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「トイプードルの森くん」の飼い主。動物関連の大学に通い、動物にまつわる職務に就いていた経験を持つ。保護犬だった愛犬の、何気ない日常を、SNSで発信中。

SNSで愛される“年齢不詳”のトイ・プードル・森くんと飼い主・いぬかいさんが紡ぐ「10年の物語」とは?
目次
- 2次元キャラのようなフォルムをした「トイプードルの森くん」
- 「愛犬のため心身健康に」暮らしを支えた、恩師の言葉
- いまだに推定6歳。10年前に出会った保護犬・森くん
- 無関心・無反応だった愛犬。わがままになるのは、嬉しい変化
- どんな出会いでも命は平等。「保護犬を迎える」選択肢を発信
- 勉強や仕事では学べない。愛犬を愛する、飼い主の気持ち
- 人生の師匠(愛犬)が教えてくれた、人をゆるす心
- 「犬を飼ったら必ずいいことがある」10年間での気づき
2次元キャラのようなフォルムをした「トイプードルの森くん」

ふわふわな毛をまとった、独特なフォルムのトイプードル・森くん。人間のような、笑みとも取れる表情を浮かべる表情で人を惹きつけます。
そのユニークなたたずまいに、既視感を感じる方も多いよう。
SNSでは、「ハウルに出てきてなかった?」「スラムダンクの安西先生じゃない?」など個性的なキャラクターに例えられています。また、貫禄のある見た目から、「俳優の小手伸也さんに似ている」と言われたことも。

「『可愛い』『癒された』というポジティブなコメントをたくさんいただいています。『世の中には犬好きな人が多いんだな』と感じて、とても嬉しいです」と話す、飼い主のいぬかいさん。
そんないぬかいさんは、幼い頃から大の犬好き。大学では動物の勉強をして、動物に関わる職に就いた経験もあります。しかし、実際に犬と暮らしたのは森くんが初めて。
「私にとって、森は“人生の師匠”なんです。森と暮らしてから、様々な気づきがありました」と、語るいぬかいさん。
森くんといぬかいさんの10年間のあゆみ、信頼関係の築き方、「森くんが教えてくれたこと」をお聞きしました。
「愛犬のため心身健康に」暮らしを支えた、恩師の言葉
森くんの飼い主・いぬかいさんは、キツネやエゾシカなど、野生動物が身近にいる自然豊かな環境で育ちました。そのため幼少期からずっと「動物に関わる仕事がしたい」と思っていたほど、犬に限らず生き物全般が大好きなんだそう。
「アレルギーを持つ家族がいたので、犬と暮らすことが難しかったんです。それでも犬が好きだったので、小さいノートにテレビで見た犬種名と犬の写真を貼った自作の犬図鑑を、毎日筆箱に入れて持ち歩いていました(笑)」
そのまま幼少期からの思いを実らせ、動物関連の大学に進学。そして在学中に森くんを迎えました。

「動物に関する勉強をたくさんしていたし、周りに相談できる専門家もいるので、正直不安はそれほどありませんでした。でも、森は人生で初めて迎えた犬。すでに成犬だったこともあり、お迎えする覚悟とは裏腹にどう接するべきか、遠慮や迷いがありました」
そんな、いぬかいさんの心を支えたのは、学生時代の恩師でもある担当獣医師からのアドバイスでした。
「『あなたの心が揺れたら、犬も不安定になる。“群れのリーダー”として、あなた自身がしっかりした人間にならないと。まずはあなたが心身ともに健康でいなさい』と、言われました。まるで私の心を見透かしたかのような言葉に、ハッとしましたね」
この言葉を受けてから、いぬかいさんは“群れのリーダー”になるべく、森くんと接するときに
- 規則正しく生活すること
- 感情をコントロールすること を意識しているといいます。
「私の体調が悪いと森にも影響が出るので、生活を整えました。感情の振れ幅も少なくなるように心がけています。おかげで、森も安定して元気に過ごせるようになったと思います」