眠り猫を作って、家を観光名所にする
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目次/ INDEX
こんにちは。となりのカインズさんアンバサダーDIY部門担当のサニチャです。
いろんなものづくりを「DIY」と、ひとくくりにされがちですが、おうちリノベーション系のDIYだけでも
など、ざっくり分けてもこんなにジャンルの幅が広いカテゴリー。この中でも木工DIYは、寸法がずれていると傾いたり、ぐらついたりと難易度が高いDIYなんです。
DIYはじめたばかりのときに作ったこの棚、実はちょっと傾いています(笑)
私自身もDIYでおうちのセルフリノベーションを楽しんでいますが、実際のところは「木工DIY」は苦手……。マンションに住んでいるため、大型の電動工具や作業スペースが確保できないことを理由に極力避けるようにしています。
サクッと木の家具を作っているDIYerさんの姿を見ては羨ましく感じていたのですが、そんな木工DIYが苦手な人でも「カインズの店舗を活用すれば意外に簡単に収納ボックスを作れてしまう」という事実を証明すべく立ち上がりました。
今回は実際にカインズに行って「技術に自信のない初心者でもこの方法ならDIYできちゃう」そんなDIYハードルをぐーんと下げる方法を研究してきたのでレポートします。
完全に個人的な意見にはなりますが、木工DIYを苦手意識していた理由は、
こんなイメージから、自分のズボラな性格には合わないと思って本格的な木工DIYは避けてきていました。
「それでもかっこよく木製のものづくりがしてみたい!」そんな思いに駆られて今回、4000円を握りしめてカインズの店舗へ行ってきました。
予算内で簡単に作れそうな「木箱」をDIYしていこうと思うのですが、どうせなら使い勝手も良いものが欲しいので、キャスター付きのスタッキング2段収納ボックスにしたいと思います(自分でハードルを上げてしまいました……本当に予算内で完成できるのか!?)。
無駄なく作りたいときこそ下準備が大事。
少し面倒ですが、これらを決めてから店舗に向かうと段取りよくスムーズにいきます。
この襖(ふすま)の収納に収まるサイズの収納ボックスを作りたい
作るものが決まったら寸法を決めていきます。収納ボックスを使う場所を具体的に決めて最大の外寸を書き出しました。
その次に、どの板材を使用するかを検討するのですが、今回は4000円の予算に収めたいので比較的加工もしやすくて安価な「1×4材(ワンバイフォーざい)」をベースに使います。
1×4材は厚さ1インチ(19mm)×幅4インチ(89mm)の規格サイズの木材で、長さは8フィートや12フィートなどの単位で販売されています。
先ほど決めた外寸に収まるサイズで計算した結果、12フィート(3657.6mm)の1×4材を使用すると効率良く木材が取れることが分かりました。必要な寸法と本数を紙に書き出せば、これで収納箱のフレーム部分は完了。
残りは底板(2段にするので2枚必要)と柱にする角棒の長さと本数を計算してメモしておきました。このように、1本の木材から効率よく切り分ける計画のメモを木取り図と呼ぶそうです。
自分なりの木取り計画が決まりました。このメモをホームセンターに持って行くと伝えやすいです
ちなみに、キャスターやビス(木工用ネジのこと)など他に必要なものもメモに書いておくと買い忘れを防止できるので私はすべて書くようにしています。ここまでの下準備の作業がかなり面倒なのですが、しっかり書きとめておけばあとはメモ通りに買い出しするだけなので便利です。
同じサイズのボックスを作る際は参考にしてみてください
寸法と買うものが決まったのでカインズにやってきました。まずは小物から見ていく方が移動の効率が良いので店内に入ってビスやキャスターなどからチェックします。
キャスターコーナーには、直進タイプや全方向回転タイプ、ボールタイプなどいろんな品揃えがあるのですが、利便性と価格の間をとって全方向にキャスターが回転するゴム車輪のミニキャスターをチョイス。
16mmの木ネジを買って帰ったのですが少し長かったので長さ13mmを推奨
続いてビスのコーナーはボルトや釘なども一緒に並んでいて、素人にはどこを見ればいいのか悩んでしまうのですが、お目当てのスリムビスを発見できました。線径3.3mmの長さ35mmのビスをチョイス。ここで、先ほど選んだキャスターの取り付け用の短いネジも選びました。
続いては店外の大物木材コーナーへ移動してきました。お目当ての1×4材の12フィートを発見。ウッドショックで木材価格はかなり高騰して以前の3倍以上するものもたくさんありますが、ワンバイ材はまだ比較的買えるお値段なので助かります……!
