枝に一重の小さな花をたくさん咲かせる「セレネ」や、ポンポン咲きの丸い花が楽しめる「あずみ」などが挙げられます。小輪では七色が揃う一重咲きの「ネネ」や、可憐な半八重咲きの「ステラ」、大輪では8cm以上の華やかな八重咲き「シャギーディープ」なども人気の品種です。

ここでは、まず一年草のアスター(エゾギク)が被害に遭いやすい害虫や病気を見ていきましょう。

害虫

キクキンウワバ

アスター(エゾギク)に集まりやすい害虫としては、以下のようなものが挙げられます。

ネキリムシ(カブラヤガ)

ヤガ(夜蛾)の仲間で、成虫は灰褐色の羽に黒褐色の紋が入っているのが特徴です。食害するのは幼虫で、成長するにつれて日中は土の中に潜むようになり、夜のあいだに株元の茎や生長点を噛み切ってしまいます。

キクキンウワバ

ヤガ(夜蛾)の一種で、成虫の茶褐色の羽には黄色の紋が入り、ライトを当てると金色に見えます。食害するのは体色が淡緑色の幼虫です。幼虫が成長すると4cmほどにもなり、植物の葉を多量に食べるようになります。

ビロウドコガネ

1cm弱の小さなコガネムシで、成虫には黒色のものや赤褐色のものがいます。柔らかなビロードで覆われたような体表と、羽に縦の筋が入っていることが特徴です。幼虫は土の中で過ごして植物の根を食害し、成虫も植物の葉を食べます。

ウリハムシ(ウリバエ)

主にウリ科の植物を食べることからこの名前が付けられていますが、アスター(エゾギク)も食害に遭うことがあります。成虫の体長は6~8mmで、背中は橙黄色、腹部は黒色をしているのが特徴です。幼虫は根、成虫は葉を食害します。

アブラムシ

2mm前後の小さな虫で、植物の新芽などに集まり、汁液を吸って生育を阻害します。アリとは、甘い分泌液を与える代わりに天敵から守ってもらうという共生関係を築いています。ウイルス病を媒介することや、すす病の原因となることもあり、アブラムシによる間接被害といえます。

病気

べと病

アスター(エゾギク)のかかりやすい病気としては、立枯病・苗立枯病、萎凋病、灰色かび病、斑点病、べと病などが挙げられます。

立枯病は土壌の菌から感染して、株元の茎や根がダメージを受けることにより枯れてしまう病気です。萎凋病も土壌の菌による感染で発生し、株の片方が黄色くなったり、茎が傾いたりします。立枯病や萎凋病の発生を防ぐには、同じ場所での連作を避けるようにしましょう。

灰色かび病は、花を中心に葉や茎、果実などにも灰色の粉や褐色のシミを生じさせ、症状が進むと腐ったり枯れたりします。斑点病は茎や葉に茶色の斑点が生じる病気です。症状が見られる葉は、二次感染を防ぐためにすみやかに取り除きましょう。

べと病は葉に薄黄色の病斑が生じ、やがて広がりつつ茶色へと変色していきます。病斑の裏にはカビが付いているのが特徴です。灰色かび病や斑点病、べと病は湿度の高い環境で発生しやすいため、風通しの良い環境を維持することが大切です。

宿根アスター(ユウゼンギク、孔雀アスター)が被害を受けやすい病害虫

宿根アスター

宿根アスターは北アメリカを原産地とする多年草の植物で、野生種を含め500を超える種類があり、日本で自生しているものもあります。園芸種では、華やかな色の花を咲かせる「ユウゼンギク(ミカエルマス・デージー)」、小さな花を数多く咲かせる「孔雀アスター」が代表的です。

多年草である宿根アスターに被害をもたらすことの多い病害虫について解説します。

害虫

アブラムシ

宿根アスターには多くの種類の害虫が寄ってきます。特徴から該当する害虫の見当を付け、早めに対処しましょう。

アブラムシ

アブラムシが寄生する植物は幅広く、宿根アスターもその一つです。多くは黄緑色の体をしていますが、黒色や赤色、茶色などのアブラムシもいます。春や秋に発生しやすく、植物の柔らかな新芽や葉裏に群棲して汁液を吸います。

アザミウマ

アブラムシのように植物の汁液を吸う害虫で、葉だけでなく花にも集まってきます。1~2mmの縦に長い体型をしており、夏の暑い時期に発生しやすいのが特徴です。アザミウマが花の内側に入り込んで加害すると、花が本来とは違う形になったり、開かなかったりします。

カタツムリ・ナメクジ

カタツムリとナメクジはどちらも陸で暮らす巻貝の仲間で、湿気の多い時期を好み、花や葉、新芽などを食害します。被害の周辺に光る筋があれば、どちらかが移動の際に残した粘液かもしれません。ナメクジは殻が退化しているため、狭いところに隠れていることがあります。

