庭に残る切り株を除去したい! 自分で伐根する方法や道具とは?
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近年、YouTubeやその他のSNSを活用して、手軽にDIYを学ぶことができるようになり、自分でいろんなものを作ろうと挑戦する方が増えました。
そのなかでも、マイホームを持っている人たちは、自分たちで庭をDIYすることが多くなっています。僕自身もマイホームを建ててから庭を少しずつ自分で作ってきました。
そこで、この記事では現役木工職人でありDIYアドバイザーとしても活動している僕が、自宅の庭に作った3つのDIYの作品を紹介します。
材料などは基本的にCAINZでも手に入る手軽なものなので、ぜひご自身のDIYの参考にしていただければ幸いです。
最初に紹介するのはウッドフェンスです。
ウッドフェンスはお庭のプライバシーなど、外部からの視線を遮る効果や敷地の境界を区切る大切な役目があります。もし、ご自身でウッドフェンスを作るのであれば、庭づくりの最初に完成させておきたいものになりますね。
ウッドフェンスは主に、3つの構成で作られます。
基礎は地面に接する部分で主にモルタルやコンクリートブロックなどを使用します。基礎に差し込むように立てる支柱、最後にフェンスとなる木板を貼ります。
ウッドフェンスはウッドデッキなどに比べて奥行きがなく、かつ高さがあります。
そのため、一番大切なポイントは「強風への強度確保」です。日本はご存知の通り、台風がほぼ毎年上陸して強風と大雨をもたらします。
強風はウッドフェンスを倒壊させる原因になるので、事前に強風が来ても倒れない作りにしなければいけません。
「基礎、支柱、木板のなかで、構造上最も重要なのは何でしょうか?」
じつは、一番重要なのは「基礎」なんです。いくら支柱や木板を頑丈な作りにしても、基礎が強固でなければ容易に崩壊してしまいます。したがって、最初に基礎の強度を確保することが絶対必要なんです。
ウッドフェンスを作るときにはデザインなどに注目しがちですが、まず第一に考えなければいけないのは基礎ということです。
僕が作ったウッドフェンスの材料を紹介します。まずは材料を一覧で紹介します。
細かいものまで含めるとキリがないので、ここでは主要な材料を紹介します。
基礎部分に基礎ブロックを使用し、基礎ブロックや支柱となる角パイプの固定にインスタントセメントを使用しています。
木板には、SPF材というホームセンターでほぼ100%販売されている木材の1×4(ワンバイフォーと呼ぶ)厚み19mm幅89mmの木材を採用しています。
塗料には角パイプのサビ止め兼色付けとしての塗料と、木板の劣化防止と色付けの塗料2種類を使用しています。
ウッドフェンスは「基礎→支柱→木板」の順で制作を進めていきます。
ただ、ウッドフェンスは工程のなかでモルタルの硬化を待つ時間や塗料を乾かす時間があるので、作業内容を考慮しながら上手に待機時間を調整して進めることが大切です。
まずは基礎ブロックを据え置く必要があります。ここで重要なのは強度を出すためにある程度地面の深い位置に設置をすることです。こうすることで最後に基礎ブロック周りにモルタルを流して強固な構造にすることができます。
また、基礎ブロック同士の水平が取れていないと支柱や木板が斜めになる不具合が出てしまうので、水糸を張るなど水平を確認する方法を事前に調べて基礎ブロックを据え置きましょう。
基礎が完成したら支柱を立てます。なるべく立てる前に支柱の塗装は終えておきましょう。立てるときはまっすぐ立てること(垂直)と、基礎ブロックと同じく水平に並ぶ必要があります。
支柱の垂直の確認は水平器を使用して確認しながら調整をします。支柱の固定はモルタルで行いますが、モルタルが固まるまでは仮で動かないように固定をしておく必要があります。
そこで重要なのが「くさび」です。木材を斜めにカットした材料を事前に準備しておき、モルタルが固まるまでの固定のために使用します。
支柱が完成したら木板を貼っていきますが、張るまでにもいろいろ準備があります。例えば長さを支柱に合わせて切ったり、塗装をするなどです。
屋外用の塗料は木材の朽ちる対策でもあるので、最低でも2回は重ね塗りをすることをオススメします。
この準備を終えた木板を支柱に貼っていきます。木材の支柱であれば貼り付けることは簡単ですが、鉄の角パイプとなるとなかなか穴が開かないので少し苦戦します。
ただし、鉄の角パイプは丈夫で長持ちするので長い目で見ると木材より優れていると僕は思っています。
では続いてウッドデッキの解説を進めます。
ウッドデッキがある家でマイホームを建てたなら一度は憧れます。
リビングから手軽に外に出ることができ、ときにはBBQをしたり、ゆっくりとした時間を過ごしたり、洗濯物を干したりと家事をしやすくすることもできます。そんな夢のあるウッドデッキですが、DIYで作ることもできます。
自分で作ったウッドデッキは一般的な作りと少し違っています。どこが違うかというと、大きくは2つあります。
まず、1点目は脚となる束が木製と鋼製の2種類を使い分けていることです。
