「最強の定食」の定義から考える。「色」と「方向」重視の定食
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毎日使う「お風呂」ですが、常に清潔を保つのはなかなか難しいですよね。
ですが、汚れの特性や掃除のポイントを知っておけば、日ごろのお風呂掃除も少し楽になるかもしれません!
今回はそんなお風呂掃除について、お掃除のプロである錫村聡さんに解説してもらいます!
錫村聡
YouTube【お掃除の錫村商店】チャンネルにて、誰でも真似できるお掃除の方法やオススメの掃除グッズを紹介している。お風呂掃除動画は800万回再生を突破。
黒カビはお風呂だけでなく、家のいろいろなところに発生します。お風呂の場合、壁やタイルの目地、パッキン類などに奥深く根を張るため、根絶が難しく、根が残っている限り再発してしまいます。
カビの原因となるのは温度と湿度で、さらにお風呂の場合は皮脂やせっけんカスを栄養として増殖します。温度と湿度を下げ、お風呂を清潔に保つことが大切です。
お風呂に発生するピンク色のぬめりは、酵母菌の一種で「ロドトルラ」といいます。繁殖スピードが早く、せっかく掃除してもすぐにできてしまいますが、半面、こするだけで簡単に落とせるため、掃除は簡単です。
ロドトルラが発生するのは、基本的にカビと同じ場所です。なので、ロドトルラが出た場所をキレイに掃除することで、カビの抑制にもなります。
白くザラザラしたせっけんカスは、体を洗った後のせっけんと、水の中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が合体してできたものです。
この汚れは水に溶けず、年月とともに蓄積して厚くなり、落としづらくなります。特に、壁やお風呂用のイスなどにつきやすい汚れです。
水垢は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が固まってできた汚れです。お風呂ではあらゆるところに発生しますが、鏡に付着するザラザラした水垢がとくに目につきやすいでしょう。
浴室内に放置した水滴に含まれるミネラル分が結晶化して固まるものなので、よく水を切ることが水垢の抑制になります。
頭や体を洗ったときや、浴槽に浸かっているときに、体から出る皮脂が原因の汚れです。きちんと掃除をせずに放置していると、浴槽内や、浴室の床に黄色の汚れとして現れます。
ヌルヌルして柔らかく、落とすこと自体は難しくありません。大家族など入浴する人数が増えるほど皮脂の量も増えるため、蓄積しやすくなります。
一般的なお風呂用洗剤の多くが「中性洗剤」です。ひと通りのお風呂汚れに対応でき、扱いも簡単なので、普段のお風呂掃除に向いています。
洗浄力はそれほど強力でなく、頑固な汚れには対応できません。一方で、浴槽やイスなどを痛めづらく、手荒れもしづらいメリットがあります。日頃のお風呂掃除にひとつは持っておきたい洗剤です。
しつこく取れないカビに使われるのが、塩素系漂白剤です。きわめて高い洗浄力を誇り、パッキンの中などに深く根を張った頑固な黒カビにも対応できます。
しかし、酸性の洗剤と混ぜると人体に有毒なガスが発生するなど、使用には十分な注意が必要です。常用するのではなく、ここぞというときに使用するものと考えましょう。
浴槽につきやすい汚れは「皮脂汚れ」です。浴槽の内側の壁の部分や、湯面に沿って付着します。基本的には中性洗剤で落とせますが、落ちにくいようなら、弱アルカリ性の重曹を使うか、アルカリ性洗剤を使うとよいでしょう。
重曹を使う場合は、濡らしたスポンジに重曹を振りかけてこすればOK。これで落ちない頑固な汚れであれば、水と重曹を3:1の割合で混ぜた重曹ペーストを汚れに塗りこみ、30分ほど経ってからスポンジでこすって落とすとよいでしょう。
浴室の床と壁は、中性洗剤を使って毎日洗うのが理想です。こまめに洗うことで、強い洗剤を使わずに済みます。材質にもよりますが、基本的に床はブラシ、壁はスポンジを使います。
もし、落ちない汚れがあるなら、酸性洗剤やクエン酸スプレーを使うと落とせるはずです。また、壁がタイル張りで目地がある場合は、目地のみブラシを使い、黒カビが発生したら塩素系漂白剤の使用も検討しましょう。
天井はあまり汚れませんが、黒カビが発生することがあります。これを放置すると、お風呂中に胞子が飛び散るため、ほかの場所にも黒カビが発生するでしょう。
天井にスプレーを吹きかけると自分にかかるため、ぼろ布などに消毒用エタノールを含ませて、ひとつずつ拭き取りましょう。天井の材質によっては変色する場合があるので、まずは端の方で試すことをおすすめします。
なお、台や脚立に乗って天井掃除をするのがはばかられる場合は、クイックルワイパーなどのペーパーモップを使う方法もあります。
