湿気取りには重曹がおすすめ! 除湿剤の作り方や再利用術をご紹介
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毎日使う人も多い洗濯機。実は、目に見えない雑菌やカビが溜まりやすいアイテムです。洗濯したはずの衣類から嫌なニオイがしたり、汚れがついていたりしたら、それは洗濯機が原因かもしれません。
ここでは、洗濯機の掃除方法とおすすめ洗剤を紹介します。初めての人でもわかるよう、洗濯槽から細かいパーツの掃除方法まで詳しく解説するので、参考にしてくださいね。
今回は、洗濯ハカセの神崎健輔さん監修のもと、洗濯機の掃除方法について詳しく解説していきます。
神崎健輔
クリーニング師の国家資格も持つ染み抜き職人。「洗濯ハカセ」として雑誌やFacebook・twitter・instagram等のSNSなどで家庭向けの洗濯のアドバイスを行い、勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。
主成分がアルカリ性の塩素系漂白剤は、殺菌・消臭効果が高いのが特徴です。市販のものでいうと「ハイター」などの洗剤が当てはまります。洗濯機に溜まりがちな雑菌や黒カビを落とすのに好適です。
塩素系漂白剤は冷たい水でもしっかり汚れを落とせるのが魅力。ただし、強い塩素臭や肌への刺激もあるため、取り扱いには注意が必要です。
酸素系漂白剤は、主成分の過炭酸ナトリウムによる発泡力で汚れを浮かせて落とします。最近話題の「オキシクリーン」などが酸素系です。
基本的にはつけ置きして洗浄するため、浮いてきたカビや汚れを取り除く必要があります。また、ドラム式では酸素系漂白剤が使用できない場合があるので、洗剤の製品がドラム式対応かどうかの記載を確認しましょう。
重曹は汚れを中和し、消臭効果が期待できますが、洗濯槽の掃除には向いていません。
重曹は雑菌やカビまで落とす力がないことに加え、洗濯槽を掃除するためには大量に入れる必要が出てきます。
重曹は水に溶けにくいため、大量に入れると洗濯槽に詰まったり、排水弁が詰まり、機械のエラーを誘発する可能性があります。結果、汚れの中和や消臭といったメリットよりデメリットが大きくなる恐れがあります。
そのため、一部メーカーでは重曹を使った洗浄などは非推奨としているケースが多いです。どうしても使いたい場合はお手入れ程度としましょう。
洗濯機の中で一番汚れている部分が洗濯槽です。普段はあまり汚れを目にすることはありませんが、洗濯槽の内側には黒カビやゴミがたくさんついています。
洗濯槽に汚れが溜まった状態で洗濯をすると、洗濯やすすぎの際に、洗濯槽に付着した菌などが衣類に付着し、せっかく洗った衣類を再汚染してしまいます。これが部屋干しの原因にもなるので、洗濯槽は定期的に掃除する必要があります。
洗濯機を長期間放置してガッツリ汚れがついている場合は酸素系を、定期的に掃除して清潔な場合はカビや菌に強い塩素系がオススメです。水質や使ってる洗剤によって汚れかたは異なります。掃除したのに匂いが落ちていない場合は、再度掃除しなおしましょう。洗濯機を掃除する際は、洗濯機内のすべてのパーツを外してから作業を行いましょう。
塩素系漂白剤は洗浄力が強いため、つけ置きの必要はないと言われていますが、汚れの状態によっては時間がかかることも多々あります。酸素系も同じですが、洗いコースで5分ほど回し洗剤を撹拌さたあと2~3時間放置しましょう。浮いてきた汚れや黒ずみは、ゴミ取りネットなどで取り除いてください。洗濯機の機種によっては洗濯槽掃除モードがあります。モードがついている場合は掃除モードを使って洗濯槽を清潔に保ちましょう。
洗濯機の下にある洗濯パンは手が届きにくい場所のため、ホコリや髪の毛が溜まりがちです。洗濯機を動かさずに掃除できる方法を紹介します。
洗濯パンのホコリや汚れは水に濡れると取れづらくなるため、先に道具を使って取り除いてから水ぶきをしましょう。
洗剤投入口を汚いままにしてしまうと、洗濯機内のカビや雑菌の繁殖につながります。洗剤が付着したまま放置しないようにしましょう。
ゴミ取りネットやフィルターにゴミが溜まっていると、洗濯物に汚れが付着したり、嫌なニオイの原因になります。溜まったゴミは放置せず、こまめに捨てましょう。
