日傘のスキをなくしたら妖怪っぽくなった話
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DIYのアイテムとしてよく耳にする「2×4材」をご存知ですか?
「2×4材」とは規格が揃っている木材で、全国ほとんどのホームセンターで手に入る定番商品です。価格が安価なうえに加工もしやすい手軽さから、DIY初心者から職人さんまで幅広く使われています。
今回は2×4材についての知識から、簡単DIYの方法まで掘り下げていきます。
「2×4」と書いて「ツーバイフォー」と読みます
「2×4」は、厚さ2インチ(38mm)・幅4インチ(89mm)と規格を統一して加工した木材です。ホームセンターで2×4(ツーバイフォー)の木材を探せば、どこでも同じ大きさの木材が手に入ります。
元々はアメリカ発祥の「2×4工法」で使用する建築資材でしたが、規格サイズを指して「2×4材」と呼ぶようになりました。バリエーションとして、「1×1」から「4×8」まで1インチずつあります。
2×4(ツーバイフォー)の人気の理由として一番にあげられるのが価格の安さです。サイズを規格化し大量生産できるようになった結果、ホームセンターでも安い費用で流通するようになりました。
その手軽さから、建築現場のプロからDIYが趣味のユーザーまで幅広く愛用されるようになり、価格の安さをきっかけに初心者のDIYの敷居を低くした立役者と言っても過言ではないかもしれません。
2×4材の材質としてよく用いられるのは「SPF材」と呼ばれる種類の木材です。
の頭文字をとったもので、いずれも針葉樹で他の木材と比較してもやわらかく加工しやすいです。あらかじめ角の面取りもされているので下処理の手間がなく、DIY初心者や女性でも気軽に扱うことができる、まさに「DIY向けの材料」と言えます。
規格化されているため、専用のアジャスターもたくさん販売されています。 代表的なものとして「ディアウォール」「ラブリコ」などがあり、DIYコーナーでよく目にするのではないでしょうか。
2×4材用だけでなく1×4材や2×6材用など、幅広い取り扱いがありシーンに応じたDIYに挑戦できるので、初心者でも気軽に使える人気のDIYアイテムになりました。これらのDIYアイテムをきっかけに2×4材を知ったDIYerも多いはずです。
(左)ディアウォールと可動レールと棚受けを使った棚、(右)kumimokuリマルテと可動レールとフックを使った棚
原状回復可能な施工で棚の支柱を立てられる代表的なものとして「ディアウォール」と「ラブリコ」がよくあげられます。専用のパッドやアジャスターにより壁や天井に傷を付けずに2×4材で柱を立てられる便利なアイテムで、賃貸DIYの強い味方です。
ただし、似たようなアイテムなのでどちらを使えばいいか悩んだ経験がある人も多いのでは? どちらにも得意と不得意があるので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
上(右)と下(左)パッド1組と調整シート2枚
バネ式で突っ張るディアウォールは、上部パッド内にバネが仕込んであり、バネの力で2×4材を突っ張るのでいちいち椅子や脚立を使って高い箇所に登らなくても設置ができます。
色展開は少な目ですが、自宅のインテリアに合う色が必ずありそうなラインナップ
アジャスター式のラブリコは、ダイヤルをしっかり回すことでしっかりと固定できる安心感があります。また、ソケット部分がスリムなため間仕切り壁を作る際にも大活躍です。
カラーバリエーションはかなり豊富で、使いやすい色からアクセントカラーまでそろっています
どちらも、2×4材の上下にパッドやアジャスターをはめ込むだけなのでドライバーなどの工具いらずで簡単です。ただし、ラブリコはジャッキ式になっており設置の際は上部のダイヤルを回して調整するので、脚立や椅子などに上っての作業が必要です。
一方、バネ式になっているディアウォールはグイッと押し込むだけで設置可能。押し込む際に多少の力が必要になりますが、脚立や椅子に上らずに施工ができるので柱を立てる時は初心者DIYや女性でも簡単です。
ディアウォールの微調整の際、筆者は上部は拳で、下部は脚でトントンと押して調整しています
柱を立てやすいディアウォールですが、バネで突っ張っているため位置を微妙にズラす動作が少し難しいです。
ラブリコは立てたい位置でジャッキを突っ張って固定するので、狙った位置に高確率で固定できます。ジャッキを緩めれば軽い力で作業できるので微調整が容易です。
※ディアウォールには先端が丸いレギュラータイプと直線的で四角いスリムタイプがあります
それぞれ個性の違ったビジュアルで、曲線のあるぽてっとしたフォルムが可愛らしいディアウォールに対して、直線でスタイリッシュなイメージのラブリコ。使う場所や用途によって使い分けられるので、お好みで選びたいですね。