お風呂の鏡や水栓には水垢がよくつきます。白くなって固まった水垢は中性洗剤では落とせないので、酸性洗剤かクエン酸スプレーを使って落としましょう。
とくに、鏡についた汚れはなかなか落ちません。この場合は、クエン酸スプレーをかけて食品ラップでカバーして1時間ほど置く「クエン酸パック」をするか、市販の「ダイヤモンドパッド」でこすり落とすとよいでしょう。
排水溝には、髪の毛、せっけんカス、皮脂などが溜まります。ヌルヌルしていて水の流れを妨げるばかりか、ひどくなるとイヤなニオイも発生します。排水口はこまめに掃除して、汚れを溜めないことが鉄則といえます。
もし、すでに汚れがひどいのであれば、一度徹底的に洗いましょう。外せるパーツはすべて外し、ビニール手袋をした上で、髪の毛やせっけんカス、皮脂などはすべて除去します。次に、歯ブラシなどの小さなブラシと、塩素系漂白剤で洗浄すればOKです。このとき、換気をしっかりして、できればマスクもしましょう。
徐々に汚れが溜まって、ヌメりが出てくるイスや洗面器、浴槽のフタなどの小物類、お風呂の残り湯を使って浸け置き洗いするとよいでしょう。浴槽もキレイになるため一石二鳥です。
おすすめは重曹を使った方法。お風呂の残り湯に重曹を1カップほど入れてよく混ぜ、そこにキレイにしたい小物類を入れるだけです。一晩浸け置いたら、翌日にシャワーで流し、汚れが残っていればスポンジでこすりましょう。週1程度のペースで習慣づけることをおすすめします。
見落としがちですが、シャワーヘッドにも汚れが溜まります。水が出る穴の部分は、水道水の含まれるミネラル成分が固まって詰まるほか、持ち手にはせっけんカスや水垢もつきます。
おすすめは、洗面器一杯のお湯にクエン酸大さじ1杯程度を溶かし、そこにシャワーヘッドを1時間ほど浸け置く方法です。これにより、水垢やせっけんカスなどの汚れが柔らかくなるため、スポンジで落としやすくなります。
ハードな水垢がついている場合は、ヘラなどで少し削ってからクエン酸につけおくと落とし切れます。
手が届かず、目で確認できない風呂釜の掃除は、市販の専用洗浄剤を使います。具体的な使い方は製品の説明書に記載されており、それを守って使う必要がありますが、大まかに以下のような流れとなります。
入浴後やお風呂掃除の後は、市販の水切りワイパーを使って、壁についた水分などを除去しましょう。こうすることで、水垢がつきづらくなり、浴室内の湿度も早く下がります。
浴室の壁が小さなタイルになっているなど、水切りワイパーがうまく使えない場合は、マイクロファイバーのクロスで拭き取るのもおすすめです。
シャンプーのボトルなどが浴室の床や、ラックなどに触れていると、そこに水垢やせっけんカスが溜まっていってしまいます。ボトル類をひとつひとつ持ち上げて、掃除をするのは大変です。
そこでおすすめなのが、浮かせたり、吊り下げたりする方法です。シャワーフックに引っ掛けて使えるラックや、シャンプーなどの詰替えパウチをそのまま吊り下げて使える市販のアイテムなどを使えば、水垢が溜まる場所が少なくなります。
お風呂の床からものがなくなると、お風呂掃除そのものもしやすくなりますよ。
お風呂の床や排水口はこまめな掃除で汚れを溜めないことが大切です。とくに排水口を放っておくと、ヌメヌメするばかりかニオイも発生してどんどん掃除をしたくなくなります。面倒でも毎日、髪の毛を取り除き、せっけんカスを洗い流すようにしましょう。
浴槽はお湯を入れ替えるたび、浴室の壁や小物類は週に1度は掃除しましょう。そうすれば、長い間キレイな状態をキープできるはずです。
ここからはお風呂掃除について、錫村さんにより詳しく聞いてみました!
水垢URL挿入予定
──この中でも、まず最初に発生する汚れはなんでしょうか?
錫村さん
『石鹸カス』、『酵母(ピンク汚れ)』ですね。この2つが最初に発生しやすい汚れであり、1番落としやすい汚れでもあります
錫村さん
この2つの汚れは、洗剤を使うまでもなくブラシで擦ればだいたいのものは落ちます。ただ、もう少しスッキリさせたいなと感じるのであれば、『石鹸カス』は浴室用洗剤で、『酵母(ピンク汚れ)』はカビ取り剤を使用して落とすと、スッキリすると思いますよ
──『石鹸カス』、『酵母(ピンク汚れ)』はどのくらいで発生しますか?
錫村さん
週に1回お風呂掃除をするようなご家庭で発生する汚れは、たいていこの2つです。酵母は、湿度が高い6月だと3〜4日で発生します。とくに水切れの悪い排水溝周りや、床に発生しますね
錫村さん
カビは石鹸カスを餌にして発生するのですが、発生するまでに、ある程度の時間がかかります。ですから、まずは石鹸カスを発生させないようにしてください。時間が経ってカビの根が張ってしまうと、かなり落としにくくなってしまいます
──カビは、主にどのようなところに発生しやすいですか?
