農業がオカルトって本当!? 30種のミニトマトを栽培する「ムー」編集長・三上丈晴の奥深い家庭菜園の世界
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こうやって転職鉢作りをきっかけに、一気に家の周りの鉢植えが増えた。
フリーランスで主に在宅での仕事がメインの私。朝起きたら布団の中でダラダラして、いやいや起きてパソコンの前に移動し、仕事が一段落したら寝っ転がってスマホをいじったりYouTubeを見たりして、そのまま寝落ちして……と自堕落な毎日を送ってきた。
しかし鉢植えがあることで、水やりのため午前中に一度は外に出るようになり、暮らしにほんの少しリズムが生まれた。
植物と暮らしていると、自分の生活に、自分以外の時間が取り込まれる。
買ってきた当初は棒きれのようだったナシの苗木からは、ふわふわした葉っぱが生えた。猫のために導入した猫草は猫が食い荒らし焼け野原のようになった後、日光や水が足りなかったのか枯れ草になってしまった。ナスタチウムや花ほたるは、小さい蕾が控えておりしばらく開花を楽しめそうだ。
ナシの葉はさわり心地が良い。
嬉しい変化を見せたり、相変わらず枯らしてしまったりと、悲喜こもごもではあるが、「どうしてるかな」と気にかける存在があると、忙しない日々の中に休息ポイントが生まれる感じがする。
今住んでいる家の一角には、小さな庭がある。春から夏にかけて「おまえら、どこに隠れていたんかい?」とびっくりするくらい、そこらじゅうドクダミだらけのドクダミランドが開園する。
我が物顔で繁茂するドクダミに紛れて、スギナやカラスノエンドウも威勢よく広がっている。
ドクダミランド開園。スギナも虎視眈々とメインの座を狙っている。
庭の片隅に放置した無人の鉢(元・多肉植物の鉢)には、いつのまにかどこからともなく流れ着いてきた、いろんな種類の草が顔を出してきた。ちなみに鉢は、焼きそばのカップを茶色く塗り替えた転職鉢。路上園芸家の方からいただいたものである。
無人の鉢にやってきた植物たち。
植物は言うことをきかず、まあまあやっかいで、手に負えない。
しかし街角でも、舗装の隙間から顔をのぞかせた花が「ど根性」と応援されたり、鉢植えから大きく成長した木に地域の「保存樹木」のプレートが付けられてシンボルツリー化したりと、枠からはみ出したさまも自然と歓迎されることがある。
人間として生きていると、枠からはみ出すと周りから怪訝そうな目で見られたり迷惑がられたりして、次第に枠からはみ出すのが怖くなってしまう。
そんな中で、植物が飄々と枠からはみ出して、それがゆるやかに受け入れられている様子には、「自分もここにいてもいいのかも」という安心感を覚え、どこかほっとしてしまう。
さあ、次はどんな「転職鉢」で、どんな植物を育てよう。
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
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