手袋1つで家中お掃除「そうじの神様おそうじミトン」がズボラ向けで優秀だった!
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ドライバーやペンチなどの工具、クギやネジなどの部品、ホーロー鍋、鉄フライパンなど、身の回りの金属製品が気付くとサビていることってありますよね(ついこの間まで新品だったのに…)。サビた金属製品は見た目が悪いだけでなく、そのままにしておくと脆くなり、使えないくらいまでボロボロになってしまうことも。
そんなサビた金属製品のケアに困っていたときに見つけたのが、株式会社エンジニアから発売している「 ネジザウルスリキッド」という、恐竜みたいなネーミングのインパクト大な商品。
ビックリするほどサビが落ちる「ネジザウルスリキッド」
パッケージにデカデカと「錆が落ちる」と書かれていますが、本当にサビを落とせるのでしょうか?
ネジザウルスリキッドで落とせるサビの種類は、「赤サビ」「茶サビ」「黄サビ」。鉄や銅、真鍮、ステンレスなどの材質に対応しています。 除去できないサビは、「黒サビ」「白サビ」「青サビ」です。アルミニウムやマグネシウムに反応してできたサビ、銅などにできた重度のサビには向いていません。表面がサビて、緑色になった古い十円玉などはダメみたいですね。
それでは早速、身の回りのサビ落としに挑戦してみましょう!
Before
まずは小手調べに、「自転車の後輪のバンドブレーキ」のサビを落としてみます。自転車は金属部品のカタマリのような存在。駐輪場でずっと雨風にさらされ続けていたらサビて当然ですよね……。
ネジザウルスリキッドをサビめがけて、シュッシュッ!!
サビ全体にかかるように、5プッシュほど噴射しました。容器内の透明でサラッとした液体が泡になって出てきます。泡といっても、モコモコとした泡ではなく、噴射するとすぐに液状になる感じ。どれくらい待てばサビが落ちてくるんだろう?
と思ったら、30秒ほどで液体がみるみるうちに紫色に変化! 赤ワインやぶどうジュースのような濃い紫色です。この色の変化が、サビが化学反応を起こしている証拠だそう。とってもわかりやすい!
そして色が変わるとともに、誰でも美容院で1度は嗅いだことがあるであろう「パーマ液」の匂いがしてきました。それもそのはず。ネジザウルスリキッドの主成分の「チオグリコール酸アンモニウム」は、身近なものでいえば美容室のパーマや縮毛矯正にも使われている成分と同じものなんです(苦手な人もいるかもしれませんが、私は特に不快な臭いとは感じませんでした!)。
After
5分ほど放置したあと、水で軽く流して、ウエスで拭き取るとビックリ! 表面の赤サビがツルッとキレイになくなっています。このような、金属の表面にポツポツと付いた軽いサビなら、簡単に落ちてしまいました。これは、すごい。自転車以外のサビ落としにも期待できそうです。
サビを落とした後は、ネジザウルスリキッドと相性がいい防錆剤(ZC-20 アフターリキッド)を塗布してサビの再発を防いでおきましょう。
※重度のサビが発生した部分は腐食により肉厚が減少している可能性があります。強い力が加わるバネやチェーン、ボルトなどの機械部品は、サビ除去後であっても再使用はご注意ください
Before
続いては、「乗用車のタイヤのホイールナット」のサビを落としてみます。ホイールナットはスチール製のため赤サビが発生し、放っておくとナットが回らなくなってしまう恐れも。サビが軽度のうちに落としておきたいですね。
ホイールナットに照準をあわせて、シュッシュッ! すぐさま液体が紫色になりました。
ホイールナットの溝の奥のサビまでしっかり落ちるように、ブラシでゴシゴシこすります。ネジザウルスリキッドは、パーマ液に使われる成分と同じものが主成分ということで、基本的に人の肌にかかっても水で流せば問題ありません。人にも環境にも優しい中性です。ただ、肌が弱い人や手を汚したくない人は、手袋を使ってくださいね。
After
水で洗い流すと、この通り!
