公開
こころ鳳ペットクリニック、大阪どうぶつ夜間急病センター所属。小動物臨床に従事。犬猫をはじめ、鳥類、爬虫類、両生類、霊長類など様々な小動物の診療・手術執刀を行う
白(ホワイト)トイ・プードルは、トイ・プードルのなかでも飼いやすいと言われています。
しかし、「どんな特徴や個性があるの?」「どのくらい一緒にいられるの?」と家族として迎え入れるために気になることも多いでしょう。
この記事では、白いトイ・プードルの性格や平均寿命をはじめ、飼うためのコツや人気の名前まで紹介します。ぜひ新しい家族をお迎えするための参考にしてみてください。
目次
- 白(ホワイト)トイ・プードルの特徴とは
- 白(ホワイト)トイ・プードルを飼うコツ
- 白いトイ・プードルをお迎えする方法
- 白(ホワイト)トイ・プードルに人気の名前は?
- まとめ
白(ホワイト)トイ・プードルの特徴とは
黒やブラウン、クリームなど、トイ・プードルにはさまざまなカラーがありますが、もともとの毛色は白と言われています。
白いトイ・プードルはプードルらしさが存分に現れることから魅力たっぷりなので、新しい家族としてお迎えする方も多いです。
友好的な性格で信頼関係を築きやすい白いトイ・プードルですが、具体的にどんな特徴があるのか見ていきましょう。
白(ホワイト)トイ・プードルは基本的に全身白い毛で覆われている
トイ・プードルは基本的に単色で色が現れると言われているため、白いトイ・プードルの被毛は全体的に真っ白です。
ただし、生まれたときの色が一番濃く、成長とともに薄くなっていくと考えられているため、大きくなるにつれて少しずつ毛色が変化することもあるでしょう。
トイ・プードルの被毛は一層のシングルコートなので、被毛が二層になったダブルコートの犬種と比べると抜け毛が少ないと言われています。
また、トイ・プードルの毛は強い巻き毛であり、抜け毛が他の毛に絡まって床に落ちる量が目立たないことも抜け毛が少ないと言われる理由の1つでしょう。とくに白いトイ・プードルの毛は落ちていても見えにくいので、抜け毛が少ないと感じることがあるかもしれませんが、どの色のトイ・プードルも抜け毛の量は変わりません。
白(ホワイト)トイ・プードルの体長は大きい?平均寿命は?
トイ・プードルは大きさによって分類される4種類のプードルのなかでももっとも体が小さく、体高は23~28cm前後、体重は3kg前後が一般的と言われています。プードルのなかでももっとも大きいスタンダード・プードルは体高が45~62cm前後、体重は23kg〜25kgほどが一般的なので、比較するとトイ・プードルがプードルのなかでもかなり小さいことがわかります。
また、平均寿命は14.7歳と言われており、一般的な犬の寿命とほとんど変わりません。心配な病気はほとんどありませんが、骨折や亜脱臼の心配があるため、ケガには気をつけてあげましょう。
白(ホワイト)トイ・プードルの性格は温厚
トイ・プードルは被毛の色に関わらず、明るく活発で遊ぶことが大好きな性格と言われています。友好的で家族に対する愛情表現も豊かなので、一家のアイドルとして家族や来客を笑顔にしてくれることも多いでしょう。
また、利口で状況判断をしながら行動する一面もあるので、パートナーとして一緒に過ごしやすいという特徴があります。
ただし、賢く状況を判断できる分、甘やかしてしまうと「わがままに振る舞っても許される」と認識するケースもあるので、信頼してもらえるような行動を心がけるのがおすすめです。
白(ホワイト)トイ・プードルを飼うコツ
白いトイ・プードルを飼うときのコツはおもに3つあります。家族の一員であるトイ・プードルができるだけ長く元気で過ごせるよう、日頃からケアに気をつけてあげてください。
汚れが目立つのでシャンプーをこまめに行う
トイ・プードルに限らず、白い被毛の犬種は汚れが目立ちやすいので、こまめにシャンプーしてあげるのがおすすめです。
季節や個体差によってお手入れの頻度は違いますが、2〜4週間を目安にシャンプーをしてあげると、美しい白い毛が保ちやすいでしょう。
犬のなかにもシャンプーが得意な子と苦手な子がいます。シャンプーを行うときはできるだけ負担をかけないよう、事前に準備をしっかり整えてから始めてみてください。
シャンプーの手順は次のとおりです。
1. 体がすっぽりとおさまるくらいの洗面器やボウルを用意し、シャンプーを入れてぬるま湯(37度くらい)で泡立てておきます
2. お湯や泡に慣らしながら洗面器やボウルにやさしく入れ、ぬるま湯(37度くらい)を被毛にかけてある程度の汚れを落とします
3. あらかじめ作っておいたシャンプー液を体にかけ、背中、胸、おなか、足、頭の順番で下洗いし、流します
4. 今度はやや濃いめのシャンプー液を作り、指の腹を使って洗います
5. 必要に応じてリンスを取り入れ、しっかりと流したら完了です
ブラッシングで毛玉を防ぎ通気性を確保する
トイ・プードルはくるんとした巻き毛が特徴なので、毛が絡まり、毛玉ができやすいという特徴があります。
毛玉ができると毛並みが悪く見えたり、被毛の通気性が悪くなって皮膚炎を起こしたりするケースもあるため、普段からこまめにブラッシングを行うのがおすすめです。
ブラッシングは1日に1〜2回を目安に行うのが一般的です。コームタイプかブラシタイプを選ぶと、ブラッシングが行いやすいでしょう。