錫村さん
扉のパッキン、シャンプーなどを置いてある下、洗面台の下、持ち手となる金属のバーの下部分などに発生します
錫村さん
塩素でつけ置きする。これに限りますね。カビ取り洗剤には一般的な『泡タイプ』、ピンポイントにパッキンなどのカビを落とす『ジェルタイプ』、近年流行しているスプレーなのに吹きつけるとジェル状で密着する『半ジェルタイプ』の3タイプがあります。特に“半ジェル”タイプの洗剤はつけ置きにぴったりなのでおすすめですよ!
錫村さん
泡タイプやジェルタイプもあるのですが、その中でも“半ジェル”タイプは特におすすめです。理由としては、広い範囲で塗布しつつ、垂れずに密着してくれるからです
──つけ置きは、どのくらいの時間置いたほうがいいでしょうか?
錫村さん
少し黒いポツポツがあるくらいでしたら、10分ほどで落とせるときもありますが、頑固なカビになると3〜4時間置かないと落ちないこともあります。ですから、カビ掃除を始めるときは、長時間つけ置きをすることを踏まえたうえで、スタートしましょう。また、カビ取り洗剤は素材の色が抜けるリスクもあるので、何回か確認しながら使用してください
錫村さん
シャワーのホース部分もカビが発生しやすい箇所なのですが、そういった部分は、ジェルをつけてからサランラップで巻いてつけ置きするといいと思います。サランラップを巻くと、乾燥と液だれを防げるのでおすすめです
錫村さん
こちらは『カビズバ』というカビ取り剤です。私がハウスクリーニングで使用するために製造したのですが、15分ほどでカビを落とすことができるので、おすすめです!
錫村さん
約60℃のお湯を20秒ほどかけてカビを死滅させる方法もあるのですが、黒カビの色が残ってしまうので、あまりおすすめはしません。それよりは、塩素を使って黒い色ごと消えるように掃除をした方がいいと思います
錫村さん
お風呂場で発生するサビ汚れの原因は、主に『ヘアピン』と『髭剃り』ですね。こういったものをお風呂の棚や浴槽のヘリなどに置いてしまうと、下に茶色いあとがついて、サビ汚れになります
──どうやって落としたらいいですか?
錫村さん
サンポールのような塩酸でも落ちるのですが、基本的にサビ汚れは『錆び取り剤』を使わないと落ちません
錫村さん
錆び取り剤は、サビ汚れがついてしまったところにかけ、紫に変色させて落とします。しっかりと色を落とすのであれば、塩酸よりも錆び取り剤を使用することをおすすめします
錫村さん
ネジザウルスリキッドは、最近ホームセンターで購入したなかでも、かなり使えるなという印象がある錆び取り剤です。サビは、ほかにも車用の鉄粉除去剤などでも落とすことができます
錫村さん
金属石鹸は、お風呂汚れの中でも1番厄介な汚れです。石鹸カスと水道水のミネラルが結合して、蓄積したものが金属石鹸になります。石鹸カスがバージョンアップしたものだと考えていただければ大丈夫です。分厚くなってしまうと、強めの酸を使っても落ちないんですよ
──石鹸カスが金属石鹸になってしまったら、どうやって落としたらいいですか?
錫村さん
金属石鹸専用の洗剤を使用するのがおすすめです
錫村さん
金属石鹸は水で溶けないので、お湯で流しても落とすことができず、どんどん蓄積されます。もし分厚くなってしまったら、このような金属石鹸専用の洗剤を使用して、プラスチックのへらでこそぎ落とすのがいいと思います
錫村さん
また、金属石鹸の汚れを落とすときには、“3M”という会社が制作している、『バス用パワフルパッド』がおすすめです!
錫村さん
蛇口、浴槽、壁、鏡などすべての場所に使うことができて、金属石鹸専用洗剤と組み合わせて使うと、かなり汚れを落としてくれます
錫村さん
雑巾やクロスにカビ取り剤をつけて、クイックルワイパーなどで拭き上げる方法がおすすめです。液が顔にかかるのを防ぐために、できれば保護メガネをつけて、ゴム手袋を装着してください。そしてカビ取り剤をつけ終わったら1度バスルームから出て、外からシャワーで洗い流してください
錫村さん
さらに仕上げに防カビ燻煙剤を使用すると、綺麗な状態が長持ちできますよ
錫村さん
この『ゴムポンバスブラシ』はおすすめです。普通のブラシとは違って、毛の中に“ゴム”が練り込まれているんですよ
錫村さん
ゴムの粒子を使っていることで、タイルなどを傷つけることなく汚れを落とすことができます。お風呂以外にも、ベランダの苔汚れなどにも使うことができます。お風呂掃除では、『リンレイのウルトラハードクリーナー』と組み合わせることによって床の黒ずみが落とせます。私もこれは、かなり愛用していますね!
今回はお掃除のプロ・錫村さんに徹底解説をしてもらいました!
夏はますますカビが発生しやすくなるので、綺麗で快適なお風呂を維持するためにも、この記事がお風呂掃除の参考になると幸いです。
ぜひ、日々のお掃除にぜひ役立ててください!
錫村さん
お風呂に発生する汚れは、主に7種類あります。『石鹸カス』、『酵母(ピンク汚れ)』、『さび』、『金属石鹸』、『カビ』、『カルシウムスケール』、『シリカスケール』ですね。最後の2つは水垢による汚れです