8フィート798円に対して12フィートの方が698円と、長い方が実はお安く買えるから選んで大正解でした(価格は2024年2月購入時点)。
ここで木材を選ぶときに気を付けるポイントをいくつかご紹介。1×4材を選ぶときは特にこの3点を必ず確認するようにしています。
節は丸い渦の中心部のような形の部分でかなり固いです。この節があるとカットする際に引っ掛かりになって危険を伴ったり、ビスが入らなかったりと、かなりの厄介者なのでできるだけ避けるようにします。
反りもの確認は、木材の端から反対の端に向けて斜め上から遠くを見るように観察するとすぐに気づきます。反った木材をDIYに使用すると思わぬ隙間や傾きが発生してしまうのでできるだけまっすぐな木材を選びたいです。
凹みも同様に木材全体を観察すると見つけることができます。
これらの3点をしっかりチェックして自分の中で一番良い木材を見つけられたので12フィートを2本ピックアップし、自由に使える荷台に乗せておきます。
底板は厚めの合板(ベニヤ板を複数重ねて接着した板材)を考えていたのですが、規格サイズの合板は残念ながら予算オーバー……。端材を次回のDIYにも使う場合は大きな合板を買っておいてもまったく問題ないのですが、今回は端材を極力ださずに予算内に収めたいので、ダメもとで端材コーナーを探してみることに。
……なんとここで奇跡が!
良い感じの厚さと大きさの合板を見つけてしまいました。とはいえ、ピッタリのサイズではないのであとで調整が必要ですが、こんな出会いもあるかも知れないのが端材ボックスです。
端材コーナーは破格でゲットできるのでお目当てを見つけられたらラッキー!
端材コーナーでお目当てのものと出会えたときの喜びは実店舗ならではの特権ですね。店内に戻って角材を選んだら買い出し完了。レジに向かいます。
無事に会計が終わったら木材カットコーナーへ向かいます。(たいてい木材売り場のどこかにありますが、見つからない場合は店員さんに聞いてみましょう)カットコーナーのスタッフさんが居なかったので、呼び出しボタンを押すと来てくれました。
自宅で書いてきたメモを見ながら依頼書を記入して、念のため実物の木材と照らし合わせながら店員さんにカットを依頼します。10分ほどでカットが終了し受け取れました。
自宅ではこんなにまっすぐ綺麗に切れないし、寸法もできるだけ依頼したサイズと相違がないようにカットして確認してくれるので安心です。
カット終了後に一緒に仕上がりサイズをメジャーで確認してくれることも
細い角棒はのこぎりでも簡単に切れるのでそれ以外の1×4材と合板のみカットをお願いしました。カットが終わったら、木材カットをした証明紙のようなものをもらうので、それを再びレジに持って行ってカット代金を支払えば買い出しの完了。
予算はこんな感じ。ぎりぎりですが予算クリアです!
