角度によって色が変わる「色の三原色ゼリー」を作って色の美しさを味わう
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
梅雨の時期や雨の日が続くと、さまざまな場所が湿気でじめじめします。湿度が高いまま放っておくとカビが発生する可能性もありますので、早めに湿気対策をしましょう。
そんな湿気を取り除くには、実は重曹が効果的です。重曹を使った除湿剤は、市販のものよりも経済的で環境にも優しいですよ。また、カビの予防や脱臭効果も期待できます。
この記事では、重曹を湿気取りに活用する方法を紹介します。重曹を使った除湿剤のつくり方や、使い終わった後の重曹の再利用術もお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
今回は、洗濯ハカセの神崎健輔さん監修のもと、重曹と湿気について詳しく解説していきます。
神崎健輔
クリーニング師の国家資格も持つ染み抜き職人。「洗濯ハカセ」として雑誌やFacebook・twitter・instagram等のSNSなどで家庭向けの洗濯のアドバイスを行い、勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。
重曹は炭酸水素ナトリウムという物質の別名です。通常は白い粉末状態で存在し、水に溶かすと弱アルカリ性の洗剤になります。洗浄力も高く、人と自然に優しい洗剤として幅広く使用されていますよ。また食用としても使われており、食品添加物や下処理などでも重宝されます。
重曹は水分を吸収しやすい性質と水分で固まる性質を持っているため、湿気取りとして優秀な物質です。湿気の多い場所に置いておくと、周囲の空気中の水分を吸収し、湿気を減らしてくれます。これにより空気が乾燥し、湿気による不快さだけでなくカビの発生も抑えられるのです。
重曹は自然素材であり、環境に優しいという利点もあります。また無香料なので、人工的な香りが苦手という方にもおすすめです。手軽に入手できる上に低コストなため、気軽に試せますよ。湿気に悩んでいる方は、ぜひ重曹を活用してください。
重曹には消臭効果もあります。湿気の多い場所では雑菌が繁殖しやすく、嫌な臭いも発生します。そんな場所に重曹を置くと、水分と一緒に臭いを吸収してくれますよ。
さらに重曹に数滴のアロマオイルを加えると、除湿剤としてだけでなく芳香剤としても活躍してくれます。湿気や臭いが気になる方には、重曹がおすすめです。
重曹はカビ対策においても優れた効果を発揮します。重曹の持つアルカリ性の性質が、カビの繁殖を抑えてくれるのです。湿気を取り除いた箇所に、水で溶かした重曹をスプレーを用いて吹きかけると、カビ予防にもなります。
重曹は狭い場所の湿気取りに向いています。リビングなどの広い空間では十分効果を発揮できませんので注意してくださいね。靴箱やシンク下、クローゼットなどの狭くて通気性の悪い空間に置きましょう。
湿気取りに重曹を使うときは、なるべく低い位置に設置することがポイントです。湿気は空気よりも重いため、下の方に設置すると効率よく水分を吸収しますよ。スペースがある場合は、棚の一番下や床に置くようにしましょう。
置き型タイプの除湿剤はとても手軽に作れます。空き瓶などの口が大きい容器に、重曹の粉末を入れるだけで完成です。こぼれる心配がある場合は、ガーゼなどで覆ってヒモで縛ると良いでしょう。靴箱やシンク下、クローゼットなどに置いておくだけで湿気を取ってくれますよ。
重曹には、高純度の食用タイプと低純度の掃除用タイプがあります。どちらを使っても問題ありませんが、掃除用タイプの方が安価で手に入るためおすすめです。
吊り下げタイプの除湿剤もおすすめです。ガーゼや不織布など、通気性のよい布で作った袋に重曹を入れて吊るしましょう。クローゼットなどで活躍しますよ。
ティーバッグタイプの除湿剤は、靴の中に入れると湿気と臭いを取ってくれます。作り方は簡単で、使用済みのティーバッグの中身を重曹に入れ替えて、ホチキスでしっかり固定すれば完成です。靴の中に一晩置くだけでも、効果を十分に発揮してくれますよ。