足元の空間を有効活用したいときや柱を立てて壁を作りたいときはラブリコがオススメ。ディアウォールのレギュラータイプはラブリコに比べるとパッドが分厚いので、壁の板に干渉してしまい不格好になります。そのため、省スペース重視の場合はラブリコもしくはディアウォールのスリムタイプが使いやすいでしょう。
それぞれに得意と不得意があるので、それぞれを理解したうえで用途に合った方を選ぶのが良いでしょう。
どちらも違った特徴があるので設置場所やスキルに合わせて使いたい! 筆者は初めてのときディアウォールを選びました
アジャスターの特徴が分かったところで、ツーバイフォー材を使ってどんな棚DIYができるのか、アイデアを見ていきましょう。
賃貸の狭いスペースにも2×4アジャスターを使えば簡単に棚を設置できます
柱2本でできるシンプルな収納棚です。棚板に可動レールを使えば、収納物によって高さを変更できます。重心が傾くと倒壊の危険があるので本などの重量のあるものは置けませんが、インテリア雑貨や靴、コミック本などの軽い収納であれば問題なく使えます。
棚板は、たくさんものを置ける集成材などがオススメですが、ツーバイフォー材で棚板を作れます。
本の重みに耐えられるよう、4本の柱でしっかりと挟む構造で作る本棚です。柱の組み方によって、強度の調整もできます。
左右から挟み込むよりも前後で挟み込む方が強度が上がる
カウンター下にカフェ風の杉板壁を作りました
柱に合板や木材を打ち付ければ造作壁を作れます。空間の間仕切りとして壁を立ち上げたり、賃貸で現状回復が必要な物件などで元の壁を傷つけずに壁を装飾したり、棚受けを取り付けたり、自由にインテリアを楽しめると人気を集めています。
ただし、壁を作る場合はパッドの厚みが小さいラブリコやカインズのリマルテ(次項で紹介します)がオススメです。
初心者でも簡単にDIYできる2×4(ツーバイフォー)棚を実際に作ってみました。
今回使用したのはカインズのDIYオリジナルブランド「kumimoku」からリリースされている2×4(ツーバイフォー)アジャスターの「リマルテ」。前述の2つとは違い、ビスで2×4材に直接打ち付けます。工具が必要ですが、電動ドライバーで簡単に打ち込めました。
リマルテの最大の利点は、2×4材からはみ出る厚みがほとんどない点です。アジャスター部分は出っ張りがほぼなく2×4材の幅に収まりました。省スペースにたくさん本を収納できる棚を作りたかったので使用用途との相性が良かったです。
それでは、このリマルテと2×4材を使ってたっぷり収納できる頑丈な本棚を作っていきましょう。
2×4材は設置箇所の高さから90mm短い長さに(棚板も同じく)ホームセンターで切ってもらいました。
2×4材は使用するアジャスターで指定された長さ分、短いものを用意しましょう
自分でやってもホームセンターでカットしてもらっても、カットした切り口がささくれて触ると木片がささる危険があるので、紙やすりを使って面取り(鋭利な角をなくす)をします。
ワックスはライター私物
ナチュラルが好きであればそのまま3に進んでください。塗装したい場合はここでお好みの仕上げ材で塗装を済ませてよく乾燥させてから組み立て工程へ移ります。今回使ったのは、アンティークワックスのラスティックパインです。
アジャスターを取り付けていきます。
2×4材に可動レールを取り付けていきます。このとき、2×4材の表面を確認して節や凹凸が少ないキレイな面を表面にして、それとは反対面にレールを取り付けるのがキレイな仕上がりのコツです。
また、レールが4本とも必ず同じ高さになるようしっかり採寸してから取り付けましょう高さを必ず揃えるのはレールを使わず直接棚受けを打ち付ける場合も同じです)。
棚が倒れてこないように気を付けながら柱を立てていきます。
1本の位置をまず確定させて固定し、その他の柱は完全にジャッキを閉めずに仮止めした状態で4本の柱の間隔を確認しましょう。このとき、棚板を床に置くと目安になって位置を決めやすいです。4本の柱の位置が確定したら、ジャッキを強く締めてしっかりと固定しましょう。
可動レールに棚受け金具フックを取り付けて、棚板を乗せれば完成です!
リマルテを使ったので、取り付け箇所の「廻り縁」の干渉も最小限にできて最上段にもしっかり収納できる棚の製作ができました! 15mm単位で高さを調整できる可動レールを使ったので、収納を見直した際にも簡単に棚の高さを調整できます。
この可動レールは数字が打ってあるので、フックを掛けるときにとなりの柱と高さを合わせるのが簡単でした
今回はkumimokuリマルテと可動レールを使って作りましたが、アジャスターを「ラブリコ」や「ディアウォール」に置き換えたり、可動レールを使わず固定するタイプの棚受けを使ったりして自分好みにアレンジできます。
アジャスターを使ってツーバイフォーの棚が簡単に作れました。ジョイントパーツもそれぞれのメーカーから様々なバリエーションが販売されているのでDIYの可能性もさらに広がりそうです。
「まだ挑戦したことがない!」という人もぜひ、2×4材を使った棚づくりにチャレンジしてみてください。