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目次/ INDEX
漫画の中には10年、20年と長期連載されているものもあり、漫画好きな人であるほど、これまでに買い集めた大量の漫画の収納・保管方法に悩んでいるかもしれません。
そこで今回は、14万冊以上の漫画の雑誌や単行本、同人誌などを収蔵する漫画専門の図書館「米沢嘉博記念図書館」を取材して、プロならではの漫画の収納・保管方法について調べてみました。家庭でも実践できる漫画の収納・保管方法のポイントや、専門図書館ならではの愛用アイテムなどをご紹介します。
漫画の収納・保管方法についてお話を伺ったのは、米沢嘉博記念図書館スタッフの三崎絵美さん。
家庭と図書館とでは保管の目的が異なるため、「あくまでも当館の場合ですが、まずはこの3つが重要です」と、下記の3つのポイントを挙げてくれました。
紙の漫画本にとって、最大の敵は湿気です。漫画の収納・保管の大前提として、「十分な湿気対策をすること」が重要になります。湿気にさらされた漫画は、紙が歪んだり、強度が弱くなったりします。特にやっかいなのがカビで、一度発生したら除去するのは困難です。
湿気対策に有効なのが、「定期的に室内を換気する」「空調を利用する」などして、空気の循環を作ること。本棚は湿気が少なく、風通しが良い場所に置くようにしましょう。
また、本棚に漫画を並べるときは、漫画と上の棚板部分とのあいだに、できるだけスペースを確保して、空気が通り抜けられるようにするのもポイントです。
漫画など、紙の本を適切に管理するための湿度・温度の目安は、国立国会図書館の管理指針が参考になります。
<国立国会図書館の管理湿度・温度>
日本人が快適と感じる湿度・温度環境は、夏で「湿度40~60%、温度19~21℃」、冬で「湿度45~65%、温度16~20℃」といわれています。
家庭で漫画を収納・保管する場合、この「快適と感じる湿度・温度環境」を目安にするといいでしょう。
紙は繊維でできているので、極度に乾燥すると、もろくなってしまう可能性があります。
暖房の温風が常に吹きつけるような場所での収納・保管は避けるべきですが、空気清浄機や除湿機、乾燥剤などが漫画のそばにあっても、乾燥しすぎることはほぼないと考えていいそうです。
漫画や本の劣化の原因のひとつが光です。日光や蛍光灯に含まれる紫外線が、紙に含まれる物質と反応して変色を引き起こします。
対策として、本棚に直射日光があたらないように遮光カーテンを常に閉めておくことや、本棚がある部屋の室内照明を、紫外線を含んでいないLEDライトにし、さらに本棚を照明から遠い位置にするなどの方法があります。
漫画の重さは、1冊だけなら気にすることはありませんが、何冊も積み重なるとそれなりの重量になります。
本棚などの収納家具には、1枚の棚板に載せられる最大重量を示す「耐荷重」があり、棚板1枚あたりの耐荷重は10~30kgが一般的です。この耐荷重を考えずに漫画を本棚に積んでしまうと、「数ヵ月後に気づいてみたら棚板が重さで歪んでしまっていた」ということにもなりかねません。
インテリアとしておしゃれなデザインだけに気を奪われてしまうこともありますが、耐荷重の確認や、棚に収納する漫画の冊数の総重量にも注意することが大切です。
日本は地震の発生頻度が高く、「地震の揺れで本棚が倒れてしまった」という話を聞くことがあります。
冊数によっては危険な重量になる漫画収納。「寝室には背の高い本棚を置かない」「本棚の天板と天井のあいだに転倒防止用の突っ張り棒を取りつける」といった、基本的な地震対策を忘れないようにしましょう。
米沢嘉博記念図書館では、本棚から漫画が滑り落ちてこないように、専用の滑り止めシートを棚板に敷いて、その上に漫画を並べる工夫が施されています。
一般的によく見られる家庭での漫画の収納・保管方法は、プラスチックケース収納のほか、押入れやクローゼットへの収納、寝室のベッド下収納などが挙げられます。それぞれの収納・保管方法の注意点について見ていきましょう。
普段、あまり読まない漫画は、プラスチックケースに収納しておくという収納方法があります。プラスチックケースのサイズはいろいろあり、漫画雑誌や漫画の単行本のサイズにちょうどいい物を探すといいでしょう。
プラスチックケースは日光の影響を受けにくい場所に置くようにして、衣類用の収納ケースを流用する場合には、耐荷重が比較的軽量なので、耐荷重を超えて漫画を収納しないように注意してください。
押入れやクローゼットに三段ボックスやカラーボックスを置き、本棚として漫画を収納する方法があります。押入れやクローゼットは日光や室内照明が届きにくいため、光対策にもなります。
漫画の重さで三段ボックスやカラーボックスの棚板が歪まないよう、収納する冊数に注意してください。
