エステーが即答。「上履き洗い」が面倒くさい原因はアレのせい
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河川敷や海水浴場で遊んでいると目にすることもあるカニ。小さくてかわいく、思わず捕まえてしまい、持ち帰って育ててみたいと思うこともあるでしょう。
カニは雑食性で何でも食べる飼いやすいペットといえますが、注意しないとみるみるうちに弱って死んでしまうことも。また、川のカニと海水のカニとでは、飼育に必要なアイテムや手間が少し違います。
そこでこの記事では、初めてカニを飼う初心者の方にもわかるよう、上手なカニの飼い方を解説します。ペットとして販売されているカニの種類やおすすめの餌、餌の与え方なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
世界には約8,000種、日本だけでも約1,500種以上のカニが確認されていますが、ここではペットとして飼育しやすい小さなカニを厳選して紹介します。川遊びや海水浴で出会えるカニのほか、ペットショップで取り扱われている定番のカニまで、生態の特徴や値段も含めてまとめました。
カインズが展開するpetsone(ペッツワン)で入荷することもあるので、お気軽にご相談ください。
甲羅幅 | 2~3cm |
主な分布 | 北海道・沖縄を除くほぼ日本全域 |
寿命 | 3~5年 |
値段 | 100~300円前後 |
日本の固有種であり、身近で見かけるもっともスタンダードなカニといえます。水が澄んだきれいな川やその周辺の砂地で生息しており、石に下に隠れていることも。実は誕生を含め、一生を淡水で暮らす珍しいタイプでもあります。
行動範囲が狭いことから地域独自の個体度が高い傾向にあり、さまざまな色や形態が見られるのも特徴です。もちろん、飼育の仕方までは変わりません。汚れた水質と高温の環境下では弱ってしまうため注意してください。
ペットショップでは数百円で販売されており、自然いる個体を捕まえるのも簡単です。
甲羅幅 | 7~8cm |
主な分布 | 日本全域、朝鮮半島東岸、台湾、ロシア沿海州など |
寿命 | 3~6年 |
値段 | 300円前後 |
モクズガニは日本のほかロシアや朝鮮半島、台湾にかけて幅広く分布しています。河川のカニとしては大型で存在感があり、ハサミを広げると全長15~20cmにもなります。ハサミ部分には濃い毛が生えているのも特徴です。
成熟した個体の多くは汽水域で暮らしていますが、繁殖期には海域へ下って出産します。そのため、繁殖にチャレンジする場合は人工海水を用意してあげる必要があります。
甲羅幅 | 約2cm |
主な分布 | インドネシアなど東南アジアの熱帯域 |
寿命 | 4~5年 |
値段 | 2,000~3,000円 |
ドワーフクラブとは、ゲオセルマ属という外国産のカニの総称です。「ドワーフ」とは小人ながら力強い空想上の生物であり、ドワーフクラブも小型ながら活発に動き回ります。
人気の代表種は、甲羅とハサミが紫色の「ヴァンパイアクラブ」、赤色の「レッドデビルクラブ」「ディープオレンジクラブ」でしょう。
陸棲が強いため、レイアウトは陸地をメインとしたレイアウトにしてあげてください。また、暖かい地域出身のカニは寒さに弱いです。日本の冬には耐えられないので、飼育水は最低でも20℃以上を保ちましょう。フィルターは使用しなくても飼育可能です。
甲羅幅 | 約3.5cm |
主な分布 | 南西諸島、インドネシアなど |
寿命 | 3~5年 |
値段 | 800~1,000円前後 |
レッドアップルクラブは、ブラックの体色を基調としながらハサミ脚だけが真紅に染まるカニです。沖縄や台湾、インドネシアなどのマングローブ林や海岸林に生息しており、淡水カニながら海水でも生活できます。海岸でもよく見かけることからか、和名を「ハマベンケイガニ」といいます。
小型ながら独特の存在感があり、ペットとしての人気はかなり高いほうです。カラーには多少の個体差があり、黒と赤のコントラストが絶妙な子のお値段は少しだけ張るでしょう。
甲羅幅 | 3~4cm |
