「忘れ物なし!」毎朝の身支度に大活躍なスリムラックを電動工具なしで作る
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目次/ INDEX
編集・丸山
「島ぞうり」って何ですか?
衣山
ビーチサンダルのことです! 沖縄人は、一年中ビーチサンダルを履いています。
編集・丸山
いやいや、話盛っていますよね?
衣山
なんなら、島中の人が島ぞうりを履いているので、「履き違え問題」が頻発しています。
編集・与那覇
僕は沖縄出身ですが、小学生〜高校生くらいまでは一年中履いていました! 履き間違えも本当にあります。
編集・丸山
ビーサンを履き違える世界観……。めちゃくちゃおもしろいですね。
編集・与那覇
沖縄県民なら一度は履いたことがあると思います! 島ぞうりは生活の必需品ですね!
編集・丸山
「島ぞうり」の世界を、東京生まれ・東京育ちの私にもっと詳しく教えてください!
衣山
アテーメーテー! マカチョーケ!
沖縄に住む人であれば誰もが持っている定番アイテム「島ぞうり」。いわゆるビーチサンダルのことですが、沖縄では「島ぞうり」と呼ばれ、地域によっては「島サバ」とも呼ばれています。
本土だとビーチサンダルの出番は夏だけですが、沖縄では季節関係なく一年中活躍します。気温が15℃程度まで下がる冬でも、ダウンジャケットを着て、足元は島ぞうり姿という人もよく見かけます。
エイサーとは、盆踊りのような沖縄伝統芸能のこと
春夏秋冬、普段履きとしてはもちろん、エイサーの時も、女性はおそろいの島ぞうりを履いて踊ります。
アダンの葉
戦前は、沖縄に自生する南国植物アダンの葉で作られたものを「島ぞうり」と呼んでいたそうですが、戦後は古タイヤをリサイクルして作られるようになりました(諸説あり)。
「SKYWAY」の島ぞうり
その後、ゴム製にシフトし現在に至ります。沖縄の人にとっては沖縄月星株式会社の「SKYWAY」が定番の島ぞうりです。
沖縄のカインズ店内には、なんと「島ぞうり」の専用コーナーがあります。もちろん、この光景は沖縄の店舗ならでは。
棚をうめ尽くす島ぞうりの数々! 写真ではいくつか欠品していますが、赤、青、黄色、黒、紫、ピンク、オレンジとカラーも豊富です。サイズは14cmから28cmまで、1cm刻みで展開されています。
片足で70g(24cmの場合)と軽いのも魅力。ただ沖縄は風が強く、ベランダなど屋外に置いておくとあっさり風で飛ばされるので要注意です。
リーズナブルで気軽に履ける島ぞうりですが、ひとつだけ困ったことがあります。
それは親戚の家や公民館、塾などでしばしば起こる「自分の島ぞうりがどれかわからない問題」です。
サイズ違いや色違いならまだ見分けられますが、同色・同サイズの人がいると、判別が難しくなります。対策として名前を書けばいいのですが、名前が書いてある島ぞうりって、沖縄ではなぜかあまり見かけません。
カインズの島ぞうりコーナーにあったサンプル
一方、よく見かけるのが「島ぞうりアート」。白いインソールの部分に、絵や文字を刻んだものです。
オリジナルの絵柄を描くことで個性が出て自分のものだという証になるし、何より見た目が美しいですよね。
おみやげ屋さんによっては、ハイビスカスやウミガメなど沖縄らしいモチーフを刻んだ作品を販売していたり、好みの柄をオーダーできる場所もあります。
プロによる精巧な島ぞうりアートもいいですが、難しくない絵柄なら素人でもすぐにできます。
「島ぞうりアート」に必要な道具は以下の通り。
始める前には、カッターの刃を新品の刃に替えておくのがおすすめです。
ほかに、デザインを考えるにあたって、スケッチブックなどがあるといいですね。
まずはデザイン。スケッチブックに島ぞうりを型どりします。
次にどこに何を描くか考えます。私は初心者なので、とにかくシンプルなモチーフにしました。
ハブじゃないですよ、チンアナゴです。
ちなみに、「O」は「OKINAWA」のこと。スペース的に無理なので、略してみました。
デザインが決まったら、インソールに下絵を描きます。
鼻緒のパーツを外して制作する方法もありますが、元に戻すのが大変なので私はこのまま制作します。
線の外側をデザインナイフかカッターで彫っていきます。
えんぴつで描いた線の外側2ミリぐらい、斜めに刃を入れます。表面だけでなく、力を入れて深く刃を入れていきます。まず外側。
次に、島ぞうりの上下をクルッとひっくり返して内側を彫っていきます。
ピンセットでピリピリと剥がすと……線が現れました!刃を斜めに入れないと、こんな感じで残念な仕上がりになってしまうため、注意が必要です。
面を彫る場合は、下絵の線に沿って垂直に深く切れ目を入れ、白いインソールの部分をピンセットか手で持ち上げます。その状態のまま接合部分にどんどん切れ目を入れ、インソールを剥くように切り離していきます。
剥がすとこんな感じ。
ちなみに、鼻緒は彫る時に邪魔なので、洗濯バサミなどで挟んでおくと作業がしやすいですよ。
ほぼ完成しましたが、最初に彫ったチンアナゴがあまりにもお粗末なので……。
急きょ、デザインを修正してリカバリーしました。白いウレタン部分を剃るように剥がして……完成!
よくよく見ると削げとった面がデコボコしてますが……。
遠目に見れば上等の仕上がりではないでしょうか。
ちなみに、カインズABLOうるま店の島ぞうりコーナーには、サンプルとして島ぞうりアートが置いてあったので紹介します。
私の作品と違って、なんと巧みで美しい……。
削った断面の深さも均一です。まさか店員の中に島ぞうりアーティストがいたなんて!
アートが楽しかったので、もう1つ作ってみました。
今度はビーチで拾った貝殻とビーズを使ってアレンジしてみます。材料の大きさに合わせてカッターでくり抜き、その部分に貝殻とビーズを入れて、木工用ボンドで固定すれば完成です。
旅先で遊んだ記念に、こんなのはいかがでしょうか。
自由にデザインし、自分で彫って仕上げる「島ぞうりアート」。力加減が少々難しいですが、作り始めると楽しくて夢中になってしまいます。
デザインによりますが、大人なら2時間ほどあれば完成します。小学校高学年の娘も挑戦しましたが、力加減が難しく、何度か指をケガしてしまいました。残念ですが、お子さんにはあまりおすすめできませんね。
足裏に多少のデコボコは感じますが、履き心地もほとんど気になりません。
「島ぞうりアート」は、履き違え対策としてもいいですし、沖縄みやげとして親しい人にプレゼントするのもよさそう。クオリティ次第では飾ってもいいですね。
衣山
カインズ沖縄店には大量に島ぞうりが売っているの、知ってました?