更新 ( 公開)
獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
迎えたばかりの子犬と飼い主さんの間には、まだ信頼関係がない状態。愛犬と相思相愛になるためにも、飼い主さんが接し方などを工夫し、愛犬との信頼関係を築くことが大切です。そこで今回は、迎えたばかりの愛犬と信頼関係を築く方法について解説します。
目次
- 子犬と信頼関係を築く方法(1)安心させてあげる
- 子犬と信頼関係を築く方法(2)守ってあげる
- 子犬と信頼関係を築く方法(3)喜ばせてあげる
- 子犬と信頼関係を築く方法(4)楽しませてあげる
子犬と信頼関係を築く方法(1)安心させてあげる
愛犬に信頼してもらうためには、まずは優しく接して安心感を与え、「飼い主さんはいい人」と思わせるのがポイントです。特に、家に来たばかりの子犬は不安でいっぱいなので、おとなしく座っていられたなど、ささいなことでもほめて安心させてあげましょう。
また、飼い主さんの手から直接フードを与えるのもおすすめ。これを繰り返すことで、愛犬は「飼い主さんの手=いいもの」と学習し、飼い主さんとのスキンシップが好きになります。子犬の頃からスキンシップに慣れさせておけば、お手入れがしやすくなるなどのメリットもありますよ。
子犬と信頼関係を築く方法(2)守ってあげる
ストレスや危険なものから愛犬を守ってあげることも、信頼関係を築くうえでとても大切です。
そこで、愛犬がストレスをためないように、単独でリラックスできるスペース(ハウス)を、生活空間の中につくってあげましょう。さらに、飼い主さんと一緒に外の世界や、知らない人・犬に慣れさせるなどの、「社会化しつけ」を行うことも重要です。「社会化しつけ」によってさまざまなものに慣れさせておけば、愛犬は日常生活の中でストレスを感じにくくなります。
そのほか、「おいで」などのコマンドを教えていくことも欠かせません。「おいで」が理解できていれば、愛犬が万が一危険な場所へ行ってしまっても呼び戻せるので、思わぬ事故などから守ってあげることができるでしょう。
ただし、愛犬がコマンドの習得をすることは、飼い主さんへの信頼があってこそ可能となります。日々のお世話やふれあいで信頼関係を築きながら、少しずつコマンドのトレーニングも行うことで、絆をより深めていきましょう。
子犬と信頼関係を築く方法(3)喜ばせてあげる
犬は基本的に食べることが好きな動物。そのため、飼い主さんから“おいしいもの”を与えられれば、愛犬はうれしい気持ちになり、飼い主さんに対する信頼度が高まります。
ただし、むやみにフードを与えることは、肥満や要求吠えなどにつながるのでNG。食事以外のフードは、「おすわり」の指示ができたときやトイレが成功したときなど、しつけのごほうびとして与えましょう。
なお、外出先など犬にとってストレスのかかる状況で指示に応えられたときは、フードの代わりに特別なおやつを与えてほめるのも◎。特別感があるので、愛犬はよりうれしい気分になりますよ。
子犬と信頼関係を築く方法(4)楽しませてあげる
エネルギーがあり余っている子犬は、遊ぶことが大好きです。飼い主さんが一緒に遊んであげれば、愛犬は「飼い主さんと一緒にいると楽しい」と感じるようになり、信頼関係をつくるのにも役立ちます。
おすすめの遊びは、ロープ状のおもちゃを愛犬と引っ張り合う「引っ張りっこ遊び」。また、床に座った飼い主さんのひざの下をフードで誘導してくぐらせる「脚くぐり遊び」や、おもちゃの中に入れたフードを自分で取り出させる「知育おもちゃ遊び」も、頭と体を使わせることで愛犬の満足感がアップします。
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。