潮干狩り歴70年の超人から潮干狩りに必要な持ち物、時期、場所、注意ポイントを超伝授された
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みなさんは「全自動タマゴ割機」を知っているだろうか。
これは、テレビアニメ「サザエさん」で2007年5月27日に放送されたエピソード「父さん発明の母」に登場した機械だ。
波平さんがある晩、露天商が売っていたこの“ただタマゴを割るだけ”の機械を、さも「天下の大発明!」の如き紹介をし、サザエさんたちから白い目で見られるという、あの伝説的なエピソードである。
この「全自動タマゴ割機」のシュールな見た目と、エピソードの狂気さからある種ネットミームとして扱われており、僕が小学生の時にはフラッシュアニメなどで散々いじられていた記憶がある。
しかしあの頃から数十年が経過した今、改めてあの「全自動タマゴ割機」のことを思うと、「あれ意外と便利だったんじゃないか?」と思わなくもない。
そしてそれ以上にあの機械の魅力はその機能性よりも、くだらなさの中にある愛嬌だということに気づいた。
だが、調べてもあの「全自動タマゴ割機」は(自作機を除いて)存在しない。
恋と同じで、気づけばいつの間にか、僕はあの愛らしさに首ったけになっていた。悩んだ末、「存在しないならば、全自動タマゴ割機よりもくだらない自動がないか探してみよう!」と思い立った。
この令和の世の中、あの卵割り機を超えるくだらない自動もきっとあるだろうと、カインズのオンラインサイトで「自動」とだけ検索をしたところ、1600件以上ものアイテムがヒットした。
色々とみてみた結果、とにかくたくさんの「自動〇〇」が出てきたのだが、個人的に「これ、変だな〜」と思ったものをいくつかご紹介しよう。
図書館や市役所とか、行政に近い施設でよく見る水飲み器かと思いきや、用途がうがいに限定されている自動うがい器だ。
しかもよく商品説明を見ると、器械の中に入っているうがい液が、水道から出た水によって薄められ、自動で適切な分量のうがい薬になるらしい。びっくりするほど用途が限られたハイテクだ。
調べたところ、病院や工場など、感染症リスクが高い場所で働く方向けの工業用の製品らしく、これ専用のうがい薬(でかいボトルに入っている)もあった。なるほど、僕の知らない世界の始まりだ。
これは工事現場などで見る「危険! 立入禁止」のアレだ。てっきりテープを貼っているのかと思ったが、この商品は自動で巻き戻る機構で、三角コーンに付けて使うものらしい。
そんなに高価じゃないことに驚いたし、カインズで普通に買えることにも衝撃を受けた。
意味もなくこれを持ち歩いて、ふとした時にバリケードを設置したいなと思ったが、迷惑すぎるので考えるのをやめた。
人に迷惑をかける「自動」など、あってはならない。
「これ自動と言っていいのか……?」という商品も何個か検索に引っかかったのだが、中でも群を抜いて謎めいていた商品がこちら。ぶっきらぼうな見た目から、工業用製品なのかな? と思ったら、裁縫用具らしい。自動の裁縫用具って、言葉のギャップがすごい。
目打ちといって、皮や布に穴を開ける際に、正確に射抜くために使われるもので、それが楽にできるから自動……なのだろうか。使っている人がいたらどのあたりが自動なのかぜひ教えてほしい。
見れば見るほど「これは変だな」という自動がたくさん検索には出てきたのだが、紹介しきれないので一旦ここまで。気になる方はぜひカインズのオンラインサイトで「自動」と検索してみてほしい。
そんなこんなで自動にまつわるものをカインズで探していたら、こんなものに出会った。
「自動運転中」とだけ書かれているだけの看板札である。実際には工事現場などで機械が稼働していることを知らせるためのものだと思うのだが、これを眺めていたらあることに気づいた。
これを適当なものに貼りつけるだけで、何でも「自動」になっているように見えるんじゃない……⁉️
たとえば、こういうそこら辺に普通にある木や、
絶対に人力である公園にある遊具にも「自動運転中」の札をつけるだけで、何らかの機械に見えないだろうか。
無意識に「“自動運転中”と書いているのだから、何かしらのマシーンなのだろう」と思い込んでいるせいで、絶対に自動じゃないものにも、この札がついているだけで機械に見えるのだ。
色々と試してみて、この札の一番おすすめな使い方は「人間に貼り付ける」ことだ。
どんなに寡黙な人でも自動運転中の札をつけている人間を見かけたら「そんなわけあるか!」とツッコミたくなること間違いなし。
またこの札が有益なのは、見た目的な面白さだけではなく、これをつけて生活をしているだけで「自分は今システムによって動かされている」という気持ちになることである。
皿洗いをしていても、風呂掃除をしていても、面倒な仕事をしていても、これをつけるだけで「自分の意志」がなくなり、勝手に動かされているから仕方ないという感覚になる。
不思議なことに、血も涙もない機械として作業を行うと、どんなに億劫なことでもやらざるを得ない状況から何となくこなしてしまうのだ。
決してポジティブな思想ではないが、たのしくストレスを乗り越えることができるという点では、価値のある意識改革である。
ちなみにこの記事も「自動運転中」の札をつけることでサクサク進めることができた。人類全員ぜひこのアイテムを手に入れて、擬似システム化で日々を乗り越えていこう。
※オンラインサイトの画像は、記事公開時(2023年3月)の情報です。
※ご紹介した商品は一部店舗ではお取り扱いがない場合がございます。また価格は変更される可能性があります。ご了承ください。