主な分布 | 秋田県以南~九州、東アジア |
寿命 | 5~10年 |
値段 | 500~800円前後 |
アカテガニはハサミ部分が赤いことが名前の由来ですが、体部分は赤かったり、黄色っぽかったりと、個体差が見られることが多いです。
よくいる場所は海岸か川辺の岩部、石垣、土手、湿地などですが、水場から離れた森林などにも出没します。これはアカテガニが乾燥に強く、吐き出した水を再び飲み込んで呼吸するという循環エコ(?)システムを備えているためです。
陸棲が強いため、水槽内は陸地を広く取るレイアウトにしましょう。高さの流木などを入れてやると得意の木登りを披露してくれます。
甲羅幅 | 約3cm |
主な分布 | 神奈川県以南、台湾、東南アジアなど |
寿命 | 約3年 |
値段 | 3,000円前後 |
スナガニは、海岸の砂浜に生息している小型の海水ガニです。日本では神奈川県以南から太平洋側で見かけることが多いでしょう。砂浜の中に直径1~2cm、深さ30 cmほどの巣穴を作って生活しており、深いものでは50cm~1mに達することもあります。
体色が砂と同化しているうえ、足が非常に早いため、「見つけた!」と思ったのにもうそこにはいないという経験談がよくあります。そのためスナガニを「忍者ガニ」「幽霊ガニ」と呼ぶことがあり、実際にスナガニ属の総称は「Ghost Crab」といいます。
飼育の際は、深い穴を掘れるような深めの水槽と、きめの細かい砂をたっぷり用意してあげる必要があります。
甲羅幅 | 約3cm |
主な分布 | 房総半島以南、インド洋、西太平洋 など |
寿命 | 約1年 |
値段 | 300~500円前後 |
イソクズガニは、沿岸部にある岩礁帯の潮だまりの中で見かけるカニです。体に海藻のクズ(切れ端)を付着させているのが最大の特徴で、これは外敵から身を守るためのカムフラージュです。イソクズガニのイソクズを外し、海水の中に戻すと、再び磯の切れ端を探し始める姿を観察できます。
イソクズガニは単体でも飼いやすい種類ですが、優秀なクリーナー(掃除屋)でもあり、海水魚や海水エビの「タンクメイト」してもお迎えする方も多いです。
甲羅幅 | 約5~15cm |
主な分布 | 相模湾以南、インド洋、西太平洋 など |
寿命 | 約5年 |
値段 | 3,000円前後 |
カラッパは、カラッパ属という分類のカニの総称です。ドーム型の甲羅を持つのが特徴で、「ソデカラッパ」「マルソデカラッパ」「メガネカラッパ」などさまざまな種類がいます。
日中は海中の砂にもぐる習性があり、岩や水草などに隠れていることが多いです。飼育時もライブロックなどを入れるなど、レイアウトや素材には気を配ってやりましょう。
丸みを帯びた大きな体につぶらな瞳をキョロキョロさせる姿は愛らしく、見応えのあるカニとして人気です。マルソデカラッパの大きな個体は5,000円以上で取り扱われていることもあります。
甲羅幅 | 約3cm |
主な分布 | 西大西洋(カリブ海) |
寿命 | 2~4年 |
値段 | 1,000~2,000円前後 |
エメラルドグリーンクラブは、カリブ海に生息する海水ガニです。色鮮やかなエメラルドグリーンの体を持つ、まさにカリブ海のイメージを体現するカニといえます。カラーや濃度には個体差があり、さまざまなバリエーションのエメラルドグリーンクラブを楽しめます。その割に1匹1,000~2,000円程度とお手頃な価格でお迎えできる点もおすすめです。
食性は草食よりの雑食なので、水槽内の苔や藻類を食べくれるクリーナーとしても活躍します。
甲羅幅 | 約1cm |
主な分布 | 琉球列島、伊豆諸島、東南アジア、南太平洋、インド洋など |
寿命 | 約3~5年 |
値段 | 800~1,500円前後 |
キンチャクガニは、ハサミ脚にイソギンチャクを持っている一風変わったカニです。
キンチャクガニにとってイソギンチャクは非常食であり、武器でもあります。外敵の驚異を感じると、毒を持つイソギンチャクを振り上げて相手を威嚇するのです。この威嚇をする様子がチアリーダーのようで愛らしく、キンチャクガニには『ポンポンクラブ』『ボクサークラブ』という愛称もあります。