重曹で作る除湿剤は、自分好みにアレンジできます。たとえば、置き型タイプにかわいい柄の布をかぶせたり、縛るひもをリボンにしたりするとおしゃれな雰囲気になりますよ。重曹と一緒に造花やドライフラワーなどを飾るのもおすすめです。
また、重曹にアロマオイルを数滴落とすと芳香剤としても使えます。トイレに置けば、除湿と消臭効果に加えて心地よい香りが広がりますよ。
靴箱は湿気と臭いがこもりやすい場所なので、重曹で作った除湿剤を置くのをおすすめします。置き型タイプの除湿剤も効果的ですが、ティーバッグタイプの除湿剤を靴の中に入れておくのも効果的です。置き型タイプの場合は、湿気をよく吸収するためになるべく下の方に設置してくださいね。
洗面台やキッチン下などの水回りは、とくに湿気がこもりやすい場所です。臭いやカビの発生源となることが多いため、置き型タイプの重曹を置いて湿気取りと消臭、カビ予防をしましょう。
クローゼットの中は風通しが悪いため、よく湿気がこもります。大切な服を湿気やカビから守るためにも、重曹を置いてみてください。置き型タイプはもちろん、吊り下げタイプもおすすめです。
トイレは湿気も臭いも気になる場所です。重曹を使って湿気と臭い対策をしましょう。カビ予防にもなるためおすすめですよ。重曹にアロマオイルを垂らすと、芳香剤としても活躍します。
重曹は湿気を吸収すると固まる性質を持っているため、定期的に交換する必要があります。重曹の様子をときどき確認し、固まっている場合は交換しましょう。一般的な目安としては、使用開始から1〜3ヶ月後です。
ただ重曹の入れ替えについては、使用状況や環境によって異なります。上記の期間はあくまで目安として考えてくださいね。また湿気を吸って固まった重曹は、実は再利用が可能です。捨ててしまわずに別のことに活用しましょう。
湿気取りとして活用した重曹は、洗剤として掃除に再利用できます。重曹はアルカリ性のため、皮脂汚れや油汚れ、コゲなどの酸性汚れを分解してくれますよ。重曹を水に溶かして重曹水を作るのもいいですし、少量の水で重曹ペーストを作るのもおすすめです。
トイレで使っていた重曹は、そのままトイレで再利用するのがおすすめです。トイレのタンクに重曹を入れて1〜2時間ほど放置しましょう。時間がたったら水を流してください。普段は掃除しにくいタンクの中が、すっきりきれいになりますよ。
ただし、トイレによっては重曹が使えないものもあります。掃除の前に取扱説明書をよく確認してくださいね。
湿気取りとして使い終わった重曹は、洗濯にも使えます。頑固な皮脂汚れや油汚れを落とすだけでなく、生乾き臭にも効果的ですよ。
まずバケツなどの容器に約40℃のぬるま湯を入れます。その中に重曹を溶かし、洗いたい衣類を浸しましょう。1時間ほど浸け置いた後、衣類をすすいで通常の洗濯をしてください。なかなか落ちない汚れには、少量の水と重曹を混ぜてペースト状にして、汚れに直接塗る方法もおすすめです。
神崎さん
重曹は、酸素系漂白剤の効果をアップしてくれる助剤でもあります。重曹と液体の酸素系漂白剤を1:1で混ぜて、黄ばんでしまった衣類などに塗り、塗った部分を蒸気で蒸すと1番効果が出ます。それが面倒な場合は、40度のぬるま湯に30分ほど漬け込むと、黄ばみ落としにも利用できます。食べこぼしのシミや、特にワインなどの染み抜きはこの方法だとすごく手軽に綺麗にできますよ
神崎さん
湿気とりから消臭効果も期待ができる重曹です。重曹にはさまざまな種類がありますが、カインズオリジネルブランドのものは手頃な価格で、容量も程よくコスパが良いように思います。湿気取りとして使用する場合はそれなりの量の重曹が必要になるので、容量がいくつか用意してあるのもありがたいポイントです
神崎さん
重曹は、洗浄力があり、カビや菌を抑制してくれる効果があります。そのため、カビや菌自体を除去することができるように思われますが、カビや菌を取り除く力はありません。発生したカビの表面は取れても、カビの根までは除去できていないため、しっかり用途を理解して使用しましょう