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デニムはできるだけ洗わないほうが色落ちしないし、味が出てかっこよく穿ける。そんな話をよく耳にしますが、それは本当に正しいのでしょうか?
都内でさまざまなファッションアイテムの洗濯・ケアの依頼に応える「WASH&FOLD」中目黒高架下店を訪問。こちらで洗濯指導にあたる笹山幸平さんに、デニムの洗濯について詳しく教えてもらいました。
「できれば最高の状態でデニムを品よく穿きたい!」「そのために、家庭での洗濯はどうすればいいの?」そんな声に応えるアイデアをたっぷりご紹介します。
デニムパンツのヒゲ(前身頃の足の付け根部分に出来るヒゲ状のシワと色落ち)やハチノス(後ろ見頃の膝裏にできるハチノス状のシワと色落ち)。こうした自分のデニムだけに出てくる変化を楽しめるのがデニムの魅力の一つ。「デニムはできるだけ洗わないほうがいい」という定説もありますが......。これについて、笹山さんは次のように話します。
「そのような定説があるのは、丹精込めて育ててきたヒゲやハチノスなどが、洗濯によってなくなるのが心配だからでしょうね。ただ、やっぱり洗わないのは清潔ではありません。当然デニムは汗などの汚れが付きますし、ケアをしないとだんだん劣化していくんです」
「そこで今回、『いかにシワや色落ちを活かしつつ、洗うことができるか』に注目して、家庭でのデニムの洗い方をご提案します」
そんな「WASH&FOLD」流、家庭でのデニムの洗濯方法を、さっそくご紹介していきます。洗う頻度やタイミングは、お好みで調整してみてください。
洗濯を始める前に、まずはデニムの生地の質を落とさないための注意点をチェックしておきましょう。そのポイントは、笹山さんによると次の5つ。
「色落ちの原因は水を通すことにもありますが、こすれによるところも大きいのです。こすると、シワが消えたり変形したりすることにもつながります。こすらないことが第一です」
「こすらないためには、手による押し洗いが望ましいです。洗濯機の『手洗いコース』などは、衣類を槽内で回してこすれが起こるので、洗濯機は使用せずに手で洗うようにしましょう」
「洗剤は、『エマール』などのおしゃれ着用洗剤をはじめとする中性洗剤がおすすめです。普段の洗濯で一般的に使われる弱アルカリ性洗剤よりも洗浄力がマイルドなので、生地の傷みや色落ち具合を比較的抑えられます。極論を言えば、洗剤は使わなくてもOK。臭いの元になる汗や皮脂汚れは、水だけでもある程度流れていきます。『本当にデニムを色落ちさせたくない!』という方には、十分ですね」
「ただ、脱水だけは洗濯機で行うほうがベター。洗濯機の脱水の力で、汚れと一緒に水を飛ばしてあげましょう。脱水前には小さくたたんでネットに入れ、余った部分を上からゴムやヒモなどで縛るのがコツ。洗濯槽内でデニムが広がってこすれるのを制限できますよ」
「クリーニング店では、『デニムは洗うと色落ちやシワの消失などが起きる可能性がある』と十分にご理解いただいた上でお預かりします。ご家庭で洗うときにも、その点は覚悟しておくべきです。また、色落ちするので、ほかの衣類とは別に洗って色映りを防ぐとよいでしょう」
では、いよいよ家庭で行う実際の洗濯方法をご紹介。できるだけ色落ちさせないための工夫が満載です!
「膝や裾、ポケットなど、汚れが気になる部分に、中性洗剤と水を半々で割ったものをかけ、ブラシで叩くようにして浸透させます。ブラシはナイロン製では生地を痛めやすいので、馬毛や豚毛がおすすめ。こすらないことも大事です」
「表生地がこすれにくいように、洗う時は裏返しにします」
「浅めのバケツなどに水を入れ、ボトル表示通りの容量で洗剤を加え、泡立つくらいまでよく混ぜます。今回はデニム1本を洗うのに水10Lを使用。混ざりきったら、デニムを投入します」
「ここでは出来る限りこすらないことが大切。手のひらを使ってぐっぐっと押し洗いをしていきます。2分ほど洗ったら、折りたたんだデニムを一度開いて、反対側も洗えるようにたたみ直して同様に押し洗いをしましょう」
手順5:軽く脱水する
「手でギュッとつかむように水を押し出し、軽くしぼります。余計なシワが付いたり、生地を痛めてしまうのでねじることは厳禁です」
「たたんでネットに入れ、ゴムなどで縛り、洗濯機へ入れます。。2分や3分など、洗濯機にある一番短い時間設定で脱水をするのがおすすめです」
「すすぎは再び手洗いを。バケツなどに水だけを入れ、手順4、5と同様にして洗剤をすすぎましょう。その後もう一度洗濯機の脱水へかけます。すすぎのタイミングでまだ水が汚れる場合は、少し手間ですがさらにもう一度、洗剤を入れて洗い、脱水・すすぎを繰り返すと汚れがきれいさっぱりなくなります」
以上で洗濯は完了です。
手洗い・脱水までが完了したら、あとは乾燥。基本的には吊るして干すだけですが、デニムを色落ちさせないためのコツを、笹山さんが詳しく教えてくれました。
「脱水後は裏返しで出てきますが、表生地のこすれ防止のため、この状態のままハンガーにかけましょう。パンツ用のハンガーを2つ使うか、ピンチハンガーに吊るすと形を崩しにくいです」
「紫外線を浴びると色落ちの原因になるので、陰干しがおすすめです。晴れや曇りの日でも屋外の日陰で干したり、部屋干しにしてもよいでしょう。部屋干しにする場合は風通しのよい場所を選ぶか、サーキュレーターなどで風を当ててあげると早く乾きますよ」
「縫い目は縮みやすいので、干す前にパン! と少し伸ばしてあげるといいかもしれません。干す時は、ウエストを上にして吊るすと早く乾き、シワっぽさが少し残ります。ウエストを下にして吊るすと、重みで生地が伸びることでシワができにくくなり、洗濯をする前と近い状態を再現することが出来ます。これは、お好みで選ぶとよいでしょう」
余計な色落ちを最小限に抑えた洗濯は、家で簡単に出来てしまうことを笹山さんは教えてくださいました。丹精込めて育てたデニムのエイジングを活かしながら、清潔な状態にデニムを保つには手洗いこそがベスト! というわけなんですね。自分にとって気持ちいい最高のデニムを作り上げるために、参考にしてみてください。