飼育する際はイソギンチャクと共生させてやりますが、多頭飼いをするとイソギンチャクの取り合いが起こることがあるため、たくさん入れてあげましょう。
淡水カニか海水カニかで必要なアイテムが異なりますが、共通するものもたくさんあります。カニを飼うために必要な飼育道具一覧は、次の通りです。
■飼育アイテム一覧
カニを入れる飼育容器は、水棲でもプラケースでも問題ありません。ただ、水槽のほうが保温効果に優れていること、床材の砂を入れても底面が傷つきにくいことから、予算が許せば水槽をおすすめします。
素材よりも大切なのは高さや広さです。あまりに高さがないとレイアウト素材を足がかりに脱走を試みるため、蓋は必須です。
広さはカニの種類にもよりますが、小型であれば30cm、それ以上であれば60cmは欲しいところ。カニは縄張り意識が強いため、多頭飼いをする場合は60cm水槽内に2~3匹が目安です。
これらの水槽はろ過装置(フィルター)付きで、水の汚れを効率良く取り除いてくれます。陸棲のカニには必須アイテムではありませんが、水場は大切なので、水質の汚れには気を配りましょう。
自然界と同じように、床材には砂や砂利を敷いてあげましょう。特に陸棲のカニにとって、足場となる陸地は重要です。素材は特に問われませんが、見た目のきれいさやメンテナンスのしやすさから、サンゴ砂が人気です。
ろ過装置があると、フンや餌の食べ残しを取り除け、バクテリアの繁殖にも役立ちます。頻繁に水換えをするなら必須アイテムではありませんが、何かと忙しくお世話の手間を減らしたい方にはあったほうが便利だといえます。
一口にフィルターといってもさまざまなタイプがあるため、初心者の方は水槽とセットになっているものを選んでもよいでしょう。
カニはハサミ脚を持つことから好戦的なイメージがあるようですが、基本的に臆病な生き物です。隠れ家がないとストレスが溜まる可能性が高いため、流木、岩、ライブロック(風化したサンゴの骨格にさまざまな生物が付着・繁殖したもの)やサンゴなどを入れてあげましょう。これらは水槽の雰囲気を演出するアイテムとしても役立ちます。
海水カニの飼育水には海水が必要です。天然の海水を汲んでくるか、難しい場合は海水の素で人工海水を作りましょう。天然海水に含まれるミネラルを豊富に含んだものや、小分けになって使いやすいものなど、さまざまなタイプがあります。
飼育水を作る際の素は水道水で構いませんが、カルキ抜きは必要です。バケツなどに水道水を入れて屋外で半日以上汲み置きするか、市販のカルキ抜き剤(水質調整剤)を使うとよいでしょう。液体タイプのカルキ抜きであれば、瞬時に効果を発揮します。
カニは雑食性で基本的には何でも食べます。そのため餌付けに困ることは少ないですが、同じものばかり与えていると食欲をなくすため、動物性・植物性の餌をバランスよく与えましょう。
人工飼料では、ザリガニ用の餌がよく選ばれています。沈殿性でカニが食べやすく、カルシウムも豊富なため健康的に育つでしょう。
カニの飼育適温に合わせてヒーターや冷却ファンも用意しておくと安心です。
飼育適温はカニの種類にもよりますが、日本に住むカニは5~28℃の範囲なら活動は可能でしょう。亜熱帯や熱帯地域出身のカニは、15~20℃の範囲から出ると動きが鈍くなるため、保温または冷却してあげたほうがよいです。特に冬場のヒーターは必須といえます。
ヒーターは、水槽の下に敷くパネルタイプ、飼育水に入れる投げ込みタイプの2種類が代表的です。飼育容器や観賞用途に合ったものを選ぶとよいでしょう。
水温をチェックするための温度計は、鑑賞や水槽レイアウトの妨げになりにくい小型タイプが人気です。水槽内にぴたりと張り付けられます。
カニの上手な飼い方を注意点とともに解説します。
餌は1日に1~2回、食べ切れる量を与えます。まずは少量ずつ与え、お迎えした子が食べられる範囲を観測しましょう。食べ残しが出たら発見次第回収してください。飼育容器内が不衛生になってしまいます。
陸地で食事するカニは、適当な餌皿などに入れて与えると、底砂を汚す確率が減ります。
