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札幌市、平岡動物病院の院長。主に呼吸器、整形、眼科、歯科の外科とエキゾチックアニマル診療を中心に力を入れている。趣味は娘と遊ぶこと。
「大好きな犬にもふもふしたい!」という方も多いのではないでしょうか。
しかし、もふもふの犬と一口に言っても、大きさや色などさまざまな種類がいます。
そこでこの記事では、代表的なもふもふ犬の種類を大きさ別に紹介します。大きさや性格、飼い方のコツもあわせて紹介しているので、ぜひもふもふ犬をお迎えする際の参考にしてみてください。
目次
- 思わずもふもふしたい!もふもふ犬の魅力とは?
- 【小型犬】もふもふ犬の種類
- 【中型犬】もふもふ犬の種類
- 【大型犬】もふもふ犬の種類
- もふもふ犬を飼うときのコツ&注意点
- まとめ
思わずもふもふしたい!もふもふ犬の魅力とは?
ぬいぐるみのようなふわふわな見た目に思わず抱きつきたくなってしまう魅力を持つもふもふ犬。
もふもふ犬はフレンドリーな犬種が多いので、仲良くなれば信頼関係のあるパートナーになってくれるでしょう。
ではもふもふ犬にはどんな種類があるのか、代表的なもふもふ犬を大きさごとに紹介します。
【小型犬】もふもふ犬の種類
小型のもふもふ犬と一口で言っても、さまざまな見た目や性格の犬種がいます。ぜひその魅力に触れてみてください。
ポメラニアン
ふわふわとした毛とまん丸の瞳が愛らしいポメラニアンは、ヨーロッパのポメラニア地方がルーツの犬種と言われています。
サモエドなど、北の地でそり犬をしていた犬種が祖先と考えられており、小さいながらも活発で明るい性格が特徴です。ただし警戒心が強い一面もあるので、吠えることが多いかもしれません。
ポメラニアンをお迎えしたら落ち着いて過ごせるよう、安心感を与えたり、さまざまな出来事に慣れさせてあげたりするのがおすすめです。
体高は18~22cm程度、体重は1.8kg~3.5kg程度が一般的と言われています。
ビション・フリーゼ
綿菓子のような真っ白でふわふわの見た目が特徴のビション・フリーゼは、触るとしっかりとした弾力のもふもふ犬です。
フランスやベルギーがルーツと言われており、陽気で明るく、フレンドリーな性格が特徴です。トイ・プードルに似ていると言われることもありますが、ビション・フリーゼはトイ・プードルとは違い、純白の被毛に限られます。
また、トイ・プードルの被毛はシングルコートですが、ビション・フリーゼは被毛が二重になったダブルコートで、トイ・プードルよりも毛の量が多いのでさらにもふもふしています。そのため、ビション・フリーゼ独特の頭に丸みを持たせたスタイルは、バレーボールほどの大きさになることもあるようです。
素直な性格ですが、「自分を一番に見てほしい」という一面もあるので、十分なコミュニケーションを心がけるのがおすすめです。体高は30cm以下、体重は5kg前後と言われています。
ペキニーズ
ふさふさのたてがみのような被毛と、愛らしいたれ目が魅力的のペキニーズは中国がルーツの犬種と言われています。
中国ではライオンと猿の結婚によって生まれたという伝説があるほど、古くから愛されているもふもふ犬です。利口でマイペースな性格で吠えにくいと言われているので、落ち着いたパートナーシップが築けるでしょう。ときには頑固な一面もあるので、根気強く穏やかに向き合っていくのがおすすめです。
「毛のかたまりが歩いている」と言われるほどもふもふのペキニーズは、暑さに弱いので温度変化に気をつけてあげてください。体高は25cm前後、体重は5.4kg以下が一般的です。
【中型犬】もふもふ犬の種類
小型のもふもふ犬よりも少し体が大きい中型のもふもふ犬は、落ち着いていて人懐っこい性格が特徴です。では、代表的な中型のもふもふ犬の種類を紹介します。
日本スピッツ
日本スピッツはその名前のとおり、日本生まれのもふもふ犬です。ふわふわの毛並みにピンと立った耳が特徴です。
ルーツには諸説ありますが、ロシア生まれのサモエドを日本で飼いやすいように小型化して誕生したのが日本スピッツと言われています。温和で大人しい性格ですが、無邪気で人懐っこい一面もあるため、さまざまな魅力に溢れているのが日本スピッツです。
活発な日本スピッツですが、膝蓋骨を脱臼しやすいのでケガには注意してください。
ボーダー・コリー
賢く友好的な性格で、頼もしいパートナーになってくれるボーダー・コリーも、ふわふわな毛が特徴のもふもふ犬と言われています。
ボーター・コリーは8世紀後半~11世紀、バイキングが北欧スカンジナビア半島からイギリスへ連れて行ったトナカイ用の牧畜犬がルーツなのだそうです。その後は牧羊犬として大きな役割を果たしてきました。
しかし、牧羊犬として活躍した頃の習性から、動くものに敏感に反応してしまうことがあるため、自転車などのスピードが出る乗り物や、走っている人を追いかけてしまわないように注意深く見守る必要があります。
たまにはドッグランなど広い場所で思い切り運動させてあげるのがおすすめです。体高は53cm前後、体重は14~22kg程度が一般的と言われています。
【大型犬】もふもふ犬の種類
大型のもふもふ犬は、その大きさならではのふかふかな見た目が本当に魅力的です。では、代表的な大型のもふもふ犬の種類を紹介します。
オールド・イングリッシュ・シープドッグ
