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2019年に株式会社Haru起業、2021年にnelloペットドライルーム®(日本製)発売開始。2023年にはシャンプー、グルーミングスプレー、おやつ等を発売。
『nello ペットドライルーム』の開発秘話と“犬想い”なこだわりの機能とは?
目次
- ペット業界の常識を変えた、1台3役のペット専用ドライルーム『nello』
- 「ドライが大変」「汚れが気になる」愛犬家の悩みを解消したい
- 愛犬と飼い主の負担を軽減する「最短10分のスピードドライ&静音設計」
- 散歩後5分の新習慣「エアシャワー」花粉・ホコリを風で除去
- 愛犬の日常のお手入れに。多頭飼いの家庭やシニア犬にもおすすめ
- 愛犬がストレスなく快適に過ごせる「ボックス型」の形状
- 大きな犬用ドライヤーではなく、ドライヤー機能もついた「ハウス」
- 緊急時を想定し、犬でも開閉可能なドアと温感センサーを搭載
- 「私が買うと思わなかった!」愛犬家から大好評
- ペット家電を通して、快適で楽しいペットライフを
- カインズ店舗・ECにて販売中
ペット業界の常識を変えた、1台3役のペット専用ドライルーム『nello』
愛犬を可愛く清潔に保つため、定期的なシャンプーやドライなどのお手入れは欠かせません。散歩やお出かけの後、ご自宅でお風呂に入れる方も多いでしょう。
しかし、シャンプーやドライが苦手なワンちゃんも多く、
「愛犬がドライヤーの音や風を怖がる、嫌がる」
「シャンプー後はペットも家族もヘトヘト…」
と悩んだ経験がある方も多いのでは?
そんなペットライフにありがちな困りごとを解消するのが、『nello ペットドライルーム(以下、nello)』です。
獣医師との共同開発を経て誕生したという本製品。「ドライヤー機能」のほか、花粉やホコリを風で除去する「エアシャワー機能」や温度・タイマー設定可能な機能付き「ハウス機能」と、1台3役を果たす優れもの。
ワンちゃんや飼い主さんのストレスと負担を解消する「ありそうでなかった」革命的な商品です。
「ペット専用ドライルームの発売は、日本のペット業界において型破りなチャレンジでした」
そう話すのは、『nello』の輸入・販売を手がける株式会社Haru代表取締役の張 溶桓(ジャン・ヨンファン)さん。実は、「ペット家電」というジャンルも、『nello』がきっかけで認知度が急上昇したのだとか。
開発の背景や“犬想い”な製品の特長について、Haru代表の張さんと『nello』アドバイザーでトリマー・トレーナーとしての経験をもつ大谷幸代さんのお2人にお話を伺いました。
「ドライが大変」「汚れが気になる」愛犬家の悩みを解消したい
開発の始まりは、張さんがワンちゃんとくらす友人から「ドライを嫌がって困っている」と相談を受けたことがきっかけでした。その話を受けて、以前張さん自身も犬とくらしていた際、自宅でお風呂に入れられず汚れやにおいに悩んだ経験を思い出しました。
そこで、韓国や中国では10年ほど前から普及していたペット専用ドライルームを、日本向けに開発しようと考えます。
さっそく、日本の飼い主さんたちへアンケート調査を実施し、ペットライフにおける困りごとを徹底的にヒアリング。
アンケートで分かったのは、
「愛犬がドライヤーの音や風を怖がる、嫌がる」
「ドライヤー後は部屋中に抜け毛が飛び散って掃除が大変」
「シャンプー後はペットも家族もヘトヘト」
といった、愛犬のお手入れにまつわる切実なお悩みの数々。
「ペットは癒しや幸せを与えてくれる一方で、一緒に暮らす上で大変な面や困りごとも多いですよね。私たちが取り扱う電化製品の力で、もっとペットライフを便利に、快適にできないかと思ったんです」(張さん)
そうして、張さんたちは日本ではまだ前例がなかったペット専用ドライルームの発売に乗り出したのです。
愛犬と飼い主の負担を軽減する「最短10分のスピードドライ&静音設計」
『nello』の開発にあたって張さんが意識したのは、主に2点。
- 飼い主さんの困りごとに寄り添うこと
- ワンちゃんや猫ちゃんが快適かつ安全に過ごせること です。
そんな『nello』の製品の最大の特長が、「ドライルームに入れるだけのスピードドライ&静音設計」
従来の飼い主さんのお悩み「ドライに時間が掛かって大変」「生乾きのにおいが気になる」を解消するには、密集したペットの被毛の根元まで風を行き届かせるだけの強力なモーターが必要でした。
しかし、強力なモーターを使用すると避けられないのが騒音。怖がりなワンちゃんであれば、大きな音で余計にストレスを感じてしまうかもしれません。
そこで張さんたちは、『nello』独自の「ツインファンテクノロジー」と呼ばれる機能に着目します。
日本製の2台のモーターが異なる回転数で稼働し、左右36個の送風口から優しく静かな風が流れることで、愛犬の皮膚や被毛を根元からしっかり乾かせます。
「利用者の方から『お散歩後に5分間『nello』を使っただけで、トリミング後のようにフワフワになった』と言っていただけます。一般的な図書館の騒音よりも静かなのもこだわった部分です。怖がりなワンちゃんでも快適に使っていただけると思います」(張さん)
散歩後5分の新習慣「エアシャワー」花粉・ホコリを風で除去
『nello』には「エアシャワー機能」もついています。ワンちゃんの足裏の汚れや、全身の付着物を風で飛ばしてくれるというものです。
お散歩はもちろんドッグランや公園からの帰宅後はホコリや土・花粉など目に見えない汚れが、ワンちゃんの身体にたくさん付着しています。
ブラシだけでは取りのぞくのは難しい、全身の被毛についた付着物。「エアシャワー機能」では、そんな微細な汚れを風で取り除くことができます。
獣医師の先生も「花粉などは皮膚トラブルの原因にもなります。そのため、スキンケアとして本来週に1回、もしくは2週間に1回程度のシャンプーが望ましい」と推奨しています。
しかし、シャンプー後のドライやスキンケアが不十分だと、悪臭や皮膚トラブルの原因にもなりかねません。気づいた頃には治療が必要なほど深刻な皮膚トラブルを抱えてしまう可能性もあります。
愛犬を濡らさず、衛生的に保てる「エアシャワー機能」は、これまで日本に無かった発想でした。
また、『nello』のアドバイザーを担当する大谷幸代さんも、トリマー・トレーナー視点でエアシャワーに魅力を感じたといいます。
「ワンちゃんは本能的に体が濡れることを嫌がります。エアシャワーのように水を使わないで手軽にできるお手入れ法はストレス回避につながります。人間が帰宅時に上着を脱ぐように、ワンちゃんも被毛に着いた汚れを簡単にリセットできたらいいですよね」(大谷さん)
人間より薄くデリケートな皮膚をもつワンちゃんへの、散歩後の新しい習慣は愛犬の健康を保つことに繋がるでしょう。
愛犬の日常のお手入れに。多頭飼いの家庭やシニア犬にもおすすめ
「花粉や梅雨、換毛期シーズンに、アレルギー・ペット臭・抜け毛対策として役立つ家電としてぜひ活用していただけたら嬉しいです」(張さん)
特にお手入れに時間がかかる多頭飼いやトリミングサロンに預けるのが難しいシニアペットのいるご家庭に好評だそう。
しかし、犬種やサイズによって毛の量や長さはさまざまです。大谷さんも「種類や大きさによって理想的な利用時間や風量設定は変わってくる」と話します。
そこで『nello』では、どんなワンちゃんも快適かつ安全に使用できるよう、稼働時間や風量、温度を細かく調整できるようになっています。
「皮膚科専門の獣医師やドッグトレーナーなどの専門家が、使用方法や頻度についてアドバイスをしているのも安心していただける点だと思います」(張さん)
愛犬がストレスなく快適に過ごせる「ボックス型」の形状
『nello』の“犬想い”な特長は、「ボックス型の形状」にも隠されています。
ワンちゃんがストレスの少ない快適な体勢で過ごせる広さ、また飼い主さんがペットを抱っこし続ける負担の軽減を可能にしています。
「ボックス型の形状は、犬が巣穴に似た環境に安心感を覚える習性に着目しました。ワンちゃんがおすわりの姿勢はもちろん、寝そべったり、寄りかかったり、内部で姿勢を変えても窮屈さを感じないサイズにたどり着きました」(張さん)
「ワンちゃんがドライヤーを嫌がるのは必ずしも音や風量が原因とは限りません。プロのトリマーは犬の骨格を深く理解していますが、そうでない飼い主さんが愛犬を無理な姿勢でお手入れして負担をかけてしまっているケースも。そういった意味で『中に入ってもらうだけ』で誰でも簡単にドライができるのは、非常に有用的だと感じました」(大谷さん)
大きな犬用ドライヤーではなく、ドライヤー機能もついた「ハウス」
しかし、ワンちゃんのことを考えて空間を用意した製品はそれなりのサイズとなり、リビングなどの生活空間に置くには少し大きすぎるかな、という思いもあったそう。
それでもワンちゃんの安全や快適さを一番に考え、大きさはそのままに、色合いや流線形のフォルムに仕上げることで、インテリアに馴染むデザインになるよう工夫したと言います。
初めての利用時や怖がりな性格のワンちゃんの場合、見慣れない物や環境に戸惑いを見せたり、拒否反応を示したりする可能性も考えられます。
「そんなときは、本体を分離しトレーニングができる『トレーニングモード機能』をぜひ使ってほしい」と張さんは話します。
「トレーニングモード機能」は獣医師、ドッグトレーナーの意見に基づき設計され、段階的に風量が自動で変わる設定がされています。おやつやおもちゃを使って楽しく遊びながら徐々に『nello』に慣れてもらうことで、ワンちゃんの警戒心を解いていきます。
「『nello』は簡単に扉の着脱ができる仕組みになっており、慣れるまではお気に入りのクッションなどを敷いて『ハウス』として活用するのがおすすめです。ワンちゃんは学習能力が高いため、『安全な場所だ』と分かれば次第に受け入れ、安心して使ってくれる子も多いんです」(大谷さん)
緊急時を想定し、犬でも開閉可能なドアと温感センサーを搭載
『nello』に限らず、家電製品、機械製品は想定外の故障やトラブルが起こりうるもの。大切な“家族の一員”である愛犬が使うからこそ、もっとも心配なのは製品の安全面ではないでしょうか。
『nello』は『異常温度感知センサー』と『イージーオープンドア』機能が安全面を担保しています。
モーター部についている「異常温度感知センサー」によって、万が一の機械故障などで内部で異常高温が発生した場合には、即座に稼働を停止し、電源を切る仕組みになっているのだそう。
さらに、一定の力を加えると内部から扉が開く「イージーオープンドア」機能では、万が一閉じ込められる事態になってもペットが内部に取り残されないよう、ワンちゃんが内部から強く押すことでドアを開けて外に出ることができます。
「私が買うと思わなかった!」愛犬家から大好評
試行錯誤を経て完成した『nello』ですが、まだ日本に無い商品であることから「飼い主さんたちに受け入れてもらえるか不安もあった」と振り返ります。
「日本にはまだ、ペット用の家電に数万円支払うという発想が浸透していませんでした。そこで弊社が『ペットドライルーム』という単語を発案し、商標を取得しました」(張さん)
「日本は他国と比べても動物愛護の意識が高く、ペットを“家族の一員”“我が子”として大切にする文化があります。ドライルームに入れて閉じ込めて本当に大丈夫なのか? 熱い風が出て熱中症になるのでは? と安全面には慎重になる飼い主さんたちが少なくありません」(大谷さん)
そこで、2021年大阪で開催された『Pet博』など来場型イベントに何箇所も出展し、使用体験会を実施しました。
当初は心配や不安の声もあったペットドライルームですが、展示会で実際の製品を見て、愛犬に体験してもらうことで性能や安全性を褒めていただけることの方が多かったと話します。
「実際に『nello』の静音設計や快適なサイズ感、安全性を体験して購入してくださる方がすごく多かったんです。はじめは疑心暗鬼だったお客様から『私がこれを買うとは思っていなかった!』『買ってよかった』というコメントをいただくとすごく嬉しいですね」(張さん)
さらに2021年9月クラウドファンディングサービス『Makuake(マクアケ)』での先行予約販売や、国内最大級のペットイベント『Pet博』でも、愛犬家からの反響の大きさが証明されました。
『nello』のSNS公式アカウントには、「毛並みがフワフワになった」「ドライヤーのストレスが軽減された」「お気に入りのハウスとしてくつろいでいる」など、愛犬家の方々からたくさんのレビューが届いているそうです。
あまりの反響の大きさに「想像以上の高評価に僕たちも驚きましたね」と張さんは微笑みます。
ペット家電を通して、快適で楽しいペットライフを
今では愛犬家にとってはなじみ深い「ペット家電」というジャンルも、実は『nello』がきっかけで生まれたのだとか。
「従来の家電量販店においては、ペットグッズの売り場が点在していました。そこで、『nello』を販売してもらう際に、ペットカメラなどペットに関連する家電とまとめて配置してもらうことに。すると、他のペットグッズも売り上げがアップしたんです」(張さん)
『nello』を通じてペットライフの常識を覆すアイディアを次々と生み出す張さん。
今後もユーザーからのリアルな声を反映し、連携して利用できる新商品の開発や『nello』のさらなるアップデートを計画中です。
「『nello』のような“ありそうでなかった”画期的なペット家電を通して、愛犬家の皆さんやワンちゃんたちがより快適で楽しく便利に暮らせる社会を目指していきたいです」(張さん)
カインズ店舗・ECにて販売中
カインズでも、『Haru nello ペットドライルーム』を販売しています。
カインズのECサイトから購入できます。
※期間限定セールは、カインズのECサイトおよびカインズ店頭でも実施中です。
※取り扱いがない場合や売り切れの場合には、お取り寄せさせていただきます。お近くの店舗スタッフにお問い合わせくださいませ。