一般的に、カニが好む水質は中性~弱アルカリ性だといわれています。淡水カニ、海水カニともに飼育水のベースは水道水で構いませんが、カルキ抜きは必ず使用してください。海水カニには、カルキ抜きした水に人工海水の素も加えます。
汽水域に生息するカニの場合は、人工海水の濃度を半分~1/4程度に設定するのが目安です。
ろ過装置を設置していていも、水は徐々に汚れていきます。飼育容器の大きさにもよりますが、陸棲のカニの場合は1~2週間に1回、水棲のカニの場合は1か月に1回程度を目安に水換えしましょう。
一度にすべての飼育水を新しくするとカニが驚くため、飼育容器内の1/3程度を交換するのがポイントです。なお、底砂にも汚れが染み込んでいるため、定期的に水洗いしてください。
陸地をメインに生活するカニには、陸地と水場の両方が必要です。水場はカニの全身が浸かる程度あれば十分です。多少深くしても構いませんが、水場に入ったカニが容易に陸地へ上がれるレイアウトを組んでください。
また、隠れ家となる流木や石、岩なども必要です。同じ飼育容器内で複数を飼育するなら、多少多めに入れてあげるとよいでしょう。喧嘩の勃発を防げます。
海水カニの場合は、海水魚を飼うのと同じような飼い方が可能です。水が蒸発して水位が浅くなりすぎないよう、時折足し水をしてやることも大切です。底砂はあってもなくても構いませんが、隠れ家となるものは入れてあげてください。
どんなに気をつけていても、カニが病気になることはあります。基本的な原因と対策を把握しておき、できるだけ病気になるのを防ぎましょう。主な病気と対策を表にまとめました。
病気 | 症状・原因 | 対策 |
呼吸困難 | ・泡を吹く ・陸棲カニは陸地にいる時間が長いと水分不足になる |
・乾燥させない ・水場へのアクセスをしやすくする |
水カビ病 | ・水質悪化により、白い綿のようなものが体表に付着する | ・水質管理と定期的な水換え |
体表異常 | ・水質悪化により体表が変色する | ・水質管理と定期的な水換え |
脱皮不全 | ・脱皮後の皮がきれいに取れない | ・水質管理 ・ストレスを与えない ・栄養のある餌を与える など |
カニを飼うにあたっての疑問や不安をQ&A形式でまとめました。役立ちそうなものがあれば、ぜひ参考にしてください。
A.陸棲や半陸棲のカニの場合、必要な飼育水が少ないため水が汚れやすく、においの原因になることが多いです。フンや食べ残しなどのために、飼育容器内から水生生物特有のにおいが立ち込める可能性はあるでしょう。しかし、こまめにメンテナンスしていれば問題ありません。
A.カニの種類にもよりますが、ほかの魚と問題なく飼えるカニもいます。たとえばイソクズガニは、水槽内の藻などを食べてくれるクリーナーとして活躍してくれるでしょう。
ただし、混泳には多少のリスクが伴います。カニが混泳する魚に食べられる可能性もありますし、その逆もしかりです。ペットショップやアクアリウムショップのスタッフに相談するなどし、相性をよく調べてから混泳させましょう。
A.共食いは一定の確率で起こります。きちんと餌を与えていても仲間を襲う個体は存在しますし、脱皮途中のカニは無防備なため狙われやすいです。
共食いを確実に防ぐ一番の方法は、やはり単体で飼育することです。
淡水カニか海水カニかで飼育難易度が異なりますが、カニは比較的簡単に飼えるペットです。餌は雑食性で何でもよく食べ、一般的な観賞魚ほど頻繁な水換え・メンテナンスも必要としません。また、水槽内のゴミを掃除するクリーナーとして活躍する種類もいます。
ただ、水温や急激な水質変化には弱いため、水換えの際は注意を払ってください。また、フンや食べ残しを放置すると嫌なにおいが発生し、コバエなどが沸く原因にもなります。カニにとっても飼い主さんにとっても不快でしょうから、こまめに掃除してあげましょう。
国産から外国産まで、アクアリウム店やペットショップではさまざまな種類のカニが販売されています。カインズが展開するpetsone(ペッツワン)で入荷することもあるので、お気軽にご相談ください。
※専門家・有識者のみなさま
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