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chicoどうぶつ診療所所長。体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、往診・カウンセリング専門の動物病院を開設。
愛犬の日々の様子を見て、触れていて気づく、ちょっとした変化やトラブル。その原因はさまざまに考えられますが、何か病気が原因の症状かもしれません。犬の抜け毛がひどいときに考えられる原因や病気についてご説明します。
目次
- 犬の毛が抜けるのは普通のこと
- 犬の生理的な抜け毛(換毛期)と病気は原因の抜け毛の違いは?
- 犬の抜け毛には病気が潜んでいる可能性も
- 犬の抜け毛がひどいときに考えられる病気以外の主な原因
- 犬の抜け毛の原因として考えられる主な病気
- 犬の体型と年齢別に考えられる抜け毛の主な原因
犬の毛が抜けるのは普通のこと
大なり小なり、犬はもともと毛が抜ける生き物です。特に、長毛種は毛の抜けが目立ちやすいので、多少の生理的な脱毛であれば特に気にする必要はありません。ブラッシングが習慣化していない場合にも、毛が抜ける量が増える傾向がありますが、こちらも健康上の問題はありません。とはいえ、あまりにも抜け毛がひどかったり毛の抜ける量が多かったりすると、心配になってしまいますよね。生理的な脱毛と、病気からくる脱毛の違いをしっかりと理解し、愛犬の健康管理に役立てましょう。
犬の生理的な抜け毛(換毛期)と病気は原因の抜け毛の違いは?
犬の抜け毛がひどいとき、まず確認したいのは毛が抜けるタイミングや抜け方です。愛犬の毛が抜けるタイミングが春や秋であれば、特に心配はいりません。この時期に毛が抜けるのは「換毛期」と呼ばれるもので、暑さ・寒さに備えて毛が入れ替わることで体温を調整する役割を担ってくれているのです。
換毛期で毛が抜けているのか、病気によるものなのかを見極める判断材料となるのが、「次の毛があるかどうか」です。換毛期で毛が抜けているときは、すでに次の毛が生えていることがほとんどです。しかし、病気の場合は次の毛がなかったり、皮膚が赤くなっていたりすることがあるのです。
また、環境の変化にも犬は敏感です。最近引っ越しをした、赤ちゃんが生まれたといった環境が変わったタイミングに抜け毛が突然始まった場合には、ストレスを感じている可能性もあるでしょう。
犬の抜け毛には病気が潜んでいる可能性も
犬の抜け毛がひどいときに考えられる病気以外の主な原因
犬の抜け毛がひどい場合に考えられる病気以外の主な原因をご紹介します。
・生理的な脱毛(換毛期)
春と秋のタイミングでの抜け毛なら、特に心配はいりません。
・ブラッシング不足
ブラッシングをしないと抜け毛の量が増えることがあります。
・ストレス
抜け毛だけでなく、体の一部を舐める、食欲減退、元気消失などの症状があればストレスが原因の可能性があります。
犬の抜け毛の原因として考えられる主な病気
犬の抜け毛がひどい時に考えられる病気についてご紹介します。あくまでも主要なものなので、他にも気になることがあればかかりつけの動物病院でご相談ください。
・皮膚糸状菌症
抜け毛、フケ、皮膚の赤みなどの症状が出ます。人に感染する可能性もあります。
・皮膚炎
抜け毛、かゆみ、ブツブツ、皮膚の赤みなどの症状が出ます。
・アトピー
抜け毛、かゆみ、皮膚の赤みなどの症状が出ます。
・ノミ・マダニ
抜け毛、かゆみ、ブツブツ、皮膚の赤み、フケなどの症状が出ます。
・アレルギー
抜け毛、かゆみ、ブツブツ、皮膚の赤みなどの症状が出ます。
・ホルモン性脱毛症
抜け毛、色素沈着などの症状が出ます。
・脱毛症X
抜け毛、皮膚の黒ずみなどの症状が出ます。抜け毛以外は健康であり特に問題はないとされている。ポメラニアン、トイ・プードル、シベリアン・ハスキーがなりやすく、3~5歳程度の雄でよく見られます。
・栄養失調
抜け毛、毛艶が悪くなるなどの症状が出ます。
犬の体型と年齢別に考えられる抜け毛の主な原因
犬の抜け毛がひどい場合、体型や年齢別に考えられる主な原因をご紹介します。これ以外の病気にはかからないということではないので、少しでも気になることがあれば病院で相談してください。
【幼犬の場合】小型犬・中型犬・大型犬(共通)
ブラッシング不足、生理的な脱毛、ストレス、皮膚糸状菌症、皮膚炎、アトピー、ノミ・マダニ、アレルギー、栄養失調など。
【成犬の場合】小型犬・中型犬・大型犬(共通)
ブラッシング不足、生理的な脱毛、ストレス、皮膚糸状菌症、皮膚炎、アトピー、ノミ・マダニ、アレルギー、脱毛症X、ホルモン性脱毛症、栄養失調など。
【シニア犬の場合】小型犬・中型犬・大型犬(共通)
ブラッシング不足、生理的な脱毛、ストレス、皮膚糸状菌症、皮膚炎、ノミ・マダニ、アレルギー、ホルモン性脱毛症、栄養失調など。
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