これは揺れにくい根がらみを取り付けることができる木製のよさと、高さ調整が容易な鋼製のよさを組み合わせることで、揺れにくく、高さの調整がしやすいウッドデッキにしたかったからです。
2点目が上板に既製品を取り入れたことです。
通常、ウッドデッキの上の板は1枚1枚地道に貼っていきますが、既にすのこのように組まれている既製品を取り入れることで、この大変な作業を簡略化しました。
このようにDIYには作り方に決まりはなく、正解はありません。なので、自分で工夫したり自分が入手しやすい材料や道具を用いてどうやって作るかがDIYの醍醐味だと思います。
ウッドデッキで重要なポイントは「揺れの対策」と「上板の仕上がり」です。
ウッドデッキは上に人が乗りますので、揺れたりグラついてしまうと使いにくく、歩いているときに危ないですよね。
家庭によっては小さな子どもも使う機会があると思うので、揺れの対策をしっかりと考えておく必要があります。
上板の仕上がりも人が上に乗るので、板にトゲや釘が出ていては非常に危ないです。事前にしっかりと研磨をしたり、危なくないか安全を確認をしておく必要があります。
ウッドデッキを作ったときの材料を紹介します。
デッキ材は先ほどご説明した既製品のものを使用しています。鋼製の束は、住宅工事などでも使用される高さの調整が可能なものを使用し、木製の束と大引き材は90mmの角材を使っています。ちなみに大引きとは束の上に載せる部材のこと。
平板は直接木製の束を立てると雨などで朽ちやすくなってしまうので、平板を置くことで対策しました。
防腐剤、塗料はウッドフェンスと同じく、屋外で木材を使用すると朽ちやすくなってしまうので塗装をします。
自分で作ったウッドデッキの作り方を紹介します。オリジナルの作り方なので参考程度に見てください。
まずは角材から大引き材と束材を切り出し塗装をしておきます。先に切っておくことで切り口にも塗装ができます。既製品のデッキ材もこのとき一緒に塗装しておきましょう。
塗装後、鋼製束を大引き材に取り付けておきます。間隔は60cm程度に1つは付けておきたいところです。
我が家の場合ウッドデッキを設置する場所が既にコンクリートの土間だったので、平板で済んでいますが、ここが土なら防草シートを貼ったり、砂利を敷いたり、基礎ブロックを設置したりする必要があります。
既製品のデッキ材を脚材の上に置いていき、デッキ材と脚材を上手く位置を調整していきます。
調整が完了したら、ウッドデッキが水平かつ、デッキ材とデッキ材に段差が出ないように鋼製束で高さを調整します。ここの作業はオリジナルのウッドデッキならではの作業です。
最後にデッキ材をビスで大引きに固定したらウッドデッキの完成になります。他にも正面から下が見えないように板を貼ったり、手すり、ステップを付けるなど自分たちの使いやすいように工夫してもいいですね。
最後はレイズドベッドです。レイズドベッドとは木材などで囲いを立てて作る花壇のことです。
木材で囲うので地面より高い位置に土を盛ることとなり、見た目のよさやお手入れのしやすさ、水はけがよくなるなどの効果があります。
レイズドベッドは先に作ったウッドフェンスの前方に作りました。
元々我が家の土は粘度質で水はけが悪く、ガーデニングには向かなかったので、その対策でレイズドベッドを作り、土の上に新しい土の層を作ることでドライガーデンを作ることにしました。
レイズドベッドはそれほど難しくなく、土を盛るための囲いを作ればいいだけです。
ただ、常に土に木材が触れることとなるので、できれば波板などを間に入れて木材が朽ちる対策をした方がいいでしょう。(我が家はやっていませんが)
もちろん、屋外で木材を使うので、事前に屋外用の塗料で塗装をすることは必須です。
囲いを作るだけなので、基本は木材となるツーバイ材があれば作れます。
土を盛ると土が外へ逃げる力が加わるので、あまり薄い木材だと土の力に耐えられないので、ツーバイ材のようなある程度厚みのある木材が適しています。
作り方はシンプルなのでサクッと説明します。
作りたいサイズに合わせて木材をカットします。おそらく同じサイズの木材が多くなるので手際よく切り出していきましょう。
屋外用は基本2度塗りが必須。手を抜かずちゃんと塗りましょう。
囲いを作るにはある程度分けて組み立てる必要があります。事前にしっかりどこで繋ぐのかを検討しておきましょう。
部位ごとに組み立てた部材はレイズドベッドを設置する場所へ移動して全体と組み立てていきます。事前にある程度水平を取っておいた方がバランスよくレイズドベッドが完成します。必要であれば波板を設置してから新しく土を入れていきましょう。
自分が自宅で作った屋外のDIYの作品を紹介しました。
これらをすべて作るのは大変でしたが、少しずつ変化していく庭を見るのが非常に楽しく、唯一無二の庭が完成したなと思っています。
今ではもっとこうすればよかったなど反省もありますが、それを含めても自分で作ってよかったと言えます。
ぜひマイホームを建てて、自分でウッドフェンスやウッドデッキ、レイズドベッドを作ろうと検討している方は今回の記事を参考にしてみてください。