カインズには「カインズ工房」というDIYスペースもあり、当日購入した商品の加工なら2時間まで無料で利用できます。サンダーやトリマーなど、騒音や木の粉が舞うような工具も貸し出しているので、ここで組み立てまでやってしまえばとってもカインズ店内でDIYが完結します。マンション暮らしにはとっても嬉しいサービスです。
※店舗によってDIY工房が設置されていなかったり、置いていない工具もあるそうなので、利用してみたい場合は下記から調べてみてください。
予約 | CAINZ Reserve カインズ予約総合サイト
店内で組み立てて帰りたかったのですが、ワークショップ開催の時間帯だったようで断念
自宅に戻ってきました。材料はすべて揃っているのであとは組み立てるだけです。カインズで購入してきた材料を確認し、のこぎり、インパクト(電動ドライバー)、紙やすりなどのDIY道具を用意します。
さしがねと手袋以外は筆者の私物
このような完成形を目指して組んでいきます。
まずはじめに、長いまま持って帰ってきた角棒をカットします。
木材カットの際にできるバリ(木のささくれのようなもの)を紙やすりを使って綺麗に削り取っていきます。買ってきた1×4材、合板、先ほどカットした角棒全てのバリを取りました。
紙やすりホルダーがあれば便利ですが、なければ木の端材やかまぼこ板に紙やすりをタッカーや両面テープで固定しても代用可能です。
1×4材Aの木材の端1cmのところに印をつけて、ちょうど中心辺りにドリルで穴を開けます。それを8本分の両端、計16カ所すべてに穴を開けました。
このように角が動かないように固定するとかなりやりやすいです
1×4材のAとBを「L字型」になるように置き端を揃えたら、先ほど開けた下穴の位置でビスを打って固定していきます。
ここからの作業のやり方は色々ありますが、まずはL字型を3つ作ってから縦に積み、底板の合板を一番下の板にピッタリ当てるように置く。その上に角棒を3つの角を揃えるように添えて内側から1カ所ずつビスで固定します。
その要領で4面すべて組んでいき、箱の形になったら裏返して角棒と底板を裏からビスで固定。
スタッキングの上段部分は、L字型1段で同じように組みます。
3連になっている下段の裏にはキャスターを取り付けていきます。端から1cmずつ離した位置にキャスターを固定(このとき使用するのは長さ13mmの木ネジです)。
上段の箱の裏には、スタッキングしたときにずれを防止するための出っ張りを取り付けます(こちらは長さ35mmのスリムビスを使用)。
これで完成です。
防災の備蓄入れにしたり、DIY用具を入れたり、2段スタッキングになっているのでいろんな使い方ができそうです。
備蓄のストックボックスとして利用。下段にかさばるもの、上段にすぐに取り出したいもの
DIYの道具・塗料入れにもピッタリ。上段に工具をディスプレイして置いたので使いやすい
木工DIYが苦手で経験が少なくても、工夫をしてお店をフル活用すれば想像よりも簡単に作れることが分かりました。
設計図を書いて部材のサイズを明確にしておきましょう。本格的な設計図じゃなくても簡単なイラストで自分の頭に描いたものを紙に書いてみるだけでもイメージが具現化されやすいです。
少しハードルは上がりますが、できれば木取り図も用意しておくとカットを依頼する際にスムーズです。規格の木材のサイズは店舗の品揃えにもよりますがほとんど同じなので、覚えておくと便利。もしくは、事前に店舗でDIYに使用できそうな木材の品揃えをメモをとるなどして記録しておくと分かりやすいです。
高価な電動工具を購入しなくて良いうえに、正確で素早く木材を切ることができるので、このサービスを使わない手はないです。
店内でそのまま組み立てて帰れば複数のパーツを自宅まで運ぶ手間も省け、自宅を汚す心配もないので一石二鳥です。
採寸をバッチリしたので自宅にピッタリサイズのものをDIYで作れました
少し手間だと思っていましたが、面倒な採寸や木取り図を書いておくことで無駄なくピッタリサイズの木箱の収納ボックスを作れて大満足です。
限られた予算の中でも事前準備や工夫次第で、自分好みのアイテムを作ることができました。初めて、予算縛りでDIYしてみたのですが、視点を変えるだけでいつもとは違うDIYに挑戦できて楽しかったです。欲しいものから考えたり、不便を解消するために作ったり、テーマを決めて作ってみたり、DIYの楽しみ方は無限ですね。
今回の1×4材収納ボックスの組み方を覚えておけばいろんなサイズに応用もできるのでアレンジしてみてください。