寝室のベッド下のデッドスペースは、漫画を収納する場所として活用できます。市販されているベッド下専用の収納ケースを使ったり、元々ベッド下に収納空間を備えたベッドを購入したりするのが一般的でしょう。
ベッド下は、人が寝ているあいだにかく汗による湿気や、部屋のほこりが溜まりやすい場所。風通しを良くして、定期的な掃除を心掛けるのがポイントです。
いずれの方法においても、最も注意したいのは湿気対策です。
三崎さん
そのまま長期間収納して放置してしまうと湿気が溜まり、カビが発生する原因になることもあります。また、虫などが入り込む場合もあるので、年に1、2回は中身を取り出して、漫画の状態を確認するのが良いでしょう。
日々、多くの漫画にふれる米沢嘉博記念図書館では、漫画をどのように取り扱っているのでしょうか。スタッフの三崎さんに、漫画の取り扱い方のポイントを伝授してもらいました。
手の皮脂や手についている細かい汚れは、漫画に付着して汚れなどの原因になることも。漫画を読む前には、手をよく洗うようにしましょう。
三崎さん
洗った後に手が濡れていたら、水気が漫画についてしまい、元も子もなくなってしまいます。手はよく拭いてから、漫画をさわりましょう。
本棚から漫画を取り出すときにやりがちなのが、背表紙の上端を指で引っ掛けて取り出すこと。これをやると、背表紙の上端に力がかかってしまい、背表紙やカバーが傷む原因になります。
本棚から漫画を取り出すときは、本の背表紙を、親指とそれ以外の指で挟むようにして優しく取り出しましょう。
三崎さん
テコの原理を利用して、背表紙の下端を指で押し、その反動で棚からはみ出た上端を持って取り出すという方法もあります。ただ、きれいに取り出すのはコツがいるので、指で挟む方法がおすすめです。
本棚に隙間なく本を並べると、見た目にはきれいな気がします。しかし、この状態だと漫画がパンパンに詰まっていて取り出しにくく、大きなストレスがかかることに。
三崎さん
本棚に漫画を並べるときは、漫画と漫画のあいだに指を1本入れることができるスペースを確保するのが理想です。
漫画雑誌や同人誌の多くは、「中綴じ」といって、背の中央部を針金などで綴じる製本方式になっています。このタイプは、背が分厚い少年誌や単行本と比べて自立しません。中綴じの漫画雑誌や同人誌を本棚に並べるときは、ブックエンドを多めに使って支えるようにしましょう。
三崎さん
1つの棚にブックエンドを多めに使うようにして、ブックエンドとブックエンドのあいだを適度に開けておくと、取り出しやすいと思います。
漫画の単行本や文庫本などの中には、「帯」と呼ばれる紙がついていることがあります。帯には、漫画を売るためのキャッチコピーや別の作家によるおすすめコメントなどが印刷されていて、人によっては貴重な物として大切に取っておくこともあるでしょう。
帯をつけたまま本棚に収納すると、隣の本と擦れてしまったり、本棚から取り出した拍子に破れてしまったりすることも。そこでおすすめなのが、帯を取り外して、本の中に挟み込んで保管する方法です。
三崎さん
当館のスタッフが、プライベートで実践している方法です。取り外した帯を、表紙カバーと本体のあいだに挟み込んで保管します。折り目はついてしまいますが、これならなくしてしまうこともありませんし、きれいな状態で保管できます。
米沢嘉博記念図書館では、限られたスペースに大量の蔵書を保管するため、特殊な形状の段ボールを活用しています。
通常の段ボールとは異なり、上蓋が下の箱部分をすっぽり覆うようになっていて、中身を出し入れする際に、いちいちガムテープをはがしたり、貼り直したりする手間がかかりません。
三崎さん
同じタイプの段ボールが、元々郵便局で販売されていました。当館の蔵書を収集された米沢さんも、当時のコミックマーケット準備会で活用されていたそうです。今は廃番になって郵便局で入手はできませんが、とても便利なので専門業者さんに特別発注して使っています。段ボールは湿気を吸うので長期保管には向いていませんが、一時的な保管や持ち運び用に重宝しています。
引越しなどの際、漫画や本を段ボールに詰め込みすぎると、驚くほど重くなります。この段ボールであれば、左右のサイズも肩幅ほどで、小柄な人でも持ち運びしやすい大きさ。
上蓋を閉めれば段ボールの側面が二重構造になり、段ボールを積み重ねたときにも、重さにしっかり耐えてくれるそうです。
今回の米沢嘉博記念図書館への取材で、漫画を収納・保管するときに気をつけたいポイントとして、「湿気」「光」「重さ」の3つがあることがわかりました。
ご紹介した対策や漫画の取り扱い方を参考に、家庭での最適な漫画の収納・保管を実践してみてはいかがでしょうか。
三崎さん
ただ、年間を通じて比較的湿度の高い日本の気候では、乾燥に対して過敏に警戒する必要はないでしょう。