ブラッシングを行うときは巻き毛が絡まないよう、根本からやさしくとかしてあげるのがいいと言われています。愛犬の反応を見て、コミュニケーションを取りながら犬にとって気持ちのいい力加減でブラッシングを行ってみてください。
白(ホワイト)トイ・プードルは涙やけにも注意
白いトイ・プードルは土などの汚れだけでなく、涙やけも目立ちやすいので、こまめにケアしてあげるのがおすすめです。
涙やけが気になったときは、ぬるま湯に浸したガーゼでやさしく拭き取ってください。涙やけの頻度が多いなど、普段と違う様子が見られたら自己判断せずに病院を受診しましょう。
逆さまつ毛が生えていたり、季節によっては花粉などが原因で涙やけが起こったりすることもあるようです。愛犬の体調の変化をこまめにチェックして判断しましょう。
白いトイ・プードルをお迎えする方法
トイ・プードルは抜け毛が少なく、利口な性格なので、都市部でもお迎えしやすい犬種と言われています。ここからは、トイ・プードルをお迎えする方法を3つ紹介します。
ペットショップで購入する
トイ・プードルは人気のある犬種なので、ペットショップからお迎えすることができます。ただし確実に白いトイ・プードルに出会えるとは限らないので、ペットショップをまわって確認する必要があるかもしれません。
ペットショップから白いトイ・プードルをお迎えするメリットは、何度もお店を訪問できるので、性格の相性などを確認してからお迎えできる点です。また、人に慣れているケースも多いため、お迎えしてからもコミュニケーションが取りやすいでしょう。
しかしその反面、両親の情報や病気のリスクなどについて詳しく教えてもらえないことも少なくありません。新しい家族として迎える愛犬について詳しく知りたい方は不向きでしょう。
ペットショップで白いトイ・プードルを購入する相場は24万円〜と言われています。
ブリーダーから購入する
犬の繁殖や飼育、販売に特化したブリーダーから購入するのも、白いトイ・プードルをお迎えするための方法の1つです。
ブリーダーから白いトイ・プードルをお迎えするメリットは、どんな環境でどんな人に育てられたのか、また両親や兄弟の情報など、より詳細にわかる点です。とくに犬種に特化したブリーダーは、育て方などを熟知していることが多いため、落ち着いたパートナーをお迎えできる可能性が高いです。
ただし、ブリーダーが遠方に住んでいる場合は、足を運んで見に行く必要があるため、お迎えするまでに手間やコストがかかってしまうかもしれません。
ブリーダーから購入する場合の相場はペットショップと同等の24万円〜と言われています。
保護犬の里親になる
保護犬の里親になるのも白いトイ・プードルをお迎えするための方法の1つです。理由があって手放された犬をお迎えできるので、動物愛護に貢献したい方にはおすすめです。
しかし、白いトイ・プードルに限定すると出会える可能性がかなり低く、子犬は引き取り手が多いため、迎え入れるのが難しいかもしれません。また、保護犬は警戒心が強いこともあり、心を通じ合わせるには根気が必要になる可能性もあります。
里親になるためには厳正な審査もあるので、保護犬に心から寄り添ってお世話する決意を持てる方は検討してみてください。
白(ホワイト)トイ・プードルに人気の名前は?
トイ・プードルに人気の名前のなかでも、白いトイ・プードルにおすすめなのは次のとおりです。
1. モコ
2. ココ
3. ソラ
4. モモ
5. レオ
6. ニコ
7. マル
一般的に二文字の呼びやすい名前や、キュートな印象の名前が人気のようです。また、可愛らしい見た目に合った名前をつける方が多い傾向です。愛犬の表情や性格から、ピッタリの名前をつけてあげてください。
まとめ
巻き毛が特徴のトイ・プードルは抜け毛が目立ちにくく、お家に迎えやすい犬種と言われています。
また、温厚で利口な性格なので、はじめて犬をお迎えする人にもおすすめです。トイ・プードルは人気が高いので、ペットショップやブリーダーからお迎えしやすい犬種と言えるでしょう。
体を覆う白い被毛は汚れや涙やけ、毛玉が目立つのでこまめなケアが必要ですが、コミュニケーションとしてケアの時間を設けてみてください。
白いトイ・プードルをお迎えして、大切な思い出をたくさん作っていきましょう。
<参考文献>
・伴侶動物の眼科診療(監修:余戸拓也/出版:緑書房/2016年6月発行)
https://www.midorishobo.co.jp/SHOP/4126.html
・獣医眼科診断学(著:F.C.Stades、M.Wyman、M.H.Boeve、W.Neumann 監訳:安部 勝裕/出版:緑書房/2000年5月発行)
https://www.midorishobo.co.jp/SHOP/672.html
・BSAVA小動物の眼科学マニュアル(著者:David Gould
Gillian McLellan/監修:古川 敏紀(倉敷芸術科学大学)/辻田 裕規(どうぶつ眼科専門クリニック/2015年11月20日発刊出版:株式会社学窓社)
https://www.gakusosha.com/shopdetail/000000000371/category2_3/page1/recommend/