オールド・イングリッシュ・シープドッグは、ぬいぐるみのような見た目がかわいい、イギリス生まれのもふもふ犬です。
目や口まで毛で覆われているほど、ふわふわの毛触りがキュートなオールド・イングリッシュ・シープドッグ。表情から感情を読み取るのが難しいので、慎重にコミュニケーションを取ってみてください。
しかし、人懐こく賢い性格と言われているため、信頼関係が築ければ良きパートナーとなってくれるでしょう。
体高は56~61cm程度、体重は25~40kg程度と体が大きいので、犬をはじめて飼う人には一緒に過ごすのが難しいかもしれません。オールド・イングリッシュ・シープドッグが快適に過ごせるよう、こまめにブラッシングしたり、思い切り運動させてあげたりするのを心がけてみてください。
サモエド
黒目がちなまん丸の目と、キュッと上がった口角がキュートなサモエドは、ロシア生まれのもふもふ犬です。口を閉じていても開けていても笑っているように見える表情は「サモエド・スマイル」とも呼ばれています。
極寒の地で育った名残から、被毛は二層になったダブルコートで、ふわふわの手触りが特徴です。フレンドリーな性格なので、人や犬とも友好な関係を築くのが得意と言えるでしょう。
キュートな見た目のサモエドですが、力が強いので、散歩の際には引っ張られたり、人にケガをさせたりしないように気をつけてください。
体高は50~60cm程度、体重は16~30kg程度であると言われています。
グレート・ピレニーズ
グレート・ピレニーズはフランス生まれのもふもふ犬です。
大型犬ならではの貫禄のある見た目をしていますが、性格はとても穏やかと言われています。
基本的には温厚ですが、もともとは羊の群れを狼などから護衛するために活躍していた背景があるため、独立心が強い一面が垣間見えるケースもあるでしょう。
オスは体高が70~82cm、体重が45~60kgほどに成長するのが一般的で、メスは体高が65~77cm、体重が45~60kg程度になるのが一般的と言われています。
大型犬は「胃捻転」を起こしやすいと考えられているため、食後の散歩は避けるのがおすすめです。
チャウ・チャウ
チャウ・チャウは中国の華北地方生まれのもふもふ犬で、独特の表情が特徴的です。
一見、怪訝そうで怒っているような表情に見えますが、性格は冷静で落ち着いた行動を好むと言われています。
毛量が多く、オレンジブラウンカラーが被毛に現れることが多いため、まるでライオンのようなもふもふ犬です。
愛嬌のある見た目とは違い、意外と性格は警戒心が強いと言われていますが、冷静で落ち着いた一面も持ち合わせています。
チャウ・チャウはオスの場合、体高が48~56cm、体重が25~32kgほどに成長するのが一般的で、メスの場合、体高が46~51cm、体重が20~27kg程度になると言われています。
あまり動くのが得意ではないので、食事や運動管理をしっかり行う必要があるでしょう。
秋田犬
大きな体とふわふわの毛、つぶらな瞳が特徴の秋田犬は、昭和6年に国指定天然記念物に登録されるなど、伝統的で格式高い犬種と言われています。
秋田犬は忠犬ハチ公としても有名のとおり、忠誠心に厚く、知的な性格が特徴です。その反面、高い警戒心が強く、攻撃性も高いため、幼い頃からしっかりと信頼関係を築く必要があります。
秋田犬のオスは、体高が64~70cm、体重約50kg程度まで成長すると言われており、メスは体高が58~64cm、体重は40kg程度まで大きくなると言われています。
皮膚トラブルを防止するため、しっかりとブラッシング、シャンプーすることを習慣づけるのがおすすめです。
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もふもふ犬を飼うときのコツ&注意点
もふもふ犬は被毛が長かったり、量が多かったりする犬種が多いので、飼うときは次の2つのポイントに気をつけてみてください。もふもふ犬が快適に過ごせるよう、気を配ってあげましょう。
長毛犬種が多いためこまめなケアがおすすめ
もふもふ犬は長毛、またはちぢれ毛の犬種が多く、毛が絡まって毛玉ができやすいという特徴があります。できるだけ毛玉ができないよう、1日1〜2回のブラッシングを行い、丁寧にケアしてあげるのがおすすめです。
もし毛玉ができてしまったら、毛玉から先の毛をとかし、正常な毛と丁寧に馴染ませながらブラッシングしてみてください。犬用の静電気防止スプレーを使用すると、絡まりを防ぐのに役立つでしょう。
温度や湿度の調節が大切
もふもふ犬は毛の量が多いのが特徴です。犬種によっては暑がることもあるので、犬種の特徴をよく理解し、最適な温度や湿度に調整するように心がけてみてください。
お部屋のなかは季節を問わずエアコンを活用し、こまめに温度や湿度をチェックするのがおすすめです。
散歩をするときは、朝晩の涼しい時間帯を選ぶと体に負担がかかりにくいでしょう。
まとめ
長い被毛や、ふわふわした被毛を持つもふもふ犬は、スキンシップを取るととても気持ちいいですが、きれいな毛並みを保つにはこまめなケアとフード選びが大切です。
また、大型のもふもふ犬は力が強いので、毎日散歩やトレーニングをするうちに飼い主にも体力がついてきます。
性格が温厚でフレンドリーな犬種が多いため、家族の一員として楽しく過ごせるでしょう。
ここで紹介した代表的なもふもふ犬以外にも豊富な被毛を持つ犬はたくさんいます。犬種図鑑で他の犬種もぜひ見てみてください。