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わんちゃんのためのDIYは「必要であるからつくる」プラス「わんちゃんと共に楽しんでつくる」ことです。
わんちゃんとの新たな楽しみの瞬間を大切にしてください。
目次
- 「インテリアドッグトイレ」を作ろう
- 使用する材料・使用する道具
- 「インテリアドッグトイレ」の作り方 【下準備編】
- 「インテリアドッグトイレ」の作り方【組み立て編】
「インテリアドッグトイレ」を作ろう
今回のDog&DIYに挑戦してくれるのは、千葉市内でドッグスクール「T-MoNe」を主催する北林美紀さん。美紀さんの愛犬のネオくん(ボーダーコリー、5歳)は、愛くるしいルックスと人懐こい性格で誰からも愛される人気者。ネオくんに会うのが楽しみでスクールに通ってくる飼い主さんもいるんだとか。まさに、甘え上手の人たらし犬です!
でも、美紀さんには、そんなネオくんについて1つお悩みが…
それは、室内で使っているトイレのこと!
ネオくんは、幼いころから室内に設置したトイレシートの上で排泄できるようにトレーニングしてあるのですが、大型犬のオスゆえにおしっこが飛び散りやすく、掃除が大変なのだとか。
最近はオスでもメスのように座っておしっこができるようにトレーニングする飼い主さんも多いですが、
「立ったままおしっこをするのが、本来のオス犬の習性。人間の都合で無理に止めさせるのも
可哀想だなと思って、うちではわざとトレーニングしていないんですよ」と美紀さん。
そこでおしっこ問題のほかにも、
・トイレシートがむき出しで見栄えが悪い
・周囲のインテリアに調和しない
・トイレの上の空間がもったいない
というトイレの悩みを同時に解決すべく、美紀さん自らDIYに挑戦!
おしっこの飛び散りが気にならず、しかもインテリアに調和する「ドッグ インテリアトイレ」を作ります。
トイレを作るなんて難しそう…と思ってしまいますが、今回はノコギリ要らずで作り方を紹介するので、DIY初心者にもおすすめです。
使用する材料・使用する道具
使用する材料
・ルーバーフェンス(1500mm×600mm) :1枚
・すのこ(880mm×550mm×45mm):2枚
・合板 (900mm×900mm):1枚
・棚板 (600mm×300mm):1枚
・ワトコオイル(ダークウォルナット):1缶
・ビス (51mm):1パック
・透明テーブルクロス (120×200cm 厚さ0.4mm):1枚
・ブラケット(アンティーク調): 2個
・トイレットペーパーホルダー(アンティーク調):2個
使用する道具
・ビニール手袋
・刷毛
・ペイントトレイ
・養生シート
・インパクト・ドライバー(+ビット)
・紙やすり(中目#240)
・作業グローブ
・コンベックス(メジャー)
・タッカー
「インテリアドッグトイレ」の作り方 【下準備編】
まずは、スノコ・ルーバーフェンス・棚板の3つにオイルを塗っていきます。
STEP1 スノコにオイルを塗る
塗り終わったら、オイルが木材に染み込んで表面が乾くまでしばらく放置。ある程度乾いたら、ウエス(布)で余分なオイルを拭き取っていきます。
ワトコオイルを塗ったおかげで、自然な光沢が加わり、高級感がUP!スノコだとは思えない趣ある風合いに仕上がりました。
ドッグトイレの壁となる部分には、スノコを使用します。本来スノコは、風呂場の滑り止めや押入れのカビ予防に使われるものですが、通気性が良いのでトイレの壁にもぴったりなんです。
木の色を補って艶を出すための「ワトコオイル」を塗っていきます。塗り残しがないように、ササッと塗りましょう。
ママポイント
「ワトコオイルはペンキと違って塗りムラもできにくく、初心者でもきれいに塗れるので便利なんです」
▼“ワトコオイル”は過去のDIYでも登場してます。
わんちゃんのためのDIYは「必要であるからつくる」プラス「わんちゃんと共に楽しんでつくる」ことです。...
STEP2 ルーバーフェンスにオイルを塗る
続いて、トイレ背面の壁に使うルーバーフェンス(以下、ルーバー)にもワトコオイルを塗っていきます。本来、ルーバーは見られたくない場所の目隠しや日よけ・風よけに使われるもの。しかし、スノコ同様こちらも通気性に優れているため、トイレの材料としても最適なんだそうです。
この構造の壁を自作するとなるとかなり大変ですが、ルーバーならホームセンターなどで完成品が販売されているので、うまく活用していきましょう!
塗り残しがないようにしっかり塗って乾かし、ウエスで拭き取ればOKです。
STEP3 棚板にオイルを塗る
今回作るドッグトイレには「トイレの上の空間がもったいない!トイレの見栄えもよくしたい!」という美紀さんの悩みを解決すべく、棚を設置することに。
棚があればトイレシートやペーパー、消臭スプレーなどを収納できるので、トイレ上の空間を有効活用できますよね!
棚板にもワトコオイルを。しっかり塗って乾かし、ウエスで拭き取ります。
ママポイント
「棚板はルーバーにビスで取り付けるので、棚板の厚さは使用するビスの太さを考慮して選ぶのがポイント。ビスの太さに対して棚板が薄すぎると、ひび割れやすくなってしまうので要注意です。」
以上の3STEPだけで、下準備は完了です!
市販のスノコやルーバーフェンスを使うと作業を大幅に減らせて、愛犬に合わせたこだわりをキープしながら、満足度の高い見た目を実現できるんです。DIYをやったことがない方でも挑戦しやすいかと思います!
