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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
大切な存在の愛犬ですが、ワンワンと大きな吠え声には困ってしまう飼い主さんも多いかもしれません。吠えないようにとしつけをする前に、「そもそも犬はなぜ吠えるのか」を知っておくことが大切。今回は犬が吠える3つの理由とその対策を解説していきます。
目次
- 犬が吠えるのは警戒しているから
- 犬はおねだりのときにも吠える
- 気分が高まりつい吠えることも
犬が吠えるのは警戒しているから
犬が吠える理由の1つとして、人やものを警戒している、何かを怖いと感じていることが挙げられます。犬は自分のテリトリーに近づいてくるものや、正体がわからないものに対して不審に思い、警戒して吠えるのです。この中には、「相手を追い払いたい」という気持も含まれます。
犬は、吠えることで警戒や恐怖を感じていた対象が去っていくと学習すると、そういった対象に対して吠えるようになっていきます。犬が吠える前に、フードやおやつを与えるなどでほかに気をそらし、警戒しそうなものから離れるようにするといいでしょう。
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犬はおねだりのときにも吠える
犬は「遊んでほしい」「かまってほしい」「食べたい」などの要求があるとき、それを通すために吠えることもあります。
これは、過去に吠えたときに要求が通った経験をし、「このシーンで吠えれば自分の要求を通してくれる」と学んだため。このような吠え方をさせないためには、おねだりの経験を積ませないことがもっとも大切です。
もし愛犬がおねだりで吠えるようなら、無視することが効果的。「吠えても要求は通らない」と教えましょう。そして、吠えずに静かになったタイミングで、すかさずごほうびをあげたり、かまってあげたりしましょう。そうすることよって、静かに待っているといいことがあると学習させることができます。
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気分が高まりつい吠えることも
中には、「何かを伝えたいわけではないけれど、つい吠え声が出てしまう」といったシチュエーションもあります。警戒心やおねだりからではなく、気分が高まって吠えたり、周囲の吠え声になんとなくつられて吠えたりすることも。
犬が吠えることがすべて悪いというわけではありませんが、ストレスや欲求不満から激しく吠えたり、長時間吠えたりしてしまうケースもあります。このような場合は、犬のストレスを溜めさせないようにし、エネルギーを十分に発散させることが予防につながるでしょう。
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