コナジラミ

成虫はハエに似た形をしており、体長2mmほどの白い虫です。葉裏に集まって汁液を吸うため、放っておくと葉が白くかすれた状態になっていきます。被害部分に触ったときに小さな白い虫が集団で飛び立ったら、コナジラミの可能性が高いです。

エカキムシ

幼虫が葉の内側に潜って食害し、絵を描くように白っぽい線の模様を残すものをまとめてエカキムシと呼んでいます。エカキムシはハモグリガやハモグリバエなどが該当しますが、それぞれ別の種類の害虫です。

カメムシ

カメムシには形や色、大きさの異なる様々な種類が存在しますが、刺激を受けたときに悪臭を放つことが共通しています。植物の新芽や葉、果実などの汁液を吸い、生育を阻害します。

ヨトウムシ

ヨトウムシは蛾の仲間で、ヨトウムシのほかハスモンヨトウやアワヨトウなど複数の種類を含みます。食害するのは幼虫で、ある程度成長すると日中は土などに潜んで夜のあいだに活動するため、見つけにくい害虫です。

ハマキムシ

チャハマキやコカクモンハマキなど、500種類を超える仲間がいるというハマキガの幼虫です。葉をくるりと巻いて内側に棲み、葉のほか芽やつぼみも食害します。植物の生育が悪くなるだけでなく、見た目も損なわれます。

ハダニ

0.5mmほどの小さな虫で、食害された葉は点状に色が薄くなり、ひどくなると一面が白い状態になります。特に梅雨が明けた頃から9月頃までの暑い時期の活動が盛んです。黄緑色や赤色など様々な種類のハダニがいます。

ネキリムシ

株元の茎を食害する幼虫をネキリムシと呼び、カブラヤガやタマナヤガなどのヤガ(夜蛾)が該当します。日中は土のなかに潜んでいるため発見しにくい害虫です。茎が噛み切られて苗が倒れてしまうこともあります。

病気

うどん粉病

宿根アスターのかかりやすい病気には、エゾギクと同じ立枯病・苗立枯病や斑点病、灰色かび病などのほか、うどんこ病やさび病、菌核病があります。

うどんこ病は、うどん粉(小麦粉)を散らしたように葉全体が白くなり、植物の生育が悪くなります。比較的早期に発見しやすい病気で、薬剤による対処が有効です。

さび病は葉の裏に斑点が生じ、次第にさびのように盛り上がって広がります。赤や黒、褐色などもありますが、橙色が代表的です。

菌核病にかかった植物は、まず株元の茎や葉が茶色に変色し、腐ったあとに白いカビが生じます。更にその菌糸は、ネズミの糞に似た黒い菌核へと変わるのが特徴です。菌核が土壌に残ると次の感染へとつながるため、被害を受けた部分はきちんと取り除いておくことが大切です。

アスターの病害虫防除に役立つ殺虫剤

アスターの病害虫が気になる方に、防除に役立てられる薬剤をご紹介します。

害虫駆除を主に想定する場合

育てている植物に害虫による被害が見られたら、適切な殺虫剤を選択する必要があります。アスターには以下のような殺虫剤がおすすめです。

住友化学園芸 オルトラン粒剤 1kg(紙袋入)

オルトラン粒剤は、宿根アスターに集まりやすいアザミウマ類やヨトウムシ類、どちらのアスターにもよく見られるアブラムシ類に適用する殺虫剤です。植え付け時に小さな粒を株元にばらまくことで、薬剤成分が茎や葉に浸透移行し、効果が長期間続きます。

一般農薬 日農 スミチオン乳剤 500ml

水で薄めて使用する液体の薬剤です。アスター(エゾギク)で発生しやすいウリハムシに適用しており、現時点で適用薬剤のないアワダチソウグンバイの同時防除にも役立てることができます。宿根アスターに多く見られるアザミウマ類のほか、バッタ類やアオムシにも使用可能です。

住友化学園芸 ベジフル乳剤100ml

草花のほか、野菜や果樹など幅広い植物をカバーしている液体の薬剤で、速効性に優れています。宿根アスターに集まりやすいカメムシ類やヨトウムシ類、ハマキムシ類のほか、エゾギクのアブラムシ類にも効果を発揮します。花壇だけでなく、家庭菜園で栽培を行っている場合にもおすすめです。

