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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
牛乳・ジュース・ミネラルウォーター・コーヒーなど、人の世界にはたくさんの飲み物が存在します。飼い主さんが飲んでいるものに愛犬が興味をもった場合、与えてもよいのでしょうか?家庭でよく飲まれているものの中から、飲んでいい物と悪い物を解説します。
※記載した分量は、ドライフードを主食としている、およそ5(〜10)kgの健康な成犬を基準とした目安です。
目次
- 牛乳
- ジュース類
- ミネラルウォーター
- 与えてはいけない飲料
牛乳
人用の牛乳に含まれる乳糖を、犬は上手に消化できません。とくに乳糖不耐症の犬には、人用の牛乳は与えないでください。そうでない犬の場合は、1日に大さじ1杯までの牛乳を、倍量以上の水で薄めて与える分には大丈夫でしょう。ただ、あえて与える必要はありません。どうしても欲しがる場合は犬用のミルクなどを用意して与えると良いでしょう。
>犬に牛乳を飲ませてはダメ!理由と誤飲した時の応急処置、飲ませてOKな種類と与え方について解説【獣医師監修】
ジュース類
人用のジュース類は、犬に「与えてはいけない」飲料です。
市販のジュース類は、野菜系には塩分と糖分が、果物系には糖分がかなり多く含まれているため、犬に与えるには不向きです。また、犬にとって有害な食材が含まれていることもあり、少量だからといって安心はできません。まちがっても与えないようにしましょう。
ミネラルウォーター
ミネラルウォーターは、犬に「与えてもいい」飲料です。
ミネラルウォーターだからといって特別なことはなく、通常の水道水だけで問題ありません。ほかの飲料にもいえますが、冷たすぎるとお腹をこわしてしまうおそれがあるため、常温の状態で与えましょう。ただし、すでに尿石症などを患っている犬に硬水を与えていると、症状を悪化させてしまう可能性があるので、ミネラルウォーターを与える場合は軟水を選んだほうが安心です。
与えてはいけない飲料
コーヒー・ココア
犬にとって有害な成分が含まれているため、絶対に与えてはいけません。常備しているご家庭では、誤飲・誤食に注意しましょう。
>犬にコーヒーを与えるのはNG! カフェイン中毒の症状や誤飲したときの応急処置について解説【獣医師監修】
お茶類
お茶類に含まれるカフェインやタンニンは、犬の体にとっては毒。絶対に与えないようにしましょう。
>犬にお茶を飲ませても大丈夫? 種類ごとのOK・NG例と応急処置について解説【獣医師監修】
炭酸飲料
ジュース類と同じく糖分や添加物が多いため、犬の体によくありません。
アルコール類
急性アルコール中毒などにより、最悪の場合死に至ることも。アルコール類の管理は厳重に!
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