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ペット薬膳管理士、ペット栄養管理士(ペット栄養学会 会員)、APNAペット食育士1級をもつ。犬の手作りごはんの基本に関するお勉強や薬膳、お料理のレッスンを開催。
高温多湿の日本の夏は、わんちゃんの体にとって、負担が大きな季節です。特にシニアのわんちゃんたちには厳しい季節ですね。そんな季節のおやつに、寒天ゼリーはいかがでしょうか。
今回は、トマトとりんごを使った、カラフルな寒天ゼリーのレシピをご紹介します。寒天はゼラチンと違ってしっかり固まります。型に入れて作る事もできますので、お気に入りの型でお楽しみ頂けます。
また、常温でも溶けないので、お散歩やお出かけの時の水分補給、おやつにもオススメです♪
目次
- 粉寒天と水があればOK!愛犬用カラフル寒天ゼリーの材料
- 【簡単3STEP】野菜や果物で応用可能!愛犬用カラフル寒天ゼリーの作り方
- 【参考】トマトジュースとりんごを使った愛犬用寒天ゼリーの1日当たりの給与目安量
- 愛犬用寒天ゼリーで使用した寒天・りんごの効能
- 愛犬の水分補給に!ジュースでも作れる寒天ゼリー
粉寒天と水があればOK!愛犬用カラフル寒天ゼリーの材料
<材料>
・100%トマトジュース(無塩、無糖) 50cc
・りんご 1/8個
・粉寒天 4g
・水 400cc
★トマトジュースは必ず100%果汁で、塩や砂糖が無添加のものをお使いください。
人が飲みやすくするために、砂糖を添加しているものが多いです。同じく、りんごも100%果汁でしたら、りんごジュース50ccでもお作り頂けます。必ずジュースの原材料をご確認下さい。
★固めをお好みの場合は粉寒天を5gにしてお作り下さい。それぞれの粉寒天のパッケージに書いてある使用量を参考になさってください。
【簡単3STEP】野菜や果物で応用可能!愛犬用カラフル寒天ゼリーの作り方
STEP1:寒天液を作る
鍋に水と粉寒天を入れ、しっかり混ぜて溶かします(火にかける前に、必ずしっかり溶かしましょう)。
中火にかけて沸騰させ、弱火にして1~2分煮ます。火を止めて、寒天液の完成です。
STEP2:りんごとトマトジュースに寒天液を混ぜる
りんごをすりおろします。変色が気になる場合はレモン汁を少々入れてください。
擦り下ろしたりんごとトマトジュースをそれぞれ器に入れます。
それぞれの容器に寒天液を半分ずつ注ぎ、よく混ぜます。
STEP3:冷蔵庫で固める
冷蔵庫で冷やし固め、食べやすいサイズにカットしたら寒天ゼリーの完成です。
色んなお野菜や果物で応用できるので、りんごとトマト以外にも作ってみました!
丸い脚付きのお皿に盛ったゼリーがりんご。長いお皿は、 左からトマト、ミキサーにかけたパプリカ、すりおろしたきゅうり、すりおろしたにんじん、それぞれのゼリーです。お好みのお野菜や果物を使ってお作りください。
糖分を足すことはあまりおすすめしませんが、お野菜だけではわんちゃんが食べない!という場合は、寒天液を作る際に液体オリゴ糖やラカント、蜂蜜などを少し入れると甘みが出て食べやすくなります。果物の場合は糖分を足す必要はありません。
【参考】トマトジュースとりんごを使った愛犬用寒天ゼリーの1日当たりの給与目安量
このレシピはごはんではなく“おやつ”ですので、1度に作りやすい量でのレシピになっています。今回の分量で、りんごゼリーとトマトゼリー 合計で約500g作れますが、そのエネルギーはわずか約45kcalです。
1日当たりの寒天ゼリー給与量の体重別の目安は以下の通りです。
愛犬の体重:給与目安量(避妊去勢済の成犬で、健康なわんちゃんの場合)
体重 | 給与目安量 |
1kg | 30g |
3kg | 69g |
5kg | 102g |
7kg | 131g |
9kg | 158g |
11kg | 184g |
13kg | 208g |
15kg | 232g |
びっくりするほど低カロリーのおやつですが、食べすぎには注意が必要な為、1日当たりのおやつ摂取量のカロリーの1/4で計算しています。
寒天はほぼゼロカロリーの為、野菜や果物のみのカロリーとなります。だからと言って大量に食べていいわけではありません。寒天は腹持ちがよいため、少ない量で充分です。
愛犬用寒天ゼリーで使用した寒天・りんごの効能
★寒天
豆乳フルーツプリンの時にはゼラチンを使いましたが、今回は寒天を使ったゼリーです。
寒天はテングサやオゴノリなどの海藻から作られており、ほぼゼロカロリー。その 成分の8割が食物繊維です。老廃物を排出し、腸内環境を整える水溶性食物繊維と共に、不溶性食物繊維も含みます。また、腸内の善玉菌を増殖させます。
ダイエット中のわんちゃんにもおすすめです。粉寒天を入れてスープごはんを作ったり、今回作った寒天ゼリーをごはんにトッピングしたりして与えるのもよいでしょう。
寒天は、非常に体を冷やす為、食べすぎるとおなかを壊すことがあります。おなかが弱い子には注意して与え、食べすぎには気をつけましょう。また、寒天は一度沸騰させなければ凝固しない性質を持ちます。 ゼリーを作る際には寒天液を必ず沸騰させてから使いましょう。
成分にカリウムを多く含むため、カリウム摂取制限のある子はご注意ください。また、全ての食材に言えることですが、寒天や海藻にアレルギーが出る子もいます。初めての場合は、必ずごく少量から与えて様子を見ましょう。
★りんご
りんごが美味しい旬は秋から冬ですが、実は多湿の今の時期にもおすすめの働きがあります。
湿度が上がると、調子を崩しやすいのは胃腸などの消化器系。りんごは、特に 腸の働きを整えてくれます。果物は体を冷やすものが多いですが、りんごは体を冷やしも温めもしない『平性』の性質をもちます。
抗酸化作用のあるカテキン、疲労回復効果のあるリンゴ酸やクエン酸なども含みます。 皮にはポリフェノールの一種であるアントシアニンが多く含まれ、強い抗酸化作用があります。食べる時には、ぜひ皮ごと食べることがおすすめです。おなかが弱い子やおなかの調子が悪い時は、皮ごとすりおろしてあげましょう。
トマトの栄養については、↓こちらを参考にしてください。
愛犬の水分補給に!ジュースでも作れる寒天ゼリー
今回は、夏におすすめの寒天ゼリーをご紹介しました。カラフルなお野菜や果物で、飼い主さんの目にも、楽しく涼やかなゼリーです。
果汁100%で塩や砂糖が無添加のジュースであれば、今回使ったトマトジュース同様、非常に簡単に作れます。食感がある方が好きな子には、細かくカットした食材をお使いください。
暑がりさんや体が乾燥気味の子には特におすすめのゼリーです。夏のお出かけのお供や、暑かった日のごはんのトッピングに、ぜひお試しください。