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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬の寿命は人と比べるとかなり短く、あっという間に過ぎ去っていきます。飼育する前に平均寿命を知り、年齢のステージごとにライフプランを考えておけば、一日一日を有意義に過ごせるはずです。
目次
- 犬の平均寿命は?
- 子犬期(生まれてから生後8ヵ月前後まで)のライフプラン
- 成犬期(生後9ヵ月~6才まで)のライフプラン
- 老犬期(7才以降)のライフプラン
犬の平均寿命は?
日本ペットフード協会の調査によると、2019年度の犬全体の平均寿命は、14.44才。ただ、犬は体のサイズによって平均寿命が若干異なります。
- 超小型犬 15.20才
- 小型犬 13.99才
- 中・大型犬 13.69才
※超小型犬…チワワ、トイ・プードル、パピヨンなど
※小型犬…シー・ズー、柴、ミニチュア・シュナウザーなど
※中・大型犬…ボーダー・コリー、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーなど
多少の違いはありますが、犬の平均寿命は日本人の平均寿命のおおよそ5分の1以下。毎日を大切に過ごしてあげたいものです。具体的にどう飼育すればいいのかを、子犬期・成犬期・老犬期の3段階に分けて詳しく解説します。
子犬期(生まれてから生後8ヵ月前後まで)のライフプラン
ハウストレーニングとトイレトレーニングは、お迎え初日からスタートしましょう。また、ワクチンの接種もこの時期からです。散歩は、3回目のワクチンを接種して2週間以上経ってから。それまでは感染症にかかってしまう危険性もあるため、抱っこやケージなどに入れて外に連れていってあげるようにしましょう。
そして重要なのが、「待て」「お座り」「伏せ」などの基本的なしつけです。子犬期は成犬期に比べて飲み込みがはやいため、大人になる前に基本の指示しつけは教えておきましょう。
避妊・去勢手術を考えているのなら、成犬期に入る前に行うのがベター。性成熟する前に手術をすることで、生殖器や性ホルモンに関する病気リスクの軽減が期待できます。繁殖させるつもりがないのなら、はやめの検討をおすすめします。
成犬期(生後9ヵ月~6才まで)のライフプラン
子犬期に教えたしつけは、成犬期に実践あるのみ!生活の中で取り入れていけば、自然とマスターできるはずです。
ある程度しつけが完了すると、犬とのコミュニケーションの幅を広げることができます。毎日の散歩や遊びだけでなく、遠出や愛犬に合ったドッグスポーツなどで積極的に愛犬とふれ合っていきましょう。
また、成犬期は「その犬種特有の病気」の症状が出始める頃です。定期的な健康診断は欠かさず、気になることがあれば獣医師に相談を。
老犬期(7才以降)のライフプラン
老犬期に突入すると、やはり気になるのは体の衰えや病気です。獣医師と相談し、定期健診の頻度を増やしてもいいでしょう。アクティブな遊びが徐々に難しくなるため、体力を使わない遊びを取り入れてあげるのもおすすめですよ。上手に愛犬の病気と付き合っていくことも必要になるかもしれません。
ただ、高齢だからといってなんでもかんでも飼い主さんがやってあげるのはNGです。散歩でも遊びでも、犬自身のやる気があるのなら、その気持ちをくみ取ってあげましょう。生活の中で適度な運動をさせることは愛犬の老化防止やストレス解消になり、健康寿命を延ばすことにもつながります。
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