乾いた状態の方がホコリや汚れを取りやすいため、洗濯前に行うのがおすすめですよ。
洗濯機と排水パンをつなぐ部分は、排出された洗剤や汚れが溜まりやすい場所です。ぬめりも多く発生するので、ひどい場合はお風呂用洗剤を使いましょう。
排水トラップとは、虫や悪臭の侵入を防ぐための部品です。少し大がかりな作業になるので、自分でやるのが難しい場合は無理をせずプロの業者に依頼しましょう。
ドラム式洗濯機の掃除には、塩素系漂白剤が向いています。つけ置きが必要な酸素系や重曹は、洗濯機によっては使用できないため注意しましょう。
また、ドラム式洗濯機には扉部分にゴムパッキンがついており、ゴミや汚れによってカビが発生しやすい場所です。汚れはスポンジや雑巾で拭き取り、カビにはジェルタイプの塩素系漂白剤を使用しましょう。
神崎さん
洗濯槽の掃除は、基本的に洗濯槽の掃除モードがおすすめですが、洗濯槽掃除モードは機種によっては11時間ほど洗濯機が止まらないといったこともあります。すぐ終わると思って始めたら止まらない! 洗いたい物が洗えない! とならないよう、時間に余裕をもって洗濯槽を掃除するのがおすすめです
水アカやせっけんカスなど、洗濯機の汚れをそのまま放置すると洗濯槽内で雑菌やカビが発生します。特に洗濯機の内側は水分で濡れていることが多く、カビが繁殖しやすい環境です。
発生した雑菌やカビは洗濯物に付着し、知らず知らずのうちに、ほかの衣類に雑菌をバラまいているかもしれません。洗濯槽から付着する雑菌などが原因で、1年中部屋干しの匂いを気にすることにならないよう、洗濯槽の掃除はこまめに行いましょう。
蓄積されたゴミや汚れを放置すると、排水ができなかったり、洗濯槽がうまく回らなかったりと不具合が生じます。特に水アカは、水道水に含まれるミネラル成分によって石のようなガンコ汚れになり大変厄介です。
長年放置された汚れはプロのハウスクリーニング業者でも分解するのが難しく、洗濯機の故障にもつながります。長く使用するためにも、こまめな掃除を心がけましょう。
洗濯機の中に、脱いだ衣類をすぐに入れるのは避けましょう。衣類に付着した汗や皮脂、汚れによって洗濯機の中の湿度が上がり、雑菌が繁殖しやすくなります。
脱いだ衣類は洗濯かごに入れ、洗濯する直前に投入しましょう。
洗濯機を回したあとは、フタを開けておきましょう。洗濯機のフタを閉めたままにしてしまうと湿気が溜まり、カビや雑菌の発生につながります。
ただし、小さな子どもやペットがいる家庭では、洗濯機の中に入り込むおそれがあることを考慮しなければなりません。洗濯機に近づけない対策を取り、洗濯前には必ず中を確認しましょう。
洗剤や柔軟剤は、パッケージに書かれている規定量を守りましょう。入れすぎると溶け残りが起こり、せっけんカスとして蓄積されてしまいます。
洗剤は多く入れた方が効果的だと思わず、しっかり規定量を守りましょう。
神崎さん
洗剤によって、洗濯槽の汚れかたは変わる傾向にあります。私が観測した結果では、石鹸成分入りの洗剤は汚れやすい傾向にあります。石鹸成分が多く入った洗剤を使っている方は、洗濯槽の掃除する頻度を月に1回よりも多くしたほうが良いケースもあります
洗濯機は汚れたときに掃除するのではなく、定期的に行うのがベターです。黒カビやニオイが気になってから掃除をしても、すでに衣類や部屋に広がっている可能性があります。
洗濯槽や排水口は月に1回。汚れの溜まりやすいゴミ取りネットやフィルターは、2回に1回のペースで掃除をしましょう。
神崎さん
洗濯槽クリーナーは、定期的に使用するのがおすすめです。また、定期的に行うのであれば塩素系が最適です。この商品は、大容量で2回分使えます。『ちょっと物足りないかな?』と思ったときでも、買い換えずにやり直しできるのもおすすめのポイントと言えるでしょう
神崎さん
我が家では最初に酸素系漂白剤を使用し、洗濯槽を掃除してから残ったカビや菌を処理するために塩素系漂白剤で再度洗い直しています。酸素系は汚れを剥がす役割を持ち、塩素系は汚れを溶かす役割があります。汚れの状態で効果は異なり、加えて洗濯槽は目に見えない場所なので、両方試してしまえばスッキリ掃除を終えられることができます