塗装作業が終わったら、いよいよ組み立てです。是非、後編も見てみてください!
「インテリアドッグトイレ」の作り方【組み立て編】
床板以外のすべての木材にオイルを塗り終わったら、いよいよ組み立ての工程へです。
STEP1 ルーバーにスノコを取り付ける
背面の壁として使うルーバーに、左右の横壁(スノコ)をビスで取り付けていきます。
まずは、インパクト・ドライバーを使って『下穴』を空け、その穴にビスを打ち込んでいきます。ルーバーとスノコが隙間なく繋がるように、計3か所(左右と中央)にビスを打ち込んでいきましょう。
ママポイント
スノコの脚の板幅が狭いと、いきなりビスを打つと木材が割れてしまうおそれがあります。
そんな時は、今回のように事前に『下穴』を空けることで、木材割れを軽減できますよ。
DIY好きというだけあって、手慣れた手付きで楽しげに作業を進める美紀さんでしたが、
「あ!やっちゃった!」
…どうやら、打ち込んでいたビスが、もともとスノコに使われていたビスとぶつかってしまったようです。
そんなときは、無理に打ち込むのを止めて、いったんビスを引き抜きましょう。そして、スノコのビスに当たらないように角度を少し斜めに変えて、改めてビスを打ち込んでいけば大丈夫!!
「こういうのも、何度か失敗しているうちにコツがわかってくるんですよね。だから、失敗も大事なんです」と美紀さん。
失敗してもやり直せばOK! DIYは、そのくらいおおらかな気持ちで楽しんだほうがいいそうです。
そして、無事にスノコ2枚の取り付けが完了!これだけで、ぐっと完成形に近づいてきましたよね。
STEP2 床板を取り付ける
続いて、床板の取り付けです。
「床板はルーバーやスノコの長さ合わせて、縦・横の長さを決め、購入時にホームセンターでカットしてもらうと家でノコギリ仕事をしなくてすむので楽ちんですよ」と美紀さん。
床板は、常にトイレシートを敷いて使うので、ワトコオイルの塗布も省略できますが、愛犬がケガをしてしまわないように、紙やすりをかけるのも忘れずに。表面がなめらかに整ったら、適宜ビスで留めていきます。
床板がついたら、こんな感じ!このおしゃれな物体が気になってしょうがないネオくん(笑)。
さあ、完成まであと一息です。
STEP3 ブラケットを取り付ける
次に、トイレアイテムを収納するための棚の取り付け工程へ。
単にビスでルーバーに棚板を留めるだけだと強度が不安なので、今回は『ブラケット』と呼ばれる補強用の金具も一緒に取り付けました。
まずは、ブラケットを取り付ける位置を決めましょう。
「棚が低すぎると、ネオがジャンプしたら届いてしまうので危険だけど、かといって高すぎると使いづらい…
こうやって自分や愛犬にちょうどいい高さに調整できるのが、DIYのいいところ。既製品だと、なかなか、こうはいかないですもんね!」と美紀さん。
位置が決まったら印を付けて、左右が平行になるように気をつけながら、ビスでブラケットを取り付けます。
STEP4 棚板をブラケットに取り付ける
棚板にビスでホルダーを取り付けます。
今回取り付けるのはトイレットペーパーをまるごと1個差し込めるペーパーホルダーと、消臭スプレーを2つぶら下げられるホルダーの2つ。
消臭スプレー用に使ったホルダーも、実はペーパーホルダー! ホームセンターに行くといろいろなタイプのホルダーが揃っているので、用途に応じて探してみてください。
ホルダーを棚板に取り付けたら、今度はその板をビスでブラケットに固定します。
これで、本体部分はほぼ完成です!
STEP5 ビニールシートを取り付ける
最後の仕上げは、汚れ除けのビニールシートの取り付けです。といっても、横壁(スノコ内側部分)の縦と横の長さを測って、その長さに合わせてビニールシートをカット、横壁(スノコ部分)の内側に貼り付けるだけでOK! おしっこが飛び散って本体を汚したり痛めたりするのを防ぐことができます。
ママポイント
この作業では、あえてビスを使わないのがポイント!
ビスで留めてしまうと、ビニールシートを洗いたいときや取り替えたいときに、取り外すのが大変なので、『タッカー』というホチキスに似た道具を使用しましょう。タッカーならホチキスと同じ様に、簡単に針を取り外すことができるので便利です。
ビニールシートの取り付けが終わったら、やった~!完成です。
とてもトイレとは思えないオシャレな仕上がりに美紀さん、大満足❤︎
まだトイレとして認識できていないネオくんも、とりあえず中に入って居心地をチェック(笑)。
どうやら気に入ってくれたみたいですね。
インテリアとしておしゃれなだけでなく、ホルダー付きの棚のおかげで、機能性も抜群。
「見せる収納」で、お部屋のごちゃごちゃ感を解消すると同時に、トイレの上の空間の有効活用にも成功です!
「愛犬のための『あったらいいな』を、自分の手で形にできるのがDIYのいいところ。ちょっと手間暇をかけてあげれば、愛犬との暮らしがぐっと快適になるんですよね。さあ、次は何を作ろうかな~♪」と美紀さん。
みなさんも是非、美紀さんたちのように愛犬のためのDIYを、わんちゃんと一緒に楽しんでみてください!
【注意】DIY中は危険なので原則として、愛犬は別の部屋かクレートの中で待機させましょう。
今回登場してくれたネオは、飼い主でドッグトレーナーである美紀さんのトレーニングを受けており、作業中の材料やオイル、ドリル等に手を出さないようにしつけられています。
第2稿:2021年3月2日更新
初稿:2020年7月28日公開