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ランナーで増える植物にはどんな種類があるのでしょうか? この記事では野菜から草花まで、いちごや多肉植物をはじめとするランナーで増える植物15選を解説します。
ランナーとは、親株から出た茎が地表面を這うように長く伸びて先端から出てきた芽や根が子株になったもののこと。匍匐茎(ほふくけい)や匍匐枝(ほふくし)とも呼ばれ、ある程度大きくなったランナーは親株から切り離して独立させることができます。
ランナーを持つ植物には、野菜で代表的ないちごをはじめとする幅広い種類が存在します。今回は、野菜編、草花編、多肉植物編の3種類に分けて、ランナーで増える植物を紹介していきます。
ランナーで増える植物の世界を、どうぞお楽しみください!
まずは野菜のなかから、ランナーで増える植物をピックアップ。
家庭菜園で大人気のいちごは、ランナーを持つ野菜の代表格。いちごはランナーを伸ばしたまま放っておくと果実に栄養が行きわたりづらくなってしまうので、甘くておいしいいちごを収穫するにはランナーを摘み取る作業が必須というのがいちご栽培の秘訣です。一方で、ランナーから出ている新芽を上手く根付かせられると、来シーズンに繰り返しいちご栽培を楽しめることにもつながります。
もっと詳しく>>イチゴの育て方|家庭菜園における栽培のコツや甘い実を育てる方法など詳しく解説
ワイルドストロベリーは、名前の通りいちごのような実をつけるバラ科の宿根草。いちごと同じくランナーを持つワイルドストロベリーは、ヨーロッパでは「幸運と愛」、アメリカでは「奇跡を呼ぶ」と言われる縁起の良い野菜です。
もっと詳しく>>ワイルドストロベリーの育て方とは?植え替え方法や肥料の与え方、水やりのコツなどについて解説
次は、草花のなかでランナーで増える植物をラインナップ。匍匐茎や匍匐枝によって旺盛に繁殖することから、グランドカバープランツとして有名な植物が多いです。
ランナーの先につける子株がオリヅル(折り鶴)のように見えることから、その名前が付いたのはオリヅルランです。ランナーがどんどん伸びて広がり、蜘蛛のように見えることからスパイダープラントと呼ばれることも。耐寒性があるため、北海道や東北以外の暖かい地域であれば、玄関先やベランダ、屋外での越冬が可能です。
アジュガ(別名、ジュウニヒトエ)はあまり日当たりのよくない場所でもよく育つため、シェードガーデンのグランドカバーによく利用されるランナーを持つ植物です。子株のついたランナーを横に横に伸ばしていくので、庭植えの場合はどこまで広げるのか要検討を。
もっと詳しく>>アジュガの育て方|品種や株の増やし方、栽培の注意点も解説!
ツルニチニチソウは、つるを旺盛にのばす特徴のある植物です。青〜紫の花が初夏には爽やかな印象をもたらします。花も葉も楽しめるのでグランドカバーや鉢植えのハンギングに重宝されますが、成長力が旺盛なため広がりすぎには注意が必要です。
秋の真っ只中、細く枝分かれした茎の先にキクに似た1輪の花を咲かせるシュウメイギクは、キンポウゲ科の植物でアネモネの仲間。多くの品種があり、一重や八重咲き、大輪や小輪、高性や矮性、花色は白や薄ピンク、濃桃色などさまざまです。春先に、地下の茎からランナーが旺盛に伸びていきます。
もっと詳しく>>シュウメイギク(秋明菊)の育て方|種類や植え替えの方法を紹介
這うように伸びるランナーに葉を密集させるのは、ダイコンドラ(別名、ディコンドラ)。グランドカバーをはじめ、ハンギングの寄せ植えにもよく用いられるおしゃれな多年草です。葉に隠れてあまり目立ちませんが、春ごろになると3mmほどの小さな花を咲かせます。
ヒメツルソバは、真夏を除く春から秋まで金平糖のような形のかわいらしい小さなピンク色の花を咲かせます。緑色の葉にはV字形の茶色い模様が付いていて、秋になると紅葉します。ランナーが広がり繁殖力は旺盛なので、広がりすぎた場合は適宜切り戻しをするとよいでしょう。
リシマキアは丈夫で育てやすく、春から夏にかけて花を咲かせて日本では茶花として親しまれてきました。リシマキアの中でも、ランナーを持ち匍匐性のあるヌンムラリアという品種はグランドカバープランツとしておすすめです。
ハーブとしても有名なタイムには、立性のものとランナーを持つ匍匐性のものがあります。匍匐性の代表種であるクリーピングタイムなら、おしゃれなグランドカバーにぴったり。爽やかでほんのり甘みのある香りも楽しめます。
ペニーロイヤルミント(別名、メグサハッカ)は、ミントの一種。ペパーミントに似た香りを持ち、地を這うようにランナーを伸ばすことからグランドカバープランツ向き。ミントの中でも芳香が強く防虫作用があるので、昔からヨーロッパではアリやノミ除けに使われているそうです。
グレコマは、ヨーロッパ原産の常緑の多年草。ランナーを広げて、わき芽も伸びて旺盛に生育するのでグランドカバープランツに向いています。ハンギングや壁面緑化にも。斑入りでかわいらしいシルエットの葉がチャームポイントです。
さいごに、多肉植物のなかからランナーで増える植物を集めました。多肉植物を増やすには葉挿しや株分け、挿し木などさまざまな方法がありますが、今回登場するのは、勝手にランナーを伸ばして増えてくれる子吹きタイプの多肉植物たち。
センペルビウムは寒さにとても強く、ロゼット状に生育する多肉植物。株からランナーが伸びて群生します。冬の寒さで赤黒く紅葉し、春になって気温が上がると生育期の美しい色合いを楽しめます。
もっと詳しく>>センペルビウムの育て方とは?育てる場所や水やりのコツ、植え替え方法などについて解説
バラの花が連なったような葉が特徴のコモチレンゲ(別名、レブンイワレンゲ)は、子吹き多肉の代表格。秋口に塔のように花穂が伸びて白い花を咲かせます。原産地は北海道。主に関東より東側に自生するイワレンゲの変種と言われ、海岸沿いの岩場などに自生している多肉植物です。
もっと詳しく>>コモチレンゲの育て方とは?植え付けや水やりのコツ、肥料の与え方などについて解説
クラッスラ・オルビクラリス(別名、オルビキュラリス)も、コモチレンゲのようにランナーで増えるタイプ。細い茎を伸ばし、その先に子株が出てどんどん増えていくでしょう。暑すぎる、または寒すぎる時期は休眠期に入る春秋型種の多肉植物です。
野菜や草花から多肉まで、ランナーで増える植物にはさまざまな種類や特徴があることがわかりました。
ランナーで増える植物には、いわゆる「へその緒」のような役割をしている茎や枝の部分を通じて、新たな株を増やしていけるという面白さがあります。それだけ繁殖力が旺盛なので、庭先で育てる草花の場合は適宜切り戻しをするなど生育範囲をコントロールする必要がある点にも留意してくださいね。
なかなか奥が深いのが、ランナーで増える植物の世界です。ぜひ種類や特徴を攻略して、園芸のノウハウUPにお役立ていただけたら幸いです。