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自立させて大ヒット!土のう袋「たつーる」開発の元ネタは身近なアレ

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吉原和希

吉原和希

萩原工業株式会社合成樹脂事業部門 営業本部 産業資材営業部所属。防災・減災に必須のシート・土のう袋等の産業資材を担当。

土のうの充填作業は2人での作業が常識

萩原工業本社外観

岡山県倉敷市にある萩原工業株式会社の本社外観

近年、日本において水害が多発しており、被害の拡大を食い止めるために土のうの役割が増大している。

ところが、その土のうを作るシーンを想像していただきたい。一人が袋を押さえ、もう一人がスコップなどで土を入れる。そんな2人作業をイメージしなかっただろうか。

岡山県倉敷市の水島臨海工業地帯に本社がある萩原工業株式会社は、土のう作業を一人で行えるよう自社の技術を生かしたアイテムを発売した。土のうスタンド「たつーる」だ。この商品について、同社の合成樹脂事業部門で営業を担当している吉原和希さんはこう話す。

「土のうの充填作業はこれまで、2人で行うことが前提でした。ですが、土のう袋を立てて置けるたつーるを使用することで1人作業が可能になりました。人員削減ができ、作業効率がアップします。1個約180グラムと非常に軽量で、持ち運びしやすいのもポイントです」

このたつーる、使用するときは広げてマジックテープを止めるだけ。使用しないときは丸めてコンパクトにすることができる。場所を取らないため最近ではキャンプなどアウトドアで使われることもあるそうだ。

土のう袋「たつーる」開発のきっかけ

土のう充填作業

一人でも簡単に土のうの充填作業が行える

「バーベキューやキャンプが最近、流行っていますが、ごみ袋を取り付けられなくて困る方がいらっしゃいました。たつーるを広げて袋をセットすれば簡易的なごみ箱になって便利だという声もいただいています」

そもそもこのたつーるはどんな背景で誕生したのだろうか。開発のきっかけを吉原さんに聞いてみた。

「弊社はブルーシートや土のうの販売をずっとしてきました。そのなかで、お客さまから土のうの充填作業をもっと簡単にできないか?という声を頂戴したのです。このときは2人作業が当たり前だと思っていたため注入口を広げてみたり、土のう袋のサイズを大きくしてみたりといった細かい調整を繰り返していました」

どの方法も作業をラクにさせるものの決定打には至らない。そんなとき、開発者から「ごみ箱のイメージで作ってみてはどうか?」という声が上がったという。

「今から考えるとそこまでの大発見というわけではないのですが、当時はその線でやってみよう!と開発が大きく前に進みました。最初は鉄製の支柱を作りましたが、それだと持ち運びがしにくいということで今の形になったんです」

「たつーる」はアウトドア愛好家からも支持

萩原工業工場内

多種多様な用途のシートが倉敷の工場で生産されている

ごみ箱をイメージして開発したため、土のうの充填作業をラクにするだけではなく屋外におけるごみ箱代わりとなり、アウトドア愛好家などにも支持されるアイテムとなったことは先述の通り。部屋など屋内に置かれるケースもあるそうだ。

「こちらの想像以上に個人で購入いただいています。個人で災害に備える方も今、とても増えている印象です。ただ、やはりメインの購入層は土木業者の方々です。『ストレスを感じずに充填作業ができる』『リピートで買う』といった声を購入者からいただいていますね」

1962年に設立された萩原工業株式会社は、花ござのい草をポリエチレン糸で代替させる技術から始まっている。その後、ポリエチレンとポリプロピレンを主原料とした合成樹脂繊維のフラットヤーンを開発。シート一貫製造体制を構築するなど、世界に先駆けた技術で業界をリードしてきた。また、合成樹脂事業と並んでエンジニアリング事業も萩原工業を支えている。

「1965年、海外企業からフラットヤーン製造装置を購入したいという申し出がありました。技術流出に対する懸念もありましたが、当時の社長が業務の拡大を狙って申し出を受け入れたという経緯があります。以後、製造機器の製作および輸出が軸となる事業にまで成長しました」

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