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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
「愛犬がブラッシングを嫌がる」などとお悩みの飼い主さんも多いですが、少し工夫をするだけで、犬が嫌がらずにブラッシングできるようになるケースも少なくありません。今回は、よくあるブラッシングのお悩みをピックアップし、原因や対処法を解説します。
目次
- お悩み1「愛犬がブラッシング中に逃げてしまう」
- お悩み2「愛犬がブラシを噛んでブラッシングさせてくれない」
- お悩み3「愛犬がしっぽ・足・顔まわりのブラッシングを嫌がる」
お悩み1「愛犬がブラッシング中に逃げてしまう」
ブラッシング中に犬が逃げてしまうのは、痛みを感じているのが原因かもしれません。
例えば、コームを寝かせすぎた角度で使うと、毛を引っ張ることになるため、痛みを感じやすくなってしまいます。また、ブラシのピンの先が皮膚に当たると痛いので、途中で嫌がってしまうこともあるでしょう。
そこで、コームを使うときは軽く傾ける程度にする、ブラシの先が皮膚に当たらないようにするなど、愛犬が痛みを感じないよう注意しながらブラッシングしてあげることが大切。そのほか、ピンの先が丸いタイプのブラシを使うのもおすすめです。
長時間のブラッシングは犬も疲れてしまいます。ブラッシングが苦手な犬には日によって部位を変えるなどして、短時間ずつ行うようにするといいです。犬が逃げ出してしまう前にブラッシングを終了し、褒めてご褒美を与えるようにしましょう。
お悩み2「愛犬がブラシを噛んでブラッシングさせてくれない」
犬がブラシを噛んでしまう場合は、噛まないようにするためにおやつを与えながらブラッシングするのがおすすめです。ブラシを持つ手とは反対の手でおやつを与えるか、2人でできる場合は、ブラッシング係とおやつを与える係に分かれてブラッシングしましょう。
少しでもブラッシングさせてくれたら褒めてご褒美を与えます。そうやって少しずつブラッシングの時間をのばしてみてください。
お悩み3「愛犬がしっぽ・足・顔まわりのブラッシングを嫌がる」
足やしっぽのブラッシングを嫌がるときは、皮膚にブラシが当たらないように、飼い主さんの手のひらに毛をのせて、その上でとかすようにしましょう。
また、足を持ち上げた状態でブラッシングすると、ブラシが皮膚に当たりやすくなりますし、持ち上げ方によっては痛みを感じることも。足の毛をとかすときは、犬をしっかりと立たせてから手のひらに毛をのせ、毛先から少しずつとかすのがポイントです。
そのほか、顔まわりはブラシではなくコームでとかすと、嫌がりにくくなるでしょう。このとき、急に顔まわりにブラシを当てるとびっくりしてしまうので、少しずつまわりからブラシを近づけていき、とかしたい部分の毛先から少しずつブラッシングしてみましょう。これでも嫌がるようであれば、短時間で終わりにします。
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