病気予防も視野に入れる場合

園芸用の薬剤には、害虫とあわせて病気にも対応しているものがあります。アスターの病気予防も考えているのなら、以下のような薬剤を検討しましょう。

住友化学園芸 ベニカXファインスプレー1000ml

速効性と持続性をあわせ持つスプレータイプの殺虫殺菌剤です。害虫ではアブラムシ類や、宿根アスターが被害に遭いやすいアザミウマ類やコナジラミ類、ハダニ類、ハモグリバエ類、ハスモンヨトウなどに対応しています。うどんこ病や灰色かび病などの病気にも効果を発揮します。

オーガニック健康野菜を守る殺虫・殺菌スプレー 1000ml

天然のヤシ油をもとに作られた殺菌殺虫剤で、食用とする野菜ではオーガニック栽培に用いることができます。多くの植物に発生が見られるアブラムシ類や、宿根アスターに寄生しやすいハダニ類が適用害虫です。同時に、うどんこ病の防除にも使用できます。

やさお酢 1000ml

酢100%でできている商品で、花のほか野菜や果樹、ハーブなどあらゆる植物に使える便利な液体スプレータイプです。アスターでも発生しやすいアブラムシ類や、宿根アスターに被害が多いコナジラミ類、ハダニ類などの害虫退治に使えます。病気では、うどんこ病や灰色かび病に対応しています。

きれいな花を守る殺虫殺菌スプレー 1000ml

花を対象とした殺虫殺菌スプレーで、比較的リーズナブルな商品です。アスターを含め様々な植物に被害をもたらすアブラムシ類をすみやかに退治し、あわせてうどんこ病の治療や予防にも役立てられます。逆さにしても薬剤を噴霧できる、使いやすい容器です。

速効タイプ 早く効く花と野菜の殺虫スプレー

花以外にも野菜や観葉植物など幅広い植物に使える、速効性に優れた殺虫殺菌剤です。アスター(エゾギク)・宿根アスターにもよく寄生するアブラムシ類をすみやかに退治したいときに使えます。病気ではうどんこ病に適用し、治療と予防の両方の目的で使用できるのが特徴です。

住友化学園芸 アーリーセーフ100ml

天然ヤシ油由来の成分が、宿根アスターに被害をもたらすハダニ類の駆除や、うどんこ病の防除に効果を発揮します。イヤなニオイがあまりしないこと、花では600倍に薄めて噴霧するため実質的に使用できる量が多いことがメリットです。また、野菜を対象にする場合は収穫前日まで使えます。

葉の表面に白いかすれや黄色い変色がある場合はアワダチソウグンバイを疑う

アワダチソウグンバイ

アワダチソウグンバイは北アメリカを原産とする害虫で、2000年以降に日本でも生息が確認されています。

アワダチソウグンバイによる被害

アスター(エゾギク)・宿根アスターは、どちらもアワダチソウグンバイの被害を受けることがあります。葉に白いかすれが生じるとともに裏側に黒い汚れ(排泄物)が付いていたら、この害虫による被害かもしれません。被害が進むと葉が黄色くなり、やがて枯れてしまうこともあります。

アワダチソウグンバイの防除方法

農薬は、特定の作物や害虫に対して適用するものを使うことが法律で定められています。しかし、2022年9月時点でアスターに付いたアワダチソウグンバイに適用できる薬剤はありません。

ただ、別の害虫の発生状況により、同時防除という方法で対策することが可能です。同時防除とは、一度の薬剤使用で2種以上の病害虫を同時に防ぐことを意味します。

例えばスミチオン乳剤は、アスター(エゾギク)を対象とする場合、ウリハムシに適用する薬剤です。そのため、ウリハムシが発生している場合に散布して、同時にアワダチソウグンバイの防除にも役立てられます。

一方、宿根アスターを対象とする薬剤では、コナジラミ類やシロイチモジヨトウ、ハモグリバエ類などに適用するものがあります。また、対象を花き類・観葉植物としている薬剤であれば、アザミウマ類やヨトウムシ類、アブラムシ類など幅広い害虫に適用可能です。

もしアスターにアワダチソウグンバイが発生した場合は、ほかの害虫に適用する薬剤で同時防除を試みましょう。

アスターを病害虫から守って美しい花を咲かせましょう

アスターの花

大事に育てている植物も、思いがけない病害虫の被害に遭うことがあります。栽培しているアスターにおかしな兆候が見られたら、早めに原因を突きとめて対処するようにしましょう。

一般にアスターの名前で認識されている植物には、一年草のエゾギクと多年草の宿根アスターがあり、種類を把握しておくと病害虫の特定が比較的スムーズです。被害の状況や害虫の存在を確認し、必要に応じて適切な薬剤などを使用して防除します。また、もしアワダチソウグンバイの被害を受けた場合は、同時防除で対処することが可能です。

アスターを病害虫からしっかり守って、美しい花の姿を楽しみましょう。

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