ホイールナットの赤サビがなくなって、ピッカピカになりました。サビやすいボルトやナットは、定期的に除去すれば、キレイな状態を維持できそうです。
そのほか、小さな部品には、液体タイプの「ZC-28」を小皿などに滴下し、浸して除錆も可能。また、面で錆が発生している場合など広い範囲に吹きかけるには、ミストタイプの「ZC-28M」が最適です。
Before
続いては、キャンプで使っている「鉄スキレット」の赤サビを落とします。鉄製のスキレットは使うたびに「シーズニング」とよばれる、油でコーティングするお手入れが必要です。しかし、私のズボラな手入れのせいで、しっかり油が塗られていなかった底がサビてしまっていました。鉄スキレットって、本当にサビやすいんですよね……。
こびりついたサビも、ネジザウルスリキッドで落とせるのでしょうか?
これまで通り、まずは鉄スキレットにネジザウルスリキッドを吹きかけていきます。室内で作業する場合は、換気も忘れずに!
じわじわと紫色に染まっていきます。サビが多いと、液体の染まり具合も濃くなっているようで、毒々しい色になってきました。
軽くブラッシングして、水道で洗い流します。このように、ネジザウルスリキッドの廃液を家庭で処理するときは、十分な水とともに下水に流せば問題ありません。ウエスで廃液を吸い取って、可燃ごみに捨てることも可能です。
ただし、廃液に落ちたサビなどの金属粉や金属化合物が含まれている場合、そのまま下水に流すとつまりの原因になるので、三角コーナーの水切り袋やキッチンペーパー、ウエスなどで濾すなどして、取り除いてから流してください。取り除いた金属粉は、住んでいる自治体の決まりに従って別途廃棄します。
スキレットの頑固なサビは、さすがに1度では取りきれず、ネジザウルスリキッドの量を多めに塗布→ブラッシング→洗い流す、の工程を3回ほど繰り返しました。これである程度は落ちましたが、まだ表面にはうっすらサビが残った状態。ここまで放置してしまったら、もう落ちないのか……。
そこで、今度は「浸け置き」で効果を確かめてみます。
浸け置きの場合は、ネジザウルスリキッドを水道水で2~4倍に希釈して使っても大丈夫。株式会社エンジニアの公式資料「ネジザウルスリキッドについてのQ&A」によると、「希釈した分だけ錆除去速度が遅くなりますが、時間をかければ効果は同じです」とのこと。
物を浸す分、多くの液量が必要になるので、希釈できるのは助かります!
プラスチックのトレー
液が無駄にならないよう、対象物がぴったり入る程度の大きさの容器を準備します。
鉄スキレットを浸すと、1分も経たずにサビに反応して液体が紫色になってきました。目視ではサビているかわからなかった持ち手も、反応しています。
浸け置きの時間は、軽度のサビであれば数10分、頑固なサビなら数時間が目安。寒冷地で使用する際は、液体の温度を30〜40度くらいに温めると、反応速度が加速され、よりスムーズに行われるそうです。
1時間ほど放置した結果、このように液全体が濃い紫色になりました。浸け置きの前にも処理を施したのに、まだこんなにサビが残っていたなんて……。
取り出してみると、スキレットについていたサビの赤っぽい色がなくなっているように見えます。
十分にサビが落ちたかを確認した後、水道水で洗い流しましょう。
After
スキレット全体に(塗り忘れがちな底も!)サビを防ぐための油を塗って、シーズニングを施したら完了。ここまでキレイになりました! 頑固なサビには、ネジザウルスリキッドで浸け置きするのが効果的なようです。
今回、サビレベル1からサビレベル3までの3つの実験で、250gのネジザウルスリキッド1本をほぼ使いきりました。広範囲のサビを除去する場合や浸け置きしたい物のサイズが大きい場合などは、多くの液量が必要になると思います。
1Lや4Lの大容量タイプも販売されているので、こちらを選ぶとお得です(泡で出る容器はついていないので、泡タイプを使用したい人は詰め替えて使うのがいいかもしれません)!
「サビたら放っておくか、買い替えるしかない」と思っていた私にとって、ネジザウルスリキッドは衝撃的な商品でした。サビても、諦める必要はなかったんですね。軽度なサビならスプレーして軽く洗い流す、ブラッシングでもなかなか落ちない頑固なサビなら浸け置き……と、落としたいサビの程度によって使い方を変えると、より効果を発揮してくれました。
そして何より、サビ落としの工程が楽しい! 泡がじわじわと紫色になってサビと反応する様子は、見ていて面白く、サビ落としという面倒な作業も、科学実験をやっているように思えてきます。これから気づいたときにサッと取り出せるよう、家庭やガレージに常備しておこうかな(笑)。
みなさんもサビを見つけてしまったら、ぜひ試してみてくださいね。