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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
愛犬が迷子になったとき、身元表示が何もなければ二度と家に帰れないかもしれません。しかし飼い主さんの情報を照会できるマイクロチップを装着していれば、再会できる可能性が高まります。もしものときに備えて、マイクロチップについて知っておきましょう。
目次
- マイクロチップとは
- マイクロチップ装着の必要性
- マイクロチップで飼い主さんがわかるしくみと注意点
マイクロチップとは
マイクロチップは固有の番号が記録された8~12mmの細長いカプセル型のチップです。これを犬の体内に装着しておくと、犬の体の外側から当てるだけの専用のリーダーで半永久的に番号を読み取り、飼い主さんの情報を照会することができます。マイクロチップの装着は動物病院で行い、専用の注射器を使って首の後ろのやわらかい皮下に埋め込むのが一般的です。なお、装着時の痛みはふつうの注射と同じくらいといわれています。
マイクロチップ装着の必要性
災害など不測の事態で愛犬が迷子になってしまったとき、身元がわかるものが何もなければ、飼い主さんのもとへ二度と帰れなくなってしまうおそれがあります。愛犬の身元を表示するための手段として、自治体から発行される鑑札や狂犬病予防接種の注射済票のほか、飼い主さんの連絡先を書いた迷子札などがあり、愛犬の首輪につけておくのが一般的です。
しかし、これらは何かの拍子に落としてしまったり、首輪が外れてしまったりすることで紛失する可能性も考えられます。そうした場合に備え、外れて紛失することのないマイクロチップの装着は、愛犬の身元表示をより確実にするためにも有効な方法といえるでしょう。
マイクロチップで飼い主さんがわかるしくみと注意点
マイクロチップは愛犬の体内に装着した後に、専用の登録用紙を使って飼い主さんの氏名や連絡先の登録を行うことで、マイクロチップの固有番号と飼い主さんの情報がひもづけされ、照会できるようになります。単にマイクロチップを装着しただけでは意味がありませんので、必ず飼い主さんの情報を登録しましょう。また、住所や電話番号等を変更した場合は情報の更